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事業計画は、イメージの描写から始まる

2020年10月23日、東陽図書館にて、

ビジネス支援講座
『事業計画前夜~シナリオの技術でビジネスプランを磨き上げよう~』

を実施。今日はその内容を紹介します。

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事業計画っていうと、なんだかむずかしいことを考えなきゃいけない気がします。特に、おカネまわり。

でも、今回は『事業計画前夜』という題です。事業計画をする前の晩のイメージです。

士業の方が活躍しそうな話はありません。そもそも、ぼくにそんな話はできません。なぜなら、シナリオ・センターという脚本家の養成学校から来ましたから。

シナリオ・センターは、1970年に創設。こんな年に、50年目という節目を迎えたツイてない会社です。

脚本家の養成学校として、出身ライターは約700名。連ドラの6割~7割の脚本を出身ライターの方が執筆しています。

で、そんな脚本家の学校が、なぜビジネス支援講座で『事業計画前夜』なんて話をするのか。

実は、脚本を書くうえで考えなきゃいけないことと、事業計画を作るうえで考えなきゃいけないことは一緒なんです。

「ビジネス!」って感じで堅苦しい考えるよりも、ドラマだとか映画だとかから考えた方がヒントが多いよっていうことで、今回90分でお話をします。

「あ、最初に考えなきゃいけないことって、そこね!」

と、なってもらえたらうれしいです。

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事業計画を考えるうえで、大切なものって?

ここで、皆さんに質問です。

事業計画を考えるうえで、最初に考えるべきものってなんだと思います?

・資金計画
・競合分析
・ペルソナ
・市場調査
・商品開発 etcetc.

確かにすべて考える必要があると思います。でも、最初じゃないと思います。今日は、事業計画前夜です。

事業計画のもっともっともっと前にやるべきことは何でしょうか?

答えは……シナリオで考えると簡単です。『結』です。

『結』というのは、ドラマの構成要素のひとつです。シナリオ・センターでは、構成については起承転結で説明しています。

皆さん知らないかもしれないですが、起承転結それぞれに機能があります。『結』の機能は、テーマの『定着』と『余韻』です。

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特に今回は、『余韻』に注目していきます。

事業計画前夜に考えるべきは、『余韻』です。『余韻』というのは、映画やドラマを観た観客が感じるものです。小説でいえば、読後感に近いかもしれません。

なぜ、結の『余韻』を一番最初に考えるべきなのか?

それは、新しいビジネスや事業を始めようというとき、人はどうしても『わたし』を中心に考えてしまいます。

・私の競合はどこだろうか?
・私のお客さんはどんな人だろうか?
・私のお客さんはどれくらいいるだろうか?
・私の商品の魅了はなんだろうか? etcetc.

そう。事業計画を考えるときの中心は、『わたし』なのです。

でも、その事業がうまくいくかどうかは、『わたし』ではなく、お客様次第です。

だから、事業計画を作る前に考えるべきは、『わたし』が提供したい商品やサービスによって、お客様がどんな余韻を味わえるのかという『結』の部分なのです。

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『結』が具体的だと、方向性がぶれない

では、『結』を考えるコツは何か?というと、それもシナリオの中にあるから安心してください。

ズバリ、あなたが提供したい商品やサービスを使ったあとに、お客様はどんな余韻を感じるのか、具体的なシーンで描くのです。

書き方は、簡単です。
シナリオの書き方を説明します。

柱:場所と時間帯(照明への指示)を書きます。
お客様が、商品やサービスを使う場所をイメージしてください。

ト書:登場人物の動作・状況を書きます。
お客様が、商品やサービスを使ってどうなるか、どうするかイメージしてください。

セリフ:登場人物のセリフを書きます。
お客様がどんなセリフを言いそうか、想像してください。

シナリオを書く前に、お客様の様子が頭の中に浮かんだ人は、その情景を先に絵に描いてもいいです。

シナリオが先でも、絵が先でもいいです。
大切なのは、具体的にお客様の姿を描くことです。

これが、描けない人は、事業計画を作るのは、ちょっと待った方がいいかもしれません。だって、自分が提供したものが、お客様にどんな影響を与えられるのか、イメージができていないってことですから。

でも、今日ご参加のみなさんは、お隣の方と共有している姿を拝見していて大丈夫そうでしたね!
これからお仕事に、少しでも役に立てていただければと思います!

ご清聴ありがとうございました。

最後に、本日紹介したようなビジネス支援の取組みのリンクを貼っておきます。合わせてご参考にしてください。


ってな感じで、90分。

実際には、シナリオを書いたり、イラストを描いたりして感動のフィナーレ。

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シナリオ・センターにこんな質問があるよ、こんな話が聞きたいよ、トークイベントに賑やかしで来てよって方がいましたら、お気軽にこちらに記載されてるメールアドレスからご連絡ください。


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イベントレポ

シナリオ・センターは『日本中の人にシナリオをかいてもらいたい』と1970年にシナリオ講座を開始。子ども向けキッズシナリオも展開中。アシスト、お願いします!! https://www.scenario.co.jp/project/kids_assist/index.html