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ラテン語・古代ギリシャ語の効用について⇒いちおう英語力が上がります#「アビスabyss」から派生した英単語で確認!

前回の記事「ラテン語・古代ギリシャ語をやっていると、英単語の語源がわかる効用があるぞ」の続きとなります。

ラテン語やらギリシャ語の話などウケないだろう」と思いこんでいたら、アクセス数を見るかぎりこういう「コトバについての豆知識」を好んで読んでくれる人がいるようなので、これは各国語マニアを自認する私としては熱くなってきます

私が好きなラテン語やギリシャ語の話を、ザザッと豆知識として軽く読める記事にして、かつ読めば英語スキルに役立つ知識も少し入る、というような記事を理想としてがんばります。

では、行ってみましょう!

いかにもギリシャ発祥らしい英単語abyssのこと

前回は最初ということで、アルファベット"a"の周り、特に「ab、apoのつく英単語」のお話をしました。

今回はアルファベット”b”の周りでおもしろコトバさがし散歩をしてみましょう!

“b”の領域には、古代ギリシャ語にあったbyssos(ビソス)という単語の変遷の物語が眠っています。

これについては、私はおおいに語りたい

私が好きな英単語「アビスabyss」の発祥が、ギリシャ語のbyssosだからです。

なぜ私はabyssという言葉が好きなのか?もちろん、サブカルの影響です(!)、世代的にドラクエとかファイナルファンタジーとかロマサガとかがドンピシャなので。同世代の男子なら「アビス〇〇」という系統の名称にはビビッと来るところがきっとあるはず!もっぱら敵が使う大技の名前とかで。

古代ギリシャ語での発音を確認!「ア・ビソス」です!

この古代ギリシャ語の単語「ビソス」は、英語でいう「bottom」の意味となります。「底」という意味ですね。

これがどうやって英単語「アビス」の語源になったかというと、ギリシャ語で単語の頭に「ア」とつくのは、withoutの意味になるのですね。

「ア+ビソス(a+bissos)」で「アビソス」

「底(ビソス)が+ない(ア)」なので「底なし」です。日本語と似ている発想ですね。

ギリシャ語で書くとἄβυσσοςです。発音はyoutubeで確認できます!

ああやはり古代ギリシャ語の響きは格好いい(と感じていつもうっとりするのは、私だけでしょうか、、、?)

この言葉、もともとは旧約聖書の概念である「世界始まり前の闇」とか「地獄」とかいった概念を輸入する際に作られたコトバと推測されています。

「カオス」や「地獄」に訳をあてるのに「底なしの世界(ア+ビソス)」とあてたわけですね

「アビソス」がラテン語に継承され、英語の「アビス」に!

このアビソスが、ラテン語に継承されてabyssusになり、近世の英語の中でabyssになりました。ラテン語の世界でも英語の世界でも、キリスト教や古代神話に関連した「カオスの世界」「闇の世界」を表す言葉として利用されました。

それがカタカナ語「アビス」になって、21世紀の日本ではサブカルという場で使われるようになったと考えると、意外とこの言葉の来歴は由緒正しく、襟を正してしまいます

派生語の「アビスマル(abysmal)」の響きがなんとなく面白い件

英語となった「アビス」からは、形容詞版として、abysmal(アビスマル)が派生しました。

この言葉、TOEICや英検の上級者向けの単語帳には「おぼえるべき単語」としてちゃんと出てくるのですが、私の勝手な印象ながら、なんだか語感がかわいくないですか

abysmal weather(ひどすぎる天候)とか、

abysmal fathom(底のない深海)とかいった使い方をするのですが、

アビスマル、と聞くと、どうしても「アビス丸」と振りたくなってしまうのは、私が日本人だからでしょうか

アビス丸ってなんだろう。強力な剣(だけど呪われている)か、あるいは強力な能力をもつ犬でしょうね。

こういうしょうもないことを考えていたおかげで、abyssやabysmalといった英単語にすっかりなじんでしまった私ですが、実際に英検やTOEICではお目にかかったことがなく、実際の英会話の場でもまだ出てきたことはないのでした。何かにこじつけて、いつか使いたい、、、!

というわけで、古代ギリシャから継承された英単語が、私にとって「口に出してみたい英単語候補筆頭」となっている、というお話でした!

子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!