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第4皿:ソミュール液と輸液 - 浸透圧の科学と料理の技術

こんにちは、ScrubChefです。今日は「ソミュール液と輸液」というテーマを掘り下げ、特に浸透圧の概念に焦点を当ててみましょう。

ソミュール液は、一般的に2%の塩分濃度で作られるスパイス入りの塩水で、砂糖を加えることもあります。水に塩や砂糖、お好みのスパイスを混ぜ、塩や砂糖が溶けるまで沸騰させてから、冷まします。ベーコンをつけるときなどは塩分濃度は10%以上にします。この濃度は、肉や卵をしっかりと味付けすると同時に、浸透圧によってジューシーさを保持するのに最適です。

ちなみに私が自家製ベーコンを作る時には、以下のレシピでソミュール液を作っています。
・水 500ml
・塩 70g
・きび砂糖 40g
・ローリエ 2枚
・ブラックペッパー 適量
・ローズマリー 適量


一方、医療現場で使われる輸液製剤にも、浸透圧の考え方が重要です。例えば、生理食塩水は血液の浸透圧に合わせて0.9%の濃度で作られます。また、5%ブドウ糖液も、血液の浸透圧に合わせて調整されており、主に高ナトリウム血症の治療などに使用されます。こうした輸液製剤は、体内の水分バランスを維持し、電解質のバランスを正常化するために重要な役割を果たします。

1号液と呼ばれる輸液製剤もよく医療の場面で使用されますが、これは実は生理食塩水と5%ブドウ糖液を半分ずつ混ぜた「塩砂糖水」です。この1号液は、小児の輸液などで用いられることも多いです。

ソミュール液の使い方と医療における輸液製剤の使用には、浸透圧を中心とした共通点が見られます。両方ともに、濃度とバランスの正確な管理が重要で、目的に応じた適切な使用が求められるのです。

今回の「第4皿」で、私たちはソミュール液と輸液の間にある浸透圧の共通点を深堀りしました。料理と医療の世界には、科学的な側面が重要な役割を果たし、興味深い発見を提供してくれます。次回の「第5皿」も、また新たな洞察をお届けしますので、どうぞお楽しみに!

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