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部員の読書日記 「自己肯定感を上げたい時に読む本」

こんにちは!Seel編集部2年のOです。
みなさんは自分自身を好きになれない、自信を持てないと感じたことはありませんか?
私は人の評価を気にしたり、一度のミスを引きずって抜け出せなくなったり、周りと比較して自信をなくしてしまったりしてしまうことがあります。

今回私が選んだテーマは、「自己肯定感を上げたい時に読む小説」です。

私の自己肯定感を少し高めてくれたのが有川浩の「レインツリーの国」という小説です。この小説は主人公が「1冊の忘れられない本」を通じて様々な困難を乗り越える恋愛物語です。


主人公は、ある日ふと中学生の頃に読んだライトノベルを思い出し、ネットで検索を始めます。それは当時そのライトノベルの結末に衝撃を受けて他の人々がどう受け止めたのかが気になったからです。そして「レインツリーの国」というあるブログサイトで本の感想に出会い、その主の女性とメールのやりとりが始まります。彼女とやりとりを重ねるうちに、主人公は彼女に会いたいと思うようになりますが、彼女は会うことができないと言います。彼女には頑なに会うのを拒む理由があって――。


彼女はあるハンデを抱えていたのです。


しかし、主人公は彼女のハンデを気にすることなく、特別視せずに一人の女性として想いを寄せ、普通の恋人として接していきます。この物語は一見すると普通の恋愛物語ですが、自分の弱い部分をどう大事な人と共有して乗り越えていくかが描かれた作品です。主人公の二人は、障害や性格の違いなどで葛藤や喧嘩を繰り返しながらも、お互いに理解しようと努力していきます。主人公のまっすぐさ、ヒロインの悩み・コンプレックスと向き合うことをあきらめない姿、とても心に響く物語です。

本作ヒロインと比べれば悩みの程度は全く違いますが、私自身、時に他の人の成功や才能を見て、自分の不足を感じたり、自分には及ばないと感じてしまったりします。その結果、彼女と同じように「私には才能がないから」とか、「どうせ他の誰かには敵わない」というような否定的な自己評価に至り、諦めてしまうことが多いです。

ふと、自分のコンプレックスや弱さに負けそうなとき、大事な人との関係がうまくいかないとき、この作品を読み返すと自己肯定感が高まり、自信を取り戻すことができます。

手軽にサクッと読める恋愛小説です。ぜひ読んでみてください!