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【Covid Quarantine Birding <タシギ>】

狙撃手のことを英語で「スナイパー」と言いますよね。
(ゴルゴ13とか)
さて時は18世紀後半、インド駐留のイギリス軍兵士の話になります。
タシギ(Common Snipe)は逃げる時の飛行パターンが複雑だったため(ジグザグに飛ぶ)、当時の狩猟用銃器の精度水準では仕留めることが困難でした。そのためタシギ猟を他の鳥類の狩猟と区別して"snipe shooting"と呼び、これが略称となって"sniping"として定着し、そこからタシギを上手く仕留められるほど優れた猟師のことを"sniper"と呼ぶようになったそうです。
そうスナイパーの語源は、この愛らしいタシギなのです。
ちなみに欧州の多くの国でタシギは「空飛ぶ羊」とも言われています。それは求愛行動の飛行(Display flight)の時に、羽が出す独特の音が羊の鳴き声に似ていることによります。

ところでタシギの仲間って、実は「美味しい」ことでも有名(食べたことないけど)。
タシギは狩猟鳥に指定されており、狩猟の対象種です。食べると美味しいらしい。タシギの仲間のヤマシギなんかはフランス料理の中で「ジビエの王様」と言われてます。美食家の方ならご存知ですかね。Becasse(ベカス)です。
アガサ・クリスティの小説の中でも、時々ヤマシギ料理が登場します。
それなので、イギリス人の親友に「今もイギリスではヤマシギ食べるの?」って聞いたら「チキンと七面鳥しか食べないよ!」って言ってた。(笑)
タシギもヤマシギも狩猟ではなく「見て楽しむ」ようにしましょう。現時点で葛西臨海公園では5羽のタシギが、仲良く餌を食べている様子を観察できます(運が良ければ)。写真はその時のものです。

#野鳥 #バードウォッチング #タシギ

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