見出し画像

教員向けICT認定資格のすゝめ vol. 8【Microsoft Innovative Educator Expert:2】

 今回も「Microsoft Innovative Educator Expert(MIEE)」についてです。

この記事では、MIEEになるための具体的な申請方法や認定によって得られるメリットついて紹介していきます。

前回の記事(MIEEの概要)を読まれていない場合は、こちらからどうぞ↓


申請方法

 この記事では、2023年度の申請方法について紹介します。
例年、申請方法に大きな変化はありませんが、もしかしたら2024年度の申請では、多少の変更があるかもしれません。その点は注意されて下さい。

1.Microsoft Learnでコースの受講

 初めに、Microsoft Learnで以下の3つのコースを受講します。

  1.  Microsoft Educatorアカデミー

  2.  任意の学習環境で Microsoft Teams をマスターする

  3.  21 世紀型の学習のデザイン

もしあなたが「Microsoft Advanced Educator(MAE)」であるならば、既にこれらのコースの受講は完了しているはずです。

以下の「2.申請書の記入」で、ご自身のMicrosoft Learnのプロフィールのリンクを共有し、これら3つのコースの受講が完了していることを証明する必要があります。

2.申請書の記入

 次に、MIEEになるためには、申請書を提出する必要があります。
そのため、以下のリンクから申請書の項目を確認し、記入する準備を行っていきましょう。

https://onedrive.live.com/view.aspx?resid=91F4E618548FC604%2117999&authkey=!AAvytkUqQjWpwMI

ちなみに、HPに掲載されている上記のWordデータは英語表記ですが、申請自体は日本語で行うことができます。
また、「応募の準備をする際に、他の同僚と協力しても問題ない」と公式から説明されています。

3.質問項目への回答

 申請書の項目は大きく分けて3つのエリアに分かれています。

  1. 個人に関する質問

  2. Microsoft Education ツールの使用に関する質問

  3. 長い回答が必要な質問

それぞれの質問項目の内容やポイントを簡単に紹介します。

 ①個人に関する質問

ここでの質問項目は、以下の通りです。

  • 氏名、住所、勤務先

  • 組織での肩書き

  • 教えている児童・生徒の年齢

  • インターネットへの接続環境

  • 普段使用しているデバイス

  • 活動している他の教育コミュニティなどなど

この項目は、あまり深く考える必要はないと思います。
聞かれたことに淡々と答えればOKです。

ここで面白いのは、「活動している他の教育コミュニティ」の質問ですね。

Microsoftは、他の認定教育資格の掛け持ちや違うコミュニティの認定教育者との積極的なコラボレーションを推進しています。

そのため、AppleやGoogle等の認定資格をお持ちの場合は、自信を持ってそのことを記入しましょう!あえて隠す必要はないですよ(笑)

 ②Microsoft Educationツールに関する質問

 続いて、Microsoft Educationツールの活用状況に関する質問に回答していきます。

注意しなくてはならないのは、この項目は機械的に自動採点されると言うことです。そのため、一定の基準に満たなければここで自動的に足切りとなってしまします。

ここでは、「Teams」「Forms」「OneNote」の中から少なくとも2つ以上は普段から活用していると回答できなくてはなりません。
また、「Flip」「マインクラフト」等も授業で活用した経験があるとさらに良いです。

質問には、「ほぼ毎日」「週1回以上」「月1回以上」「あまり使わない」「使ったことがない」の5択の中から選択していきます。

なぜかここに「教育/学習の知識を同僚と共有していますか?」といった質問も含まれています。(きっと他者とのコラボレーションが重要だと言うことでしょうね)

その他にも、Microsoftツールに関する知識を問う問題にも回答する必要があります。

2023年度は、「イマーシブリーダー」や「リーディングコーチ」「Forms」などのMicrosoftツールの機能に関する問題が出題されました。(9問)

こちらも自動採点ですので、間違えないように慎重に回答しましょう。

ちなみに、この項目の問題に関しては、Microsoft Learnで受講した3つのコースから出題されます。

回答に自身がなかったら、それぞれのツールの機能をMicrosoft Learnで確認しながら進めると良いでしょう。

 ③長い回答が必要な質問

 最後に、これまでの教育実践やMIEEへの思いについての設問に500 文字以上 ( 単語ではない ) 2,000 文字未満で回答します。

2023年度の設問はだいたいこんな感じでした。

  • Microsoftツールを活用してどのように多様な学習ニーズに対応するか

  • これまでに行ったMicrosoftツールを組み込んだ21世紀型の教育実践

  • 上記実践の学習成果物のリンク

  • 共有した成果物において、Microsoft ツールがどのように貢献したか

  • 自身の学習と同僚の学習と成長の両方をどのように支援してきたか

これらの回答は、日本のマイクロソフト教育チームによってレビューされるため日本語で記入しましょう。

ちなみに、生成型AIに文章を作らせてコピペするのはNGとされています。
あなた自身の回答が必要です。MIEEに対する熱い思いを表現しましょう!

認定を受けるメリット

 MIEEになると様々なメリットを得ることができます。
その中でも特に大きなものが、専用のコミュニティに参加できることです。

専用コミュニティ

Microsoft は「より良い世界を築くために、常に学び、成長し、協力し合う情熱的な教師の活発なコミュニティ」を多数準備しています。

例えば、以下のようなものです。

  1. 日本のMIEE専用のTeamsコミュニティ

  2. 世界中のMIEEが参加するTeams(WW教育者世界コミュニティ)

  3. FacebookのMIEEプライベートグループ

  4. Microsoft Educator Local Community ( MELC )

  5. 専用の勉強会やサミット

特に「1.日本のMIEE専用のTeamsコミュニティ」は本当に活発です!
(私の知る限り一番すごい)

ICTを活用した先進的な実践を行っている全国の先生方が積極的に情報を共有してくださるので、本当に勉強になります!
(これだけでも、MIEEになって良かったと思います)

また、「4.MELC」への参加も同じくらい貴重な学びが得られます。

MELCとは、マイクロソフトツールを活用して、新しい学びの形を実現したいと思っている教育関係者が集まり活動している、地域コミュニティです。

MELCでは、より地域に根付いた活動が行われ、オンライン上だけでなく対面でのコラボレーションも活発に行われています。

しかも、「東京」や「兵庫」「大阪」「三重」などの都道府県レベルのものから「さいたま市」といった市町村レベルのものまであります。

認定特典(おまけ)

 他にもMIEEになることによって、色ん認定特典(おまけ)があります。

 ① 名刺用データ
日本MIEEオリジナルの特典として名刺のテンプレートデータが貰えます。

 ② 自己紹介用グラフィック
こちらは、SNSのプロフィール画(Canvaのデータ)です。
世界MIEEの特典です。(空の部分に写真を埋め込むことができる)

③メール用の署名ブロック
こちらも、世界MIEEの特典です。メールの最後につける連絡先のやつです。

おわりに

 いかがでしたか?

MIEEへの申請には意外に時間がかかります・・・。
そのため、次年度にMIEEの申請を行おうと考えている場合は、余裕をもって少しずつ資料を準備されることをオススメします。

ICTで教育を変えるのはあなたです。
教育で世界を変えるのもあなたです。

もしあなたが、志をもつ教育者の集まるグローバルでプロフェッショナルなコミュニティと繋がりたいのであれば、是非ともMIEEにチャレンジされてみて下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?