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物流に関する費用の覚えておきたい数字

物流ってモノを運ぶコストだよね

物流って形のある商品やプロジェクトではたいてい発生する業務で、
業種の中では珍しいタイプの一つで、
「物流業界」として一つの業界を形成するけど、物流業界単独ではビジネスはほぼ成立せず、製造業とか小売業とかいろいろが利用してくれて価値が生まれるインフラみたいな産業です。
また形があるという意味では、
IT関連ではあまり必要が生じないけど(なくはない)、
建設業でも建材を運ぶのは物流だし(大和物流さんとかセンコーさんが強い)、オリンピックの時だって物流の部署はあった(それなりに運ぶモノだらけ)。役所や商業施設の運用、病院だって院内物流とかメール便的なサービスとか、専門スタイルの物流が発達し、価値を生んでいます。
でも、やはり運ぶことが目的ではなく、目的のためにモノを運ぶ作業は発生するので、
やっぱり「物流=コスト」というのが一つの側面です。

物流費ってどれくらいかかるの?

ぶっちゃけモノによりけりだし、取引関係によりけりだし、地域にもよりけり(人件費率が高いから)。
とはいえ、覚えておくといいのが下記の数字。
A.物流費=配送費+倉庫費←配送:倉庫=1:1
B.売上のうちの物流費は5%ちょい(下記資料参考)
C.南関東の物流拠点~都内にトラックを走らせると3万強
 (かなり大雑把!)

2022 年度 物流コスト調査報告書【速報版】 2022 年 12 月発行 公益社団法人 日本ロジスティクスシステム協会 編・発行
https://www1.logistics.or.jp/Portals/0/resources/Cost/cost_report_20221223.pdf

特にCは実際の取引に内容(5W1H的に何を運ぶか?とか一見さんとの取引か?とか)がめちゃくちゃ重要で、そもそも5W1H的に「運べません」とかもあるので、金額ありきになるとまずいんだけど、フェルミ推定的に覚えておくと役に立ちます。
この金額のエビデンスという訳でもないけど、国交省が出している資料は以下↓
kyg_14_09.pdf (mlit.go.jp)

参考までに(倉庫の「効率」とは)

倉庫のレベル感を測るのに「効率」(人時生産性)という言葉があります。
よく「生産性」という言葉が話題になりますが、金額価値を抜きに、
例えばECで注文した1件・1箱の荷物をどれくらいのペースで作業できるか?(売上でなく個数ベース)という数字で、
10人で作業して(役割がいろいろあるので)、みんな8時間労働して、その倉庫で1日に1000個出荷できたら、1000件÷10人x8h=12.5(効率)という結果になります。
一般的に(じゅんじゅんソース的に)、EC倉庫の効率は10~20くらいを見てきたので、上述のA.B.Cに加えて効率を計算したり、関東なら関東の軽作業アルバイトの時給相場で人件費まで計算したりするとどれくらい物流にコストがかかっているかがフェルミ推定できるようになります。
興味を持った方、是非計算してみてください。
くれぐれも、実勢価格は取引内容(5W1H)で大きく変わるのでご注意を。

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