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SWB KOLOのひみつ

【なんと!コロナ前からスタートした製品です】
こんにちは!関家具SEED事業部 猪名冨です。             SWB(スマートワーキングブース) KOLOの秘密について書きます。
KOLOは2018年秋、ドイツのケルンで開催のORGATECで発表されました。
日本では2019年5月、東京ビッグサイトで開催の働き方改革Expoで初披露しました。当時は日本ではKOLOも含め3社しか同じようなカテゴリーの製品は取り扱っていませんでした。
そこでは一部の皆様からは評価を頂きましたが、多くの方々からはこんなものは日本で売れるわけないだろう!?というような冷ややかな目で見られたことは今も記憶に強く残っています(笑)

KOLO Solo 

【消火装置の開発に1年かかりました】
発表した当時はまだこのカテゴリーは法整備されていなく、手探りでの市場創造でした。特に消防や建築においては、家具なのか?建築物なのか?ということで基本グレーゾーンでの納品でスタートしていました。
基本的には、スプリンクラーがある場所ではB工事でスプリンクラーを引き込むというとてつもない高いハードルに悩まされていました。
その冬に消防から出た可動式ブースのガイドラインである”消防予622号”が発令され、それがスタンダードになりました。
しかし、既存で市場にある消火装置では、KOLOのサイズの問題と構造上の問題で転用は出来ませんでした。
そこで、縁もゆかりもなかったモリタ宮田工業さまに飛び込みで押しかけ、当時の部長が理解を示してくれて一緒にタッグを組み、1年以上かけて消火装置の開発とオフィシャルな消火テストをおこないました。
おかげで晴れてどんな場所でも設置できるようになりました。(特例申請を使用しての納品)

これがスペシャルオーダーの霧筒です。圧倒的な存在感でしょ!!


下記がこの「消火装置霧筒」の消火実験付の動画です。大は小を兼ねるということで、一番大きいサイズのDUOでテストしました。

この時は本当に悲しい気持ちでKOLOを燃やしてしまいました(涙)
しかし、この消え方!凄いと思いませんか?
そしてここまで見せることが我々のブランドとしてのプライドなんです!!
霧筒の中の液剤は青味がかった透明の液で安全データシート(SDS)も出ているものです。罰ゲームとかで良く見る白い粉ではありませんよ(笑)

【次は地震対策の実験もおこないました】
日本は世界一の地震国です。
万一に備え耐震金具も作成し、神戸、東北の地震と同等の波形で実際に耐震実験をおこないました。下記はその実験動画です。

SoloとDuoの2サイズでテストし、どちらもクリアすることができました。
※オプションの耐震金具を使用しております。
※地震は地盤やビル自身の構造によるので絶対倒れないと保証するものではございません。

そうこうしているうちに世の中はコロナ禍が酷くなりました。
コロナ前では見向きもしてくれなかった方々も、自分自身がWEB会議難民となり、このような個室ブースを使ってみて、あまりの使い心地の良さでどんどん浸透していきました。
東京から働き方改革が一気に進み、この流れに乗って各社慌ててこのようなブースを慌てて作るようになり今はスタンダードになってきました。

ここからは、見た目だけではわからないKOLOの秘密を書きます。

【KOLOのガラスについて】
KOLOは入り口だけでなく奥もガラスになっています。
それで他のほとんどの個室ブースと違って明るく開放感があり、閉所恐怖症の方でも違和感なく入りやすいです。(実は私も少し…)
ガラスは、8mm(4mm×2枚の合わせガラス、飛散防止加工)仕様のため、遮音性、強度、安全性においても優れています。
※奥の壁は通常の壁にすることも可能ですが、別注対応となります。

KOLO Midi

【KOLOの扉の丁番について】
KOLOは丁番だけでガラス扉を支えて開閉させています。他社はドアクローザーが上部についているものが多いです。
だからKOLOは強度、デザイン性、開閉角度においても優れています。
ちなみにKOLOに使っている丁番は、アメリカ空軍基地やアメリカの超高級マンションの玄関扉などにも使われている、ハードな気温や環境でもクリアできている丁番となります。
さらに、この丁番は開閉の強さを調整できるのも特徴となります。(調整できるのはKOLOのみ)

この外側に自己主張している丁番!デザインも良いですよね!
このように扉の上部がすっきりしています。
秘密はこの丁番です

【KOLO内部での遮音、吸音について】
KOLOの内部は驚くほど静かで反響音もなく、WEB会議等での音質も素晴らしいものです。
その理由は、壁や天井の内部構造と吸音素材にあります。
スチール、合板、パイプをうまく使った空気の層とフェルトを組み合わせ、その上には大臣認定の不燃材と吸音材を組み合わせたパネルをかぶせているので、日本で使われている個室ブースではトップクラスの遮音&吸音性能となっております。
一般の方には遮音は分かりやすいんですが、吸音はなかなかわかりにくいものです。
他社の1部の安い個室ブースはまるでトイレの中で携帯で話しているような反響音で、相手にとって実に不快な反響音となってしまします。
吸音対策がされていない会議室での複数名でのWEB会議などでは、うるさ過ぎて何を話しているのか良くわからない!!ということを経験した方はたくさんおられると思います。
この吸音性能の良し悪しは、相手の方に対しての思いやりであるし、お互いのストレス軽減、商談の効率化。しいては人の健康に直結するものです。
「音」は個室ブースを選ぶ重要なポイントの1つだと我々は考えています。
音に関するこんなコラムもありました。参考ください。

我々は音にこだわったプロセスで”FOTOC”というブランドをつくりました。

居心地が良く集中できるため人気です

【KOLOは剛性も高いんです!】
KOLOは一部の他社のものに比べ剛性が高いです。
扉の開閉で全体に振動を与えることが少ないんです。
これはKOLOの製造工程が特殊で、アルミやスチールをふんだんに使っているのも大きな理由です。

【エントリーモデルのMilliも人気です】
KOLOと比べて作り方も各スペックも簡単にしたエントリーモデルMilliはKOLOよりもコンパクトなサイズ感の為、日本特有の狭く天井が低いオフィスにも設置できるということ人気となっております。
それとやはりコスパが高いのも魅力なんでしょうね。
こちらの消火装置は、モリタ宮田工業のベーシックモデルのスペースシュッパーが搭載されています。見た目が??なんでスチールカバーで隠して天井に載せております。
スペースシュッパーの詳細は下記です。

天神オフィスでのMilli


【KOLOはオランダ発信のブランドなんです!】
KOLOはオランダ発信のブランド”KOPLUS”が生み出したプロダクトです。
下記はオランダの有名インテリア雑誌”FLAME”で掲載されたページです。
KOLOはヨーロッパやアメリカ向けでは日本の10倍以上売れているインターナショナルな世界に認められたブランド品なんですよ。
日本でも、欧米に負けないように素晴らしさを伝えていきます。

【最後に】
この国際仕様では日本での消防法では通らず、日本向けに試行錯誤して作り直していった結果が現在のKOLO、Milliになります。
今後も進化は止めません。
空気(インフルエンザ菌など)の問題や夏場の温度の問題など一つずつ解決してバージョンアップしてまいります。
まだまだ日本の働き方は欧米に比べたら大きく遅れています。
個室ブース1つとってみても5~6年は遅れていると思います。
早く追い超せるよう頑張っていきますので、応援をよろしくお願いします。

書いた人:いなどみ

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