【声劇台本】062「ポストイット関係論」

「ポストイット関係論」

■人物
亜希子ちゃん(17)高校2年生。
野木くん(17)高校2年生。

■本編
亜希子のMO「あなたと私の関係に名前はまだない。教室の隅っこで机を並べて、私たちのキーワードをポストイットに書き出して分類整理してみた」

野木「手軽」
亜希子「気軽」
野木「身近」
亜希子「距離感」
野木「最適」
亜希子「居心地」
野木「親近感!」
亜希子「意地悪」
野木「ゆったり」
亜希子「のんびり」
野木「すっきり」
亜希子あ「さっぱり」
野木「ピッタリ?」
亜希子「やっぱり大切!」

亜希子のMO「あぁ……この関係に名前を付けるとしたらどうなるだろう……」

亜希子のMO「例えば、友情と名前を付けてみる」

亜希子「どうだろうか?」
野木「うーん。あっているけど、完全とは言えないかな」

亜希子のMO「例えば、恋愛と名前を付けてみる」

亜希子「どうだろうか?」
野木「うーん。そういうありきたりな言葉で捉えられる関係性じゃないかな、って」
亜希子「じゃあ、もう一回!」

亜希子のMO「私たちは私たちの関係の追加のキーワードをポストイットに書き出て、再度整理して分類した」

野木「近い」
亜希子「遠い」
野木「しっくり」
亜希子「じっくり」
野木「時々謎で」
亜希子「でもでも最終的にはやっぱり大切!」
野木「あのな……それ、さっきと一緒!」

亜希子のMO「君は呆れてそっぽを向いてしまった。ああ……私たちのポストイット関係論に当分正解は見つかりそうもない!」

              (おしまい)

今後の執筆と制作の糧にしてまいりたいと思います。