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ロックの冒険(9)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

翌日ロックとクロウはコーモランと別れてさらに上流へと飛んでいった。
途中、広い田園地帯が広がっていた。2人はそこで休んでいた。
緑の絨毯の上でエサになりそうなものはないか探していたとき、黒と白のストライプ模様のスレンダーな鳥が2人の場所へやってきた。

「よう、この辺りでは見慣れない香りだな。お前たちどこから来た?」
「僕たちは海の方から来たんだ。僕はロックで横にいるのはクロウ。君は?」
「俺はハクセキレイのワッグさ。この辺りを縄張りにしてる。お前たちはどこか行くのか?」
「うん、森へ行こうと思うんだ。」
「へーぇ、あんな遠くまでお前たちもの好きだな。俺ならまっぴらごめんだな。」

ワッグは長いしっぽをフリフリしながら、ロックとクロウの顔を交互に眺めた。
「なぁ、お二人さん、俺はなぁ、今すごく退屈してたところなんだ。近場で一緒に遊んでくれるやつを探してたんだ。」
面白そうな話にロックとクロウは、興味津々で目を輝かせた。
「近場で遊びって、どんなこと?」
ワッグはニヤッとしてこう話した。
「東の方に小さな山があるだろ?あの裏側にな、"青の洞窟"という洞窟があるんだ。その中に行ってみようってことさ。」
「洞窟には何があるの?」
「俺も知らないけど、あの中ではファフロツキーズが起こるんだってよ。」

クロウが身震いした。「おー、こわ!俺は絶対嫌だね。だいたいカラスは穴に巣を作るような鳥じゃないしな。お前たちだけで行ってこいよ。」
「おい、ロックどうする?」ワッグは決断を促すようにロックに言った。

実はロックはワッグからこの話を聞いた時から小さな冒険をしたくて仕方なかったのです。
「ワッグ行くよ。どんなファフロツキーズなんだろう?」
「よっしゃ決まった。ロック行くぞ!クロウはお留守番だな。」とワッグはニヤけた顔で言った。
ワッグとロックは青の洞窟に向かって飛んで行きました。
飛んでいく2人を見つめながらクロウは妙な胸騒ぎがするのでした。

(次回に続く)

#小説 #冒険小説 #野鳥

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