11 科学と技術

2022年8月23日 最終更新日時 :2022年8月23日

TX816

サイエンスエッセー11

先日Eテレの「沼はま」は科学実験がテーマでした。「先生」役は市岡元気氏。
最近はでんじろう氏よりよく見かけますなぁ。

内容は、テルミット反応、象の歯磨き粉など、私たちもネタで持っているものが大半でした。(ちょっと安心。でも新ネタがないと参考にならない)
面白かったのは、水を入れたペットボトルに液体窒素を入れて、口を下にすると瞬時に飛びだすロケット。迫力あるけれどあまりに瞬時で方向が定まらないのが難点。
超酸っぱいジュースは酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸に香り付けに柑橘果汁を少々。これも簡単にできるけれど、それを口にして「酸っぱ!!」と叫ぶのが「楽しい科学」とは思えない。

あと、圧縮空気で動く自作の自動車という工作マニアの作品。
ちょうどNHKの「時事公論」で大隅博士の「科学者を目指す若者へ」とかいう話を聞いたばかりだったので、なるほどと思ったことが。
「日本は科学技術という言葉があるように、科学(サイエンス)と技術(テクノロジー)が一緒になっている。それで技術に引っ張られて、科学も「役に立つ」ことが求められてしまう」というようなことでした。「科学は真理を追及するもので、役に立つかどうかは関係ない」と。「どうしてだろうという好奇心が大事」とも。
圧縮空気で動く自動車作りは「技術」に属しますね。「科学実験」とはちょと異なる(より厳密には 工学に属すると言った方がいいかも)。
科学教室と称してものづくりも実施しますから、この自動車を批判するつもりはありませんが、「科学」と「技術」は分けて考えるようにしたいと思いました。

ちなみにアメリカの理系教育のSTEM、最近はSTEAM教育と呼ばれているのは
S Science
T Technology
E Engineering
A Art
M Mathematics
と、SとTとEが分けられています。

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