美しきアスリートたちの人生模様

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ノート

あの男が再びウラで動きだした

いよいよ、「AFCアジアカップ 2019」が始まる。17回目の開催となる今回のUAE大会から、本大会の出場枠がこれまでの16か国から24か国に拡大され、精神的にも肉体的にも今まで以上に過酷な大会が、2019年1月5日から開幕する。

おそらく、日本代表に関する情報や対戦相手に関する情報は、多くのメディアで報じられることだろう。また、毎回のように注目が集まる「中東の笛」や「アウェイの洗礼」のようなも

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スポーツと政治の問題に立ち向かったアスリート 東俊介

「中東の笛」

僕は、恥ずかしながら、この言葉は、主にサッカー界で使われる言葉であり、サッカーの国際試合でアラブ諸国に有利な判定を下される行為のことだと思っていた。

ある日、ハンドボール日本代表の東俊介さんと食事をした時、彼の口から出てきた「中東の笛」という言葉に少し驚いてしまった。

なんでも、東俊介さんは現役時代、日本代表として人生をかけて挑んだ戦いが、中東の笛によって台無しにされ、ど

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元サッカー日本代表GK・南雄太選手取材のウラ話

この企画はある男の依頼から始まった

37.5歳からのファッション・ライフスタイルマガジン「OCEANS」で掲載された、横浜FCの正ゴールキーパー、南雄太選手のノンフィクション。

SNSを中心に拡散していただき、多くの人に届けることができたのだが、この取材が実現したのは、ある男からの依頼がきっかけだった。

その男とは、ヴァンフォーレ甲府やロアッソ熊本で活躍した元Jリーガーの宇留野純だ。

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使命感を持つ強さ

「昨日、新しい抗がん剤治療に入ること、再び入院するため少しの間チームから離れることを、チームスタッフやチームメイトに伝えてきました」

挨拶を済ませると、彼は真っ先にこういった。

僕はいきなり強烈なパンチを食らったような衝撃を覚え、一瞬、耳を疑った。

もちろん、彼がガンという大病と戦いながら、国内最高峰のフットサルリーグで、フットサル選手を続けているということは知っていた。

だが、取材申請に

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巻き込むチカラ

「おめでとうございます。」

打ち合わせ開始早々、太田雄貴会長は僕に向かってこう言った。

フェンシング界で太田雄貴が進めている改革のことを書いた記事が、ヤフートップに掲載され、大きな反響を呼んだことを指して言ったのだろう。

なんて人なのだろうと思った。

たしかにこの記事を書いたのは僕だが、記事の主人公は太田雄貴であり、読者の誰もが、「こんな取り組みをしている太田ってすげーな」と思うだろう。今

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起き上がるチカラ

「倒して勝つ」

彼らは強い口調でこう言った。

僕は過去に2度ほどタイトル防衛戦を前にしたボクシング日本王者を取材したことがある。

角海老宝石ボクシングジムの大橋健典選手と、ワタナボクシングジム所属の久我勇作選手だ。

彼らの特徴は、2人とも、ハードパンチャーであるということ。踏み込みが早く、一発で倒せるパンチを持った魅力的なボクサーだ。

そして奇しくも、彼らは、同じ言葉を使った。

ただ「

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為末大に学ぶ継続のコツ

自己管理をどうやって行うか。

これは、目標を達成しようとする多くの人が持つ最大の課題の一つだろう。僕自身も、自己管理が出来ず、目標を途中で投げ出してしまったことが何度もある。小さな話で言えば、早めに仕上げようと思っていた原稿が、ギリギリになってしまうことなんて、日常茶飯事だ。しかも、そんな日常的に起きている小さな失敗の場合、その過程のどこに問題があったのかなんて、検証すらしない。大抵は、自分自身

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言語化するチカラがもたらすもの

先日、電車に乗っていたら、刺激的なフレーズが飛び込んできた。

「この9年間、後悔の質を上げてきた」

このフレーズは、プロ入り9年目で初優勝を遂げた西武ライオンズの菊池雄星投手がスポーツ紙に寄せた手記に書かれていた言葉だそうだ。

菊池は、鳴り物入りでプロ入りするも、コーチとの確執で世間からのイメージは明らかに悪くなった。今シーズンもそうだが、これまで、調子の浮き沈みに苦労したシーズンも多かった

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ヒーローに憧れた男が真のヒーローに変わるとき

1年前に行われたフェンシング歳末感謝祭の時、僕が彼をはじめて見た印象はこうだった。

雰囲気がある選手だな。

彼のことを知っていたわけではない。ましてや、自分のすぐ目の前にいる男が、その年の7月にドイツのライプチヒで行われたフェンシングの世界選手権で、銀メダルを獲った男だったということは、フェンシングに全く縁のなかった僕には、知る由もなかった。

西藤俊哉。

彼の佇まいと、自信に満ちた表情は、

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ドリブルの入り口とフウガドールすみだの入り口

フウガドールすみだというチームの育成コンセプトの一つに「EMOTION」というキーワードがある。

僕はこのコンセプトに惹かれて、息子をフウガドールすみだのスクールに通わせた。

小学校5年生の時に、埼玉のド田舎から、電車を乗り継ぎながら、1時間半近くかけて、週2回もフットサルスクールに通うのを横目で見て、我が子ながら、息子もよく通っているなと思っていた。

当時の息子の課題と、スクールの育成方針

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