見出し画像

食育ミニ講座 第0回

そもそも食育って何?

私たちは生きるために食事をしています。

食育というと...食事のルールや「いただきます」などの挨拶を教え、栄養の取れた食事を親が子に与えるというイメージを抱きがちです。しかし、今、推進されている食育はもっと広い意味があります。

それは...健全な心と体を培い、豊かな人間性を育み、生涯にわたって生き生きと暮らす【生きる力】を身に着けていくということです。

食生活の乱れが指摘され、飽食の時代にある現在、栄養・健康の問題が懸念される今だからこそ私はまず食の知識を持ち、日本文化を知り、食を選ぶ目を養うことが大切だと思います。

そして、我が家だけでなく地域の食卓を含めて人々の「おいしいね!」がつなぐコミュニケーションを積み上げ生涯にわたる豊かな食の営みを作っていくことでより良い社会がつくられると信じています。

知ってほしい8つの問題

画像1

先程も伝えた通り私たちは飽食の時代に生きています。

ライフスタイルの多様化、食文化の輸入化など食事も沢山の選択肢ができてきました。

なかでも下記の8つは皆さんに知って頂きたいです。

1.食を大切にする欠如

皆さんの冷蔵庫は買いすぎた食材や、賞味期限を過ぎた食品であふれ、要らなくなった食材をそのまま捨てる傾向にありませんか?(正直、私もやりがちです)

我々は無意識のうちに「もったいない」の精神が忘れられ、食べられるのに捨ててしまう食品ロスが増えています。

そして、食べ物の命や生産者への感謝の「いただきます」や「ごちそうさま」をする気持ちも忘れられて行っています。

2.栄養バランスが偏った食事・不規則な食事の増加

最近は柔らかい食べ物が増え、食物繊維やビタミン・ミネラルが多い野菜やEPA(エイコサペンタエン酸)など体にいい成分を含む魚の摂取量が減ってきました。

更には、朝食を抜いたり、むら食い、ドカ食い、早食いなども増えています。

3.肥満や食習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症・がんなど)の増加

私たちは車などの交通手段のおかげで運動不足になりがちです。

その結果、肥満が増えています。そして肥満が原因で、生活習慣病の予備群である「メタボリックシンドローム」が指摘され壮年期の40代以降を中心に多くの生活習慣病になりやすくなっています。

4.過度の痩せ身志向

上記とは対称的に20代の女性は過度のダイエットをする人が増えています。朝食を抜く、粉食(小麦など)を口にするなど、食生活の偏りが見られます。

それにより、見た目は痩せているものの、内臓脂肪が多い「隠れ肥満」も増えています。

5.食の安全上の問題

雑草や害虫を駆除し、効率よく食べ物を生産するために、農薬や化学肥料が使用されますが、農薬の中には中毒性のものもあります。

その残留農薬(特に収穫後の農薬)が問題になっています。

そして、技術の開発とともに加工品が増え食品添加物の安全性の問題やアレルギーの問題も登場しています。

そして食品偽装問題なども生じ、食品の安全性は消費者が最も気にしているにも関わらず、課題は山積みになっています。

6.食の海外への依存

私たちが口にする約40%が国産。残りの約60%を外国に頼っている状態です。これは、オーストラリア・アメリカ・フランス・ドイツ・イギリスなどの主要国に比べると(食料自給率が)極端に低いです。

もし万が一、世界での食料の輸入がストップしてしまったり、食料不足に見舞われたときに日本は危機的な食糧難になりかねません。

7.伝統ある食文化の喪失

露地栽培が少なくなり、温室栽培や促成栽培が増えたためスーパーなどにはいつでも色んな野菜などの食材が増えたため旬の認識が減り、伝統ある日本の食文化である行事食や郷土料理もどんどん失われつつあります。

8.その他の問題

現在、高齢化の波が食品の生産地である農林水産省分野にも押し寄せています。

従者が減って、農業などの後継者がいないという事態。町では鮮魚や精肉店、八百屋などが減りスーパーなどが増え食の生産から流通に至るまで安全性や食を循環するという問題を抱えています。

さいごに…

画像2

食育を進める人の勝手なイメージではありますが「こうしていくべき」だったり「この栄養を取るために」という解決をしなければならないんだと自分自身も思っていました。

だけど、私たちは令和の「多様性の時代」に生きています。

今すぐ便利なものを手放せと言われてできる人はどれほどの人がいるのでしょうか。正直、私は出来ないでしょう。

なので私は、この問題があるということを理解したうえで「何を選択していくのか」を意識するだけで世界は変わっていくと思います。

そして私は、食育をより身近に感じて貰えるような「話のタネになるような食育」を目指していこうと思います。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?