デザインの活動をエンジニアに伝えることを考えてみた
こんにちは、おもむろに何かを誰かにお伝えしたくなり、記事を書き始めました、サビクエ代表の川崎です。
先日エンジニアの方々に向けてデザイン思考やサービス設計、UXをテーマにお話しさせていただく機会がありました。
これまでもデザイナー以外の方々に説明させてもらう機会はあったのですが、多少デザイン思考/サービス設計/UXといった言葉には慣れていて自分で勉強している方々が大半以上でした。
今回は、ほぼ全員がまっさらな状態。ニーズよりシーズという言葉の方がしっくりくるような、がちムチの技術畑の方々。
この記事はそんな皆さんへどうやってデザインの考え方を伝えようかなあという試行錯誤を経てできた、こんな伝え方をしてみた!という共有になります
「デザインの考え方」とは見た目を考えることではない
ここでいうデザインの考え方とは、デザイン思考やUXデザイン、サービスデザインといった「製品の戦略的な意味を考える活動」のことを指しています。
ただ、これらは比較的最近、ごく一部で使われるようになって来ただけで、一般的にいうと制作作業などを想像されることが多いんだろうなと、まだまだ感じる場面は多いです。
デザインとエンジニアリングの関係性
どうやって共感してもらおうか?と思案してたところ、先日登壇させてもらったWhy Design TokyoでAdobeのプリンシパルデザイナー、Khoiさんが話していた「Design vs Technology」が導入にぴったりではないか!ということで、取り上げさせていただきました。
動画:https://www.youtube.com/watch?v=10WzJTSY6wA
(khoiさんの登壇は24分すぎからです)
私がエンジニアの方に興味を持ってもらうためにこのプレゼンテーションを使わせてもらったのは、技術とデザインがどのような距離感と関係性で存在していて、世界を変えているかという点において、データや要点を簡潔にまとめてくれているからです。
テクノロジーはデザインと不可分な形で、世の中に存在していて確実に世界を変えている・・・
そのことがよくわかります。
デザイン主導の変化と、テクノロジー主導の発想の大きな違い
khoiさんのプレゼンテーションの中にもありますが、デザイン主導の製品開発とテクノロジー主導の製品開発では起点がことなります。
テクノロジー主導の場合はまず技術資産があり、それがハマる市場を探すといった流れ
デザインの場合は誰に向けて作るのかを起点に、実現方法を考える流れ
いわゆるニーズから始まるか、シーズから始まるか、ということだと思いますが、デザイナーだから・技術者だからとか、どっちが正しいという世界ではなく、両方使いこなせるようになることが重要で、グラデーションのようにバランスよく取り入れる‥
それがビジネスの勝率を上げること、個人のキャリアを底上げするパワーになると、私自身は信じています。
なのでぜひデザイン的なアプローチも体感して活用してほしいです!
身近な例えでは天気予報!
こちらもさるお方からの受け売りですが、天気予報というのがとてもわかりやすい例です。
天気予報とは日毎の気象データを解析し、「各地点の天気を予測して現地の人に伝える」サービスです。
ですが元の気象データをそのまま出すと下の表みたいになってしまいます。
だけどこの数値を見せるだけで、普通の人にはいつどこで雨が降りそうか伝えることは難しいですね。
そこで、まずは地図に記号をマッピングすることになり、
そしてさらに直感的にするために、記号をお天気アイコンにしています。
データをつなげて価値のある情報にする
技術的な表現をするとバラバラだと何の変哲も無いデータを意味のある情報にして価値を持たせること、それがデザインの考え方ということもできます。
データはそれ単体ではまだ意味が読み取りづらい、情報の元となる点がたくさん散らばっている状態です。
そこに何かしら課題をベースにした文脈でつながりを見出し、解決を目指して理解しやすい形を目指す‥それがデザイン的なアプローチです。
この例えの良いことは、エンジニアの皆さんにも、天気予報の文脈(現地にいる人に天気の予測を伝える)が開発とユーザーの利便性にどう影響するか、両側面で想像がしやすいところかなと思います。
この話をした時のみんなの反応
この説明を終えると、「どうやったら、つながりを見つけられる?」「発想を広げるにはどうしたら?」という質問が上がってきました。
「それは今からまさしく一緒にやりましょう!!」ということで、ワークショップに突入しやすかったです。
まとめ
今回はエンジニアの方に向けての話でしたが、職種によっては別の例えを使った方が良いこともあるので、他にも例えは用意したいなと思いつつ。
重要なのはデザインをそのまま伝えるのではなく、デザインとの接点を共感の持てる例えで伝えることなのかなあと思いました。
もしこの記事が何かしらの参考になれば幸いです。
以上、「デザインの活動をエンジニアに伝えることを考えてみた」でした!
サビクエ代表 川崎
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