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「古紙から花へ」 - 古紙循環プロジェクト 第1回 一層サスティナブルな取り組みへ

私たちSOUPの商品、シードペーパーは、植物のタネを漉き込んだリサイクルペーパーです。昨年春には日本の和紙づくりの伝統文化、技術を駆使して国産のシードペーパー「花咲く和紙」を発売することができました。それにともない、企業参加型の古紙リサイクル・プロジェクトをスタートしました。

 これは企業から出る紙ゴミを提供していただき、花咲く和紙をつくってその企業にお使いいただくというものです。自分たちの会社から出た紙ゴミでシードペーパーをつくり、自社のPRや商品タグに使う、そんな環境に配慮するアップサイクルな取り組みは、「会社のイメージアップにもつながる」と反響を呼び、SDGsという時代背景も相まってお問い合わせが増えています。

古紙循環プロジェクトの名称が変わり、ロゴマークもできました!

できるだけシンプルに、地球の再生に関わりたい」、そんな思いでスタートした「古紙循環プロジェクト」。1年が経ち、「古紙から花へ」と名称を変更しました。同時に、ロゴマークも誕生。古紙からシードペーパーへと、軽やかに変わっていく様子をデザインしました。

軽やかにアップサイクルするイメージを表現しています


ミスコピー紙などのオフィス用紙が向いています

古紙から花へ」も活動して2年めとなり、試行錯誤は続いていますが、よりスムースに運営するためにいろいろと気づきがありましたのでご紹介させてください。

ひと口に紙ゴミといっても、どんな紙でもリサイクルするのではなく、オフィス用紙や事務用品で使われる普通紙で、印刷が少ないものに限定しています。

当初、カラー印刷の古紙を使って何度も試作したのですが、牛乳パックのような白いパルプを混ぜても仕上がりは薄ネズミ色にしかなりませんでした。フルカラーの雑誌やカタログなど、ツルツルにコーティングされた紙、PP加工した紙は、そのままパルプ化してもプラスチックが浮き上がってきてうまく再生パルプになりません。このような紙は漂白や溶解のために化学薬品を使う大規模な設備が必要なため、SOUPでは取り扱うことができません。

現在は、使わなくなった名刺やミスプリントのコピー紙、白い封筒やノートの中ページなど、白い部分が多い上質紙・普通紙に原料を限定してお願いしています。

また、社外秘情報については、秘密保持契約を締結しています。ぜひご相談ください。

「花咲く和紙」は、なめらかで、しっとりした手触り

紙業界・印刷業界の損紙を有効活用できます

一方、印刷会社や商社など紙を扱う会社では、どうしても損紙、端紙、余剰が出るため、その再利用を推進できます。シードペーパーとして商品化することで、自社ブランディングやお客様へのご提案に使っていただくことも可能です。
 職業柄多くの紙を使うデザイナーや建築家の方が使い終えたスケッチや図面を提供していただいたり、保険会社様に年末に配りきれなかったカレンダーを提供していただくこともありました。カレンダーは、写真の部分はカッターで切り離し、数字の部分だけを使っています。

連載の次回は、封筒メーカー「株式会社IMURA」とのコラボで誕生したステーショナリーをはじめ、実際にこのプロジェクトを利用された事例を紹介していきます。

クラフトは茶色がかったナチュラルなイメージ




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