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七月七日の恋人

星降る夜は


ふたりを包み


一年一度の逢瀬


そっと見守る



天上の河のほとり


音もなく誰もいない


ふたりの秘密の場所で


恋人たちは熱く抱きあい


口づけを交わす

時間は限られていて


翌朝の雄鶏が


高らかに時を告げる


その瞬間が


別れのとき

手を取り合い


止めどなく語らうふたり


積もり積もる話は


時を削っていく

不意に


彼女の大きな瞳を


覗き込んだ彼は


愛の言葉を囁き


その瞳からは

美しい雫が


ひとすじ


流れ落ちた


そのとき


雄鶏は


世界中に響き渡るような声で


夜の終わりを告げた


ふたりは


頭を垂れ


さらに固く


手を握りあった




天空からの使者たちが


それぞれふたりを迎えに来た



河を挟んで


見つめ合う彼ら


使者に促され


踵を返した彼の背中に


彼女は愛を叫んだ


振り返り


笑ってみせた彼に


彼女は寂しく微笑む

馬車が宙を上り


星空の彼方に消えていくのを


じっと見ていた彼女に


使者は一言


声を掛ける

頷いた彼女は


銀色の馬車に乗り込む


その寸前に


彼が消えていった


銀河の果てに


もう一度目をやり


真っ直ぐな瞳は


遥か星雲の彼方の


あのひとの流した涙が


流星となって


東の空に落ちるのを


はっきりと捉えた


彼女は使者に微笑み


行きましょう、と


晴れやかに告げ



また来年の逢瀬に


想いを馳せる





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