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2日で脱落。

接客業をしていて今更だが、私は人見知りだ。
初めて会う人と話すのも苦手だし仲良くなっても毎日やしょっちゅうは人に会いたくない。
基本1人でいたい。
動物たちは絶対に私を裏切らないけど、人間とコミュニケーションを取るのが苦手だ。

同じ接客でも、夜職はお酒が入るからまだ何とかなっている。酒の力を借りて酔っ払った勢いで何とか仕事が成り立っている。
本当は1人で何か黙々と作業をするのが大好きだ。

この数ヶ月、色々不幸が重なりとにかくお金が無くて困っている。
このままでは生活が成り立たない、掛け持ちで働こうと仕事を探していた所に目に止まったのがコンパネのケレン作業の仕事だ。

軽作業と書いていたが、実際やってみると私にとってはかなりの重労働だった。
しかし!めちゃくちゃ楽しい!!!
朝、作業場に行きとにかく沢山積み上げられているコンパネを電動ヤスリでコンクリを綺麗に磨き油を塗って重ねていく。
1人黙々とその作業を続けていく。

初日から全身筋肉痛になるほど、重いし力がいる作業だったけど、時間があっという間に過ぎてしまうくらい楽しいではないか!
人と交流する事なく、淡々と同じ作業をする事が本当に自分に合っていると実感した。

でも、作業中何故か鼻水が止まらない。
延々と作業する最中、延々と鼻をかみ続けてポケットティッシュを使い果たした。
身体もなんだかあちこち痒い。
ケレン作業中、埃が舞うのでそのせいかな?とたいした気にも留めずに作業に勤しんだ。

しかし仕事が終わって帰宅すると、異変に気がついた。
全身にびっしり蕁麻疹が出ている。
木クズのせいかと思い、直ぐにお風呂に入って身体を綺麗に洗い流すも蕁麻疹は消えない。

痒い。痒い。痒い。
全身に広がった蕁麻疹は小さいものが幾つも繋がって大きくなってくる。
「外に出たから寒暖差蕁麻疹かな?」くらいに思っていたが、後にこれが大変な事だと気付く。

2日目、また昨日と同じようにケレン作業が始まる。とにかく楽しい。コンパネを運ぶのは重くて大変だが昨日よりはコツを掴んだ気がする。1枚2枚ずーっと延々同じ作業を繰り返し、その日もあっという間に終業時間を迎えた。
そして前日と同じように鼻水は止まらないし蕁麻疹が身体中に広がり痒みが止まらない。

何かのアレルギーか?
終業後、家の近くの内科へ行って蕁麻疹を診てもらった。
先生曰く、コンパネやコンクリートの化学物質にアレルギー反応を起こしているため、このままその作業を続けていたら喉の粘膜に蕁麻疹が出てしまうと呼吸困難になる可能性もあるとの事。
そう。アナフィラキシーショックの一歩手前だったのだ。
喘息の持病もあるので、今すぐ辞めた方が良いと言われた…。

せっかく自分に合った好きな仕事を見つけたのに、体質のせいで続けるのが無理だった。

と、いうわけで、たった2日で脱落する羽目になった昼職。
人生なかなか上手くいかないものだ。

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