明智黒輝

在宅でライター業務をしています。近代文学とB'zを愛してやまない大の猫好きで…

明智黒輝

在宅でライター業務をしています。近代文学とB'zを愛してやまない大の猫好きでもあります。近代文学は夏目漱石や芥川龍之介、太宰治などが好きです。漱石だと、「夢十夜」、「文鳥」、芥川だと、「河童」、太宰は「人間失格」などが大好きです。よろしくお願いします(^^)

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  • 明智黒輝の世界

    いつも心に夢を。

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    思ったことを書いて…いこうかな😉

  • 明智黒輝の詩世界

    私、明智黒輝の詩を纏めます。

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最近の記事

「善と悪」

バットマンシリーズに「ジョーカー」というヴィラン(悪役)が登場する。 ジョーカーはこのシリーズでもかなりの人気キャラクターだ。 ピエロのようなド派手なメイクに目立つ色のスーツで華々しく登場するジョーカーは悪のカリスマであり、悪魔のような狡猾さと、まるで子供のような無邪気な言動がアンバランスな魅力を持っている。 「ダークナイト・トリロジー」の「ダークナイト」に出て来るジョーカーを演じたのは故ヒース・レジャーである。ヒース・レジャーのジョーカーは、ほぼ、人間を超えた存在と言って

    • 生老病死

      この世界には四つの「苦」があるとお釈迦さまは説かれました。 「生」「老」「病」「死」の四つです。 生まれること。 老いること。 病に罹ること。 死ぬこと。 これは人間の宿命であり、すべての人が例外なく通る道です。 人の生きる道は思いに任せぬことばかりです。 生まれた人間は、やがて年老いて、病に罹り、そして、いつか死んでいく。 悲しいですが、これが現実であり、真理なのです。 「認知症」という病気があります。 私はこの病気ほど人生の真理を表している病気はないと思いま

      • 春は もうそこまで うららかな 陽射しを浴びて またひとつ 足音は近づく 空の蒼は どこまでも透き通り こんな季節に 隣に君がいればと 思ってしまう あの町への小路を ひとり辿れば 路傍の花も 木も 草も みな笑って出迎えてくれる ありがとう この世界は このままで完璧で すべては 満たされている 出来事は 必然で 過去から今まで そして 未来まで なるべくしてなっている この身はいつか 朽ちようとも 魂は永遠に

        • アンナ

          ひとが生きるのに 必要なもの 水 パン ベッド トイレ ゴルゴダの丘で 処刑された あの人は言った これは私の血 私の身体 君と生きるのに 僕は愛を燃やし 生命を燃やし続ける 例え 一億年の孤独が 僕を襲っても 待つよ 君は夜中に起きてきて 「もう疲れた」 と言ったけど 僕は一言それに答えて 寝てしまった ねえ 僕とずっと 契約してくれないか この先一億年 離れないでいてくれるって たまらなく寂しいんだ 君がいてくれれ

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        記事

          ふたり

          私の部屋に 私がひとり そして 君が来て ふたりになる 君は私ではなく 私は君ではない でもふたりは同じ空間で 同じ空気を共有し ふたりの皮膚は 溶け合い 混ざり合う 窓から見える 晴れた空 冬の空気が ぴしりと引き締まって 刺すように見える ベッドでもつれ合う ふたりは やがてひとりに

          あなたは生きてていい

          こんばんは。 皆さんは今の世の中、満足して生きていますか? 不安ばっかりじゃないですか? 同じ人間同士が下らないことで争って、殺伐とした社会になっています。 人生を諦めてる人も多い。 こんな自分は生きてちゃいけないんだ、死にたいって、そんなこと悲しすぎますよね。 いつからこんな世の中になった? 画一化された価値観。 生産性のみで語られる存在意義。 これを読んでて自分を卑下し、価値を見いだせないあなた。 あなたは死んじゃいけない。 生きてなくちゃいけない。

          あなたは生きてていい

          止まない雨

          雨音が 遠く聴こえる 金曜の午後 薄暗い部屋に ひとり うずくまる 窓から 曇天を見上げ ベッドに寝転がると 時間は止まって この世界に 取り残された気分 ラジオから 陽気な音楽が流れ 憂鬱さが 深みを増す 君は今 賑わう街角 水溜まりに 足を取られ 顔をしかめてる 短い一生の その断片を 君と過ごし その恩恵を 共に授かる 仕事を終え パソコンのランプが ちかちかと光り 高鳴る鼓動 そうだ 出かけよう 君のいる

          止まない雨

          Morning Call

          灼熱の太陽が この身を照らした後の 蒸し暑い夜 僕は冷やしたワインを出して 渇いた喉に流し込んだ 君は僕を 遙か昔から知っていた ふたりが生まれる前 遠い前世の 混み合う町角 ふたりは手を携え 遠くへ逃げようと 歯痒くも進まない足取りで よろけつつ走っている やがて町外れの 苔生す川べりで ふたりは互いを抱き締め 永遠を誓い 厳かな死を選んだ そんな情景を 浅い夢に見て 目覚めた僕は 君に電話をして おはよう、と 上気した声で言

