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【新刊】Vol.40 テーマ「SNS」について

こんにちは、Seel編集部です。不安定なご時世ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

新年度になってしばらくが経ち、大学ではコロナ禍を乗り越えて晴れて合格通知を受け取った新入生の皆さんが輝かしいキャンパスライフを送っている…と言いたいところですが、現実にはまだまだCOVID-19が暗い影を落とし、学生はオンライン授業での学習を余儀なくされています。一日も早くこの事態が収束し、たわいない日常が戻ってくることを願うばかりです。

さて、そんな中発刊する最新号、Vol.40のテーマは「SNS」です。

高度に発達した現代情報社会の一つの象徴とも言えるであろうSNS。Twitter、Instagram、LINE、その他にも数多あるSNSと僕たちとの関係は時代が進むとともにより深く、強くなっていき、両者の関係性は今や切っても切れないものとなっていると言っても過言ではないでしょう。
人と人とがリアルタイムで簡単に繋がることのできる世界。自分の考えや生活を切り取って簡単に公開できる世界。一瞬のうちにありとあらゆる種類のものごとが発信され、トレンドやタイムラインが目まぐるしく更新され続ける世界。SNSを開くとそこにはいつでも圧倒的な量の「情報」の大海原が広がっていて、僕たちは気軽にその海原に漕ぎ出して友達のつぶやきや好きな俳優の投稿するオフショットなどを眺めたり、時には自分が発信者となって大海に数滴の水を滴らせたりしながら高度に情報化された現代社会で暮らしています。しかし、そうした便利で楽しい世界は、「情報」から逃れられない世界と言い換えることもできるかもしれません。

SNSのアイコンを一度タップするだけで、僕たちはいつでも好きな時にほぼ無限大に近い量の情報を摂取することができます。しかし当然、その膨大な情報のうち全てが、自ら能動的に受容したものであるはずがありません。僕たちが日々受け取り続ける情報の中には、興味のないもの、不快になるようなものなど、雑多なノイズのような情報も多く含まれています。そういった飽和した情報を無自覚的に受容し続けるうちに、気付かぬところで精神が磨耗し、すり減っていく危険性も想像に難くありません。
昨今「SNS疲れ」とも呼ばれるこのような現象は、僕たちが思う以上に大きなリスクとしてデジタルネイティブ世代を脅かしています。
現代を生きる僕たちは、望むと望まざるとにかかわらず、「情報」から逃れられないのです。

社会に充満するあまりの情報量に食傷している僕たちが、そのような飽和状態から脱出する術とは何か。それは、SNSに対して「こだわり」を持つことではないでしょうか。
SNSという仮想社会における一人の受信者として、受容する情報を取捨選択すること。自分なりのSNSとの距離感を構築すること。そのようなこだわりは、単なる受信という行為にとどまらず、発信者の視点からも同様に意識することができます。
投稿の内容にコンセプトを持たせ、自分らしさを表現すること。投稿する文章や写真などに、なんらかの隠れた意図を潜り込ませること。そのようなこだわりは、危うさを孕んだ僕たちとSNSとの関係性に一石を投じる手段になるのではないでしょうか。

SNSと、現代社会において急激に肥大した「情報」と、上手に付き合っていくために。

そんな今号では、SNSとの関係性の中で僕たちが持つべきこだわりについて、さまざまな角度から模索していきます。


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