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倉庫って何?(倉庫マネージャー的視点)その2

倉庫って何?の昨日の結論「倉庫とは中継点」

倉庫って何?っていう問いの答えを「倉庫とは中継点」としたのは、
・物流の教科書に「ノードとリンク」の話があり、
 いわゆるモノが運ばれるルートを”リンク”と呼び、
 その始点や終点などの起点を”ノード”と呼ぶ
・原則「トラックからの積み替えが行われる度に検品があり、
 それと倉庫がほぼ一致する」のですが、検品をする場所
 =倉庫(検品作業者もいる)イメージから「中継点」という位置づけが
 成立します。
 ちなみに工場でまず積込み、工場→卸→お店のように、
 モノが上流から下流に流れる間、中継点では
 ①トラッキング情報の登録(いつ何が何個通過したを記録する)
 ②所有権が移転する際の個数と破損確認
  特にトラックの荷台を閉めてから開けるまでが一つの区間とすると、
  到着地で検品して破損が発見できれば、その区間で壊れたと推定できる

業界に長く居ると、②の検品と破損発見の機能が慣習として残っていることが、倉庫が保管機能以上に中継点として検品と破損発見の場となってしまう理由なのかなと感じます。手間を減らすためにノー検品にするケースもありますが、現実的に同じ会社の中継点ならできても、工場→卸みたいな区間ではお金の負担がどっちになるかがあって簡単には行かない一方、卸が注文していても、直接メーカーからお店に直納していたら中継もしなければ検品もしない訳で、実態として物理的に中継をしていることが、検品することの起点になっています。
つまり
「倉庫とは物流の中継点」ということです。
ちなみに、従来型の「保管機能」としての中継点も多いのですが、保管しないで中継する倉庫も多いです。例えば卸の倉庫でも多くの商品がその日に直接仕分けられてお店に出荷されます。その意味でも中継点でしかないのです。
(在庫型のDCと通過型のTCと呼び分けますが、この話は別途)

中継点としての倉庫で重要な機能

倉庫が「モノを保管する」より「中継点」という意味で必要になるのは、
入荷作業や出荷作業などの「作業」で、ロボットや機械というより、
現状はまだまだ人が大活躍する工程です。
店舗への出荷や、ECの出荷などは「物流センター」「出荷センター」のように倉庫という名前はないことも多いです。
保管の倉庫ですと、フォークリフトでトラックから下ろして、そのまま棚に保管みたいなイメージですが、
入荷検品したり、場合によってはそれを仕分けたり、出荷の梱包や検品をするとなると複数の作業が発生します。またこのタイミングで流通加工といって、値札をつけたりお店のためにバラにして堤直したり、緩衝材を入れ直したり、セット品にしたりと追加作業をすることも多いです。
従って、倉庫は中継点ではあるのですが、多くの倉庫では出荷を通じて付加価値を生むため、多くの人が作業する職場なのです。付加価値を生む可能性に着目して、「プロフィットセンター」だと位置づける会社が多いのもそのためです。

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