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【Covid Quarantine Birding <ケリ>】

皆さんはケリに威嚇されたことがありますか?
ケリが有名なのは、その独特のビジュアルに加えて、その防衛行動にあります。
繁殖期は非常に警戒心が強く、テリトリーに接近・侵入するカラスや猛禽類などの外敵に対して警戒、激しい威嚇や攻撃を行います。巣に近づいた場合、人間に対しても激しく威嚇。
この時の「ケリリ!」という鳴き声が、ケリという名前の由来になったらしいです。

自分のテリトリーに侵入する外敵に対して、単独またはつがいとなったペアで威嚇するのが鳥類としては一般的。
しかし、ケリは違います。ケリの戦略は「共同防衛」。つまり異なるつがいの個体同士が協力して外敵を威嚇します。このような防衛行動をとる鳥は、集団営巣を行うアジサシ類で見られますが、集団営巣を行わないにも関わらず「共同防衛」を行うケリは極めて珍しい部類に入ります。
そのため人間が誤って巣に近づこうものなら、「この勝負に"ケリ"をつけてやるぜ!」とばかりに、ケリの特殊部隊に攻撃されるのです。

日本で観察されるタゲリ属(Lapwing)の鳥は、冬鳥のタゲリ(Northern Lapwing)と、ケリ(Grey-headed Lapwing)の2種だけです。
タゲリ属の英語名はLapwing(ラップウイング)と言い、ケリは「灰色の頭のラップウイング」という意味になります。
なぜラップウイングという名前かというと、大きな翼で飛翔する際に発する翼の不規則な音(ラッピング音)に由来するから。

ケリは、関東地方に住む僕らからすると、局所的にしか生息しないため、見つけるのがとても困難な鳥。普通は警戒心が強いため、見つけてもすぐに飛んで行ってしまいます。だけど西日本では比較的よく観察できるみたい。
→西日本にお住まいの皆さん、そうですか?
 もしそうなら、とても羨ましいです。

#野鳥  #バードウォッチング #ケリ

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