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神戸三ノ宮へゆく(4/3)

久し振りに高速道路を6時間ほど走った。
(知らない人のために : 私は高速道路を一人で気ままに走るのが大好きである)

最近は考え事を多くしていたり、コンスタントに(じっくり対話をするような関係性の)人たちと会ったり、自分の音楽のこれからについて考えたり、パリ生活が始まったらやりたいこと、どんなピアノを所有したいかなどを想像したり、と、肉体の内側での出来事がとにかく多くて寝不足の日が続いている。

運転しながら想定通りところどころ眠気に襲われながら、SAで菜の花とあさりの親子丼を食べたり、スターバックスコーヒーのドライブスルーで購入したアイスラテとシュガードーナツをむしゃむしゃと腹に入れた。

待てよ... 寝不足云々以前に、腹一杯にご飯を食べてしまうから眠気の方に襲わせちまったのかもしれない。我ながら、思わせぶりな振る舞いだ。

神戸市三ノ宮のホテルに到着した頃には18時を少し回っていた。繁華街エリアにあるホテルは、映画のプロデューサーさんが予約して下さった。まだ小雨が続く中、脚本と向き合う前になんとなくケーキが食べたくなり駅に向かう。

駅に向かうはずが「あ 神戸といえばシネ・リーブルだな」と閃いて、少し遠回りをして映画館を訪ねた。タイミングが悪くて、この数日間は改修工事で閉館していた。6日には再オープンするらしい。仕方ないので、掲示板だけを目に焼き付けた。

でも閃きってほんと捨てたもんじゃない。
シネ・リーブルに寄り道したことで、予定外のケーキ屋さんを発見する。"tooth tooth"というピンクのチョッキの人のギャグ(のちに、春日氏と判明)みたいな名前のパティスリーで、神戸っぽい雰囲気が包み紙にも出ていて素敵だ。昨今珍しくない800円台のケーキが並ぶが、ひとつ600円台のものがあったのでそれにした。(せこすぎって?いや、そこは倹約家と言って頂こう)

これが大正解!で、とっても美味しく頂いた。
明日の現場への差し入れも同じパティスリーさんで購入したのだが、これは安心して皆さんにお渡しできそうだ。

駅で、お目当てのサラダ専門店を探していたのだが、大都会・三ノ宮の構造が複雑で地下で迷った。
誰か店員さんに道を尋ねようと思って目の前のお店を見たら「ファミリア」じゃないか。

そう、私が初めて朝ドラで音楽をやらせてもらい、後にツアーなども帯同することになるMr.Childrenとも出会い、ドラマにチラッと出演する数奇な体験をし、私のフィルモグラフィで最も共演数が多い芳根(京子)さんと出会ったのも全部「べっぴんさん」だが、「べっぴんさん」のモデルは「ファミリア」なのである。
当時、音楽を作るにあたり、ファミリアの歴史も資料のひとつとして拝読した。

なんとなくご縁を感じたので、ファミリアの店員さんに道を聞くことにした。素足にカープサンダルをつっかけて大都会に紛れ込んでしまっていたため、急に恥ずかしさが込み上げてきて、なるべく気配を消しながら「エキゾウさんというのはどこですか?」と尋ねた。

食べ物を近くに買い出しに行くだけでドラマがあるねぇ。

毎日日記を書こうとすると「なんだか今日こそ"特に何も書くことがない"っていう一文で終わっちゃいそう」と思うのだが、書き出すとそれなりの情報量があって、だからこそ日記を認めることを人にも推奨していきたいなと思う。

ただし、もう眠くて眠くて仕方がないので、推奨した矢先ではあるが、今日は眠らせてもらいます!

おやすみ⭐︎

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