社民党全国代表者会議 又市征治党首挨拶

社民党は2月17日に、全国代表者会議を開催しました。又市征治党首の挨拶、ならびに当会議において決議した『「2019政治決戦」の必勝をめざす特別決議』を以下に、掲載いたしました。

2019年2月17日
第10回全国代表者会議

党 首 あ い さ つ

社会民主党党首
又市 征治

ご多忙の中、第10回全国代表者会議にご出席をいただき、ありがとうございます。日夜、同志の皆さんが国民生活と権利、日本の平和と民主主義を守るために奮闘いただいていることに深甚の敬意と感謝を申し上げ、社会民主党党首として、一言、ごあいさつを申し上げます。

さて皆さん、安倍政権の暴走は止まるところを知りません。アベノミクスで大企業と富裕層を肥え太らせる一方で国民の二極化、格差・貧困を拡大してやまず、また違憲立法を次々強行成立した上に今や公然と平和憲法改悪を唱え、そして民主主義の根幹を揺るがす公文書の隠蔽・改ざん、データねつ造・偽装、虚偽答弁が止まるところを知らぬなど、立憲主義・民主主義・平和主義を踏みにじる暴走続きです。ですから、野党や民主的勢力の今日的使命は、安倍政権を一日も早く打ち倒し、憲法に基づく政治を取り戻すことでしょう。

そのためには、立憲主義の回復をめざす5野党が、当面する参議院選挙に際して小異を残して大同に就き、安倍政権への政策的対抗軸を鮮明にして共闘を強化し、国民の期待に応え信頼を高めることです。すなわち、各党が共通政策に合意の上で、32の1人区で野党候補の一本化を図り、選挙区の実態に即した効果的な選挙協力を行うことであり、複数区でも可能な限り共闘を強化することです。わが党は、1人区に推薦候補を押し出すとともに、3人区以上の選挙区で公認候補の擁立を図り、併せて比例区には4名の候補を擁立して、得票率2%をクリアし選挙区・比例区合わせて3議席以上獲得することで政治転換の一翼を担う方針です。

そのため私は、党首に就任以来この1年、皆さんの協力を得て全国各地での時局講演会や街頭演説に精力的に出向いて党の「見える化」に努め、また野党共闘の接着剤の役割を担ってきました。この間、民進党の分裂で国民民主党と立憲民主党が生まれ、その関係がギクシャクしてきました。わが党の働きかけでさる1月28日、5野党1会派の党首会談が持たれ、「安倍政権打倒をめざし、32の1人区全ての選挙区において、与党を利することのないよう、速やかに候補者一本化のための調整を図る」ことに合意しました。その誠実な履行を各党に強く求めます。野党共闘が不調となれば、衆・参ダブル選挙を誘発しかねないのです。

皆さん、わが党は、社会党の時代から総評などと緊密に連携し、国民生活と権利、日本の平和と民主主義を守るため、護憲を旗印に反戦・反基地、原水禁、脱原発、反差別・人権擁護・格差是正などを掲げて闘い続けてきました。その過程で、わが党が掲げた「あらゆる国の核実験反対、反原発・脱原発、9条改憲阻止、辺野古新基地建設阻止、消費増税反対」などの主張は、当初は少数派でしたが、今やこれらの主張は国民の多数派となり、多くの政党も共有するようになりました。わが党の政策の先見性の証明であり、誇りです。

皆さん、今日、日本の社会に求められるのは、安倍政権による競争と格差拡大の新自由主義と、「戦争する国」を目指す新保守主義の政治では断じてなく、わが党が掲げる「平和・自由・平等・共生」の理念、いわば憲法の理念が実現する社会でしょう。その旗頭であるわが党が、万一これ以上後退したら、野党共闘も含め日本の政治状況はどうなるでしょうか。暗澹たる思いとともに責任を痛感します。その思いを共有しようではありませんか。

党員一人ひとりがいま何をなすべきかをしっかり見定め、各地での統一自治体選挙の勝利と、選挙区と比例区の吉田忠智、仲村未央、大椿裕子候補予定者はじめ社民党の支持拡大に起って闘い、前進を勝ち取ろうではありませんか。

この全国代表者会議は、申し上げるまでもなく今後の社民党の命運を決する大変重要な会議です。代表委員の皆さんの政治決戦勝利に向けた真摯な議論をお願い申し上げまして、党首あいさつとさせていただきます。

「2019政治決戦」の必勝をめざす特別決議

 今年は、12年に一度、統一自治体選挙と参議院選挙が同じ年に行われます。この二つの選挙は、日本の政治と社会の行方を大きく左右する分水嶺となるだけでなく、日本で唯一の社会民主主義政党である社民党にとって、まさに国政政党としての存亡をかけた重要な選挙です。

 「いのち輝くまちづくり」を掲げて挑む4月の統一自治体選挙は、改憲策動と国民生活切り捨てにひた走る安倍政権の暴走に待ったをかけ、地域から「平和と福祉」を守り、暮らしを立て直す前哨戦です。社民党は、地域で最も身近な「社民党の顔」である自治体議員・候補者を先頭に、いま以上に地域にしっかりと根をおろし、ネットワークを縦横にはりめぐらせ、悪政を撃つための足固めをはかります。

 7月の参議院選挙は、社民党自身の存亡がかかった、もうあとのない闘いです。何としても自公とその補完勢力を3分の2割れに追い込み、改憲を阻止し、安倍政権を打倒する政治転換の先頭に立つとともに、その闘いの中で党の前進を勝ち取らなければなりません。社民党は、野党候補の一本化を図り、選挙区の実態に即した効果的な選挙協力を行えるよう、「野党共闘の要石」の役割を果たします。そして、1人区に推薦候補を押し出すとともに、3人区以上の選挙区で公認候補の擁立を図り、あわせて吉田忠智さん、仲村未央さん、大椿裕子さんを先頭に比例区には4名の候補を擁立し、得票率2%以上、選挙区・比例区あわせて3議席以上必ず獲得します。

 社民党は、社会党時代以来、国民生活と権利、日本の平和と民主主義を守るため、一貫して、護憲政党として、改憲阻止、反戦・反基地、原水禁、脱原発、反差別・人権、格差是正などの国民運動を担い、労組や市民運動と一緒に闘い続けてきました。新自由主義・新保守主義への対抗軸となり得るのは、「平和・自由・平等・共生」の理念の実現を目指す社民党しかありません。政治と行政の信頼を根底から掘り崩し、嘘と偽りにまみれた安倍政権によって、平和憲法が戦後最大の危機を迎え、国民生活が徹底的に破壊されようとしている中で、憲法を活かす政治を訴える社民党がその役割を終えることは許されません。社民党は、今こそ多くの国民の皆さんと絆を結びなおし、アベ政治の暴走と徹底的に対峙し平和と暮らしを守っていきます。

 私たち社民党は、日本の未来を切り開くために、全党挙げて全力で来る4月の統一自治体選挙と7月の参議院議員選挙を闘い抜き、必ず勝利することを誓います。

 以上、決議する。

2019年2月17日
社会民主党第10回全国代表者会議



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