          Morning Call

          Woman

          君の瞳を見つめるたび その深淵な奥底に 吸い込まれ もう帰ることも 出来なくなるような そんな気がして 美しいその髪を撫でる 君の魅力の前で 僕はなす術もなく 立ち尽くすのみ 地面から立ち上る炎が 天へと突き上げ 火の柱となって 僕らは瞬きもせず それを眺める 恍惚の表情を浮かべる君に 僕は見とれて 身体を巡る熱い衝動 こんな時間を いつまで過ごせばいいの

          七月七日の恋人

          星降る夜は ふたりを包み 一年一度の逢瀬 そっと見守る 天上の河のほとり 音もなく誰もいない ふたりの秘密の場所で 恋人たちは熱く抱きあい 口づけを交わす 時間は限られていて 翌朝の雄鶏が 高らかに時を告げる その瞬間が 別れのとき 手を取り合い 止めどなく語らうふたり 積もり積もる話は 時を削っていく 不意に 彼女の大きな瞳を 覗き込んだ彼は 愛の言葉を囁き その瞳からは 美しい雫が ひとすじ 流れ落ちた そのとき 雄鶏

          七月七日の恋人

          大地の歌

          いつからか ひとは神を畏れず 空を崇めることも 大地に跪くことも なくなった 戦争で 失われた あの緑の丘 子供たちの笑顔 恋人たちの愛 人々は 蔑み合い 奪い合い 殺し合った 水は枯れ 地面は干上がり 文明は 終焉を迎えた 戦争よ 大地を返せ 微笑みを返せ 慈しみのこころを返せ この荒涼とした廃墟に佇み 声を上げる男 その脳内は 無辺大の夢で溢れ 在りし日の緑の丘を 風を切り 駆け巡っている

          大地の歌

          幸福の街

          風薫る五月の末 私はある老婆の家を訪ねた 彼女は私にこんな話をした 知ってるかい 街は平和で みんな幸せに暮らしてる 悲しみはなく 希望に溢れ 子ども達は慈しまれて育つ 愛 友情 夢 ないものはない 幸せの街 でも 知ってるかい この街の片隅 商業ビルの地下室には ある女の子が 閉じ込められてる 彼女は精神を病み 日々 罵倒され 傷付けられ 普段は無視されている 毎日 狂った頭で 悲しみ 嘆き 涙を流し 哀しい歌を唄

          幸福の街

          大切な君へ

          世界にただひとりの 大切な君に 午前三時の時報とともに 玄関に届ける 僕の想いの丈を 詰め込んだ花束 夜が明けて 目覚めた君は 新聞を取りに行き それを見つけるだろう 思えば君との出逢いは 必然でしか無く きっと前世からの 強い絆 僕の酸性の愛で 自らの身体が溶け 例え朽ち果てるとも 立ち枯れた巨木が 小さな犬小屋を 伸ばした根で囲うように 君を守ろう 今日は 僕と君の記念日では無いけれど きっと この地球上の 誰かにとっては

          大切な君へ

          帰らずの森

          君は何処 陽射しの中 探し求め 樹々の間を彷徨う 耳を澄ませ 声を辿る 目の回るような 深い森の 奥深く その声は 僕の脳内に 直接語り掛ける たすけて たすけて 木漏れ日が穏やかな こんな初夏の午後 知らない土地で 徘徊することになるとは 肌はびりびりと痺れ 痛みは全身に響く 苦悶の表情で 君を見つける為 僕は歩を進める 茨にシャツが破れ 切れた皮膚からは 得体の知れない虫が 這い出してきた 恐怖に怯え 叫んだその瞬間

          帰らずの森

          遥かなる君のもとへ

          美しい月が 地面を照らしている 君は この道の果てに 僕を待つ 幽玄な明かりと 舞い散る風花のような 桃色の羽たちが 勇気づけて 僕はゆっくりと 歩き出す 行く手は 茨の道 泥濘と 錆釘の散らばる悪路 今までの 死に瀕した記憶 末後の夢 川の向こうの君 手を伸ばし 涙あふれ 指先も届かず 泣き崩れた日々 自分の意思で 終わらせねばならない 裸足で歩むと 足裏に血が滲み 痛みは脳裏をつんざく 電流の走る 感覚を無視しな

          遥かなる君のもとへ

          桜小路

          生きる意味 探して 探し求める 歩き続け 歩き疲れ 桜咲き乱れる 堀沿いの道に出た 寒気のしていた 凍てついた身体は 芯からほかほかと 火が灯る様に 温められ 気が付けば 君は後ろにいた 幾重にも 曲がりくねった 泥濘の道を 走り抜けるように 無理をして いつも涙に暮れていた でも君が現れて 真っ暗な僕の世界は 眩いばかりの 光で満たされる 悲しみの終焉 呪いからの解放 君は何処から来たの 僕達は何処へ行くの