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2019/07/第3週「オカズ」

☆家着(住人A)
☆ラフな格好(住人B)

道具:ソファ、布団、机、ティッシュ、パソコン、袋に入れたDVD
住人Aがソファで体に布団を被せて自慰行為してるところで板付

【布団が動いてる様子で行為してるところを見せる】

【10秒後くらいに住人B下手からイン】

B「ただい…」

【住人A、気づいてすぐパソコンを閉じる】

A「(焦り気味に)おう、お帰り」

B「…やってんじゃん」

A「ごめんもうちょい遅く帰ってくると思ってたわ」

B「部屋でやりゃいいのに」

A「いや、そういう時もあるだろ」

B「何見てしてたの?」

【住人B、パソコンを見ようとする】

A「あ、ちょっと…」

B「いいだろ男同士なんだし」

A「でも…」

【パソコンを開け、しばらく無言の状態。住人Aは顔をしかめる】

B「…え?」

A「いや、まぁ、これは、その…」

B「…お前落語見てシコってんの?」

A「違う!違うって!」
B「うーわ!なんだそれ!」

A「待って待って待って!」

B「落語見てシコってるってどういう性癖!?」

A「いや、まぁ!そういう人もいるじゃん」

B「いないいない!いないって!これは!」

A「いや、もう…」

【住人B、もう一回パソコンを見つめる】

B「…しかも時そばじゃん!」

A「違うんだって!」

B「時そばのどこにシコる要素あるんだよ!」

A「いやーまぁ、そのー…違うって…」

B「違うってなに?え?言ってみ?」

A「いや…その…まぁ、落語見てシコってたけど…」

B「ほーら!見たことか!落語でシコってんじゃん!」

A「いいだろ別に…」

B「いや良いけどさ!良いよ!人の自由だし!でも寿限無のどこに興奮すんの?ねえ?ねえ?」

A「いや、蕎麦すするところだよ!」

B「…は?」

A「落語蕎麦すするじゃん!そこ!」

B「うわー!みんなに言っちゃおうー!」

A「違う!違うんだよ!」

B「違うって何が?そういう趣味あるってことでしょ?」
A「いやでも、ストレートよ、俺」

B「嘘だぁ!男の落語家のそばすするところ見てシコってるって、もうそれしかないじゃん!俺のこともそういう目で見てたんだ!うーわ!」

A「…こいつのそばすする音超エロいんだよ!」

B「…へぇ」

A「何言ってんだって感じでしょ?分かるよ、分かる。でもこの人めちゃめちゃ上手いんだよ!もうAV女優がやってるそれよりも断然エロいの!」

B「…いやいや」

A「マジで!聞いてみ?ちょっと」

B「そんなことはないでしょ」

【住人A、パソコンを操作して聞かせる】

【住人B、音に聞き耳を立てる。ここで実際に音は流さずあくまでも観客の想像に委ねる】

A「…な?」

B「すげえ…」

A「だろ?分かるだろ?この人のが全然エロいし、なんなら本番よりも実用的なんだよ!」

B「こりゃすげえわ」

A「な?言っただろ?すげえんだって!」

B「ちょっとトイレ行ってくるわ」

【住人A、下手へハケ】

A「おい!そんなか!早いな!」

【住人B、机にAが忘れて行ったDVDの中身を除く】

A「…おい。おい!早く帰ってこい!」

B「なんだよ、さすがに普通に小しに行っただけだからな」
A「違うよ。お前借りてきたDVDさ」

B「うん」

A「ラーメンズ、じゃん」

B「そうだよ」

A「…お前ラーメンズで…」

B「さすがに妄想張り巡らせすぎだろ!」

A「やったな」

B「これは普通に見たくて借りただけだから!」

A「いやいやいや、俺は騙されんぞ」

B「分かるだろ普通に」

A「お前もそういう人間だっていうのは分かってたけど、まさか」

B「いや違うって、めんどくさいな」

A「いーや違うね、お前もそ…」

B「あぁそうだよ!」

【住人B、驚いた顔】

B「ラーメンズでシコるために借りてきたんだよ!特に12回目の単独が最高なんだよ!」

A「お、おう…」

B「だってな、あれだけ熱のこもった2人が見られるのはやっぱり単独だけなんだよ。で、その中でも採集が入ったこの公演はヤバいのよ。なにがエロいってさ…」

A「いい、いい、いい。ふっかけただけなんだけどな。そうじゃないだろうと思って」

B「…あぁ」

A「ラーメンズ、興奮するんだ」

B「…うん」

A「…良くないよ、そういう見方するの」

B「お前も人のこと言えないだろ」