936通のはがきに手書きでコメント書く社長。その真相。
今日はシナリオ・センター代表の小林のお話し。
その小林が、936通のはがきにコメントを書いて送ったというお話しです。
936通のはがきに、手書きでコメントを寄せるって、ふつ~に考えてできます?きょうび、年賀状すらデジタルだったり、書いたとしてもある程度人数を絞っていたりする時代ですよ。
936通も手書きする人なんて、歌舞伎役者かシナリオ・センターの代表くらいなもんではないでしょうか!?
936通ものはがきに、なんでコメントを書くことになったかというとですね。シナリオ・センターの50周年を記念して開催した『20枚シナリオコンクール 新井一賞』の応募総数が936編だったのです。
で、募集の締切が5月25日という、緊急事態宣言の真っただ中だったわけです。なので、
「まぁ5年に1度、しかも50周年を記念しての『新井一賞』だけど、今年は来ないかもねぇ~」
くらいに思っていたのです。実際来なかった時の予防線として、もうね、応募が全然来なくてもいいように心の準備までしてたのです。
でも、蓋をかけたらですよ、あれよあれよと送られてくる応募作たち。
「なんか、めっちゃ来てるっぽい……」
なんと締切の3時間前の段階で845本もの応募作。
そこに郵便投票ならぬ、郵便での応募と駆け込みが加わり、総数936本となったわけです。
これね、応募数だけ比べたらテレビ局などが主催するシナリオコンクールと変わらないわけです。なんだかすごいことになっちゃったというわけ。
で、これだけの方々が、大変な時期に創作に向かってくれたことに、正直ぼくたちの気持ちは助けられました。
「あぁ創作っていうのは、不要不急に見えるけど、必要不可欠なんだな」って。
この御恩は、返さねばならぬ!そう、恩返しです!!
とばかりに、応募してくれた方に、はがきをお送りすることにしたってわけです。
だって、コンクールって、ホントひと握りの人しか、スポットライトを浴びないわけです。
今回でいえば、大賞である新井一賞は936分の1。各賞含めても、受賞するのは0.6%の確立なわけです。1%にも満たない!!
でも、シナリオ・センターを勇気づけてくれたのは936名の応募作、いや、創作をし続けた心意気です。
その心意気に、心意気でかえそうではないか!
と、なんの利益にもならないけれど、むしろはがき代そこそこするけれど、ってか、コメント書くの大変だけど、実行したわけです。
しかも、936名に同じようなこと書くわけじゃないんです。
審査にあたった講師の審査評をもとに、代表が一人一人の課題に沿ったコメントを書くわけです。ね、すごいでしょ?
こんなことする会社の代表さん、います?
いや、いるのかもしれないけれど、ぼくは単純にすごいなと思います。
こちとら、50年、たんに、シナリオの書き方を伝えているだけじゃねぇぞ、ってことをその背中が語っているような気がするわけです。
きっと、新井一が生きていたら、同じことをしたと思うし。そういうことができるシナリオ・センターだから、半世紀続いてきたんだと思います。
シナリオ・センターのあらいでした。
▼11/23(月・祝)のイベントも、有料だけど気持ち的には皆さんへの御礼の意味も込めての開催なのです。
シナリオ・センターは『日本中の人にシナリオをかいてもらいたい』と1970年にシナリオ講座を開始。子ども向けキッズシナリオも展開中。アシスト、お願いします!! https://www.scenario.co.jp/project/kids_assist/index.html