松永誠一郎

🇯🇵⇔🇫🇷 MOCLOUD MUSIC LLC (レーベル, ブッキング, SHAGマネー…

松永誠一郎

🇯🇵⇔🇫🇷 MOCLOUD MUSIC LLC (レーベル, ブッキング, SHAGマネージメント, "What Is Jam?"共催 w/ SUGIZO), ReBorn Wood レーベルディレクター, NPO法人一期JAM理事, ジャズのあるライフスタイルを幅広く提案

マガジン

  • Jazz Antille Series

    カリブ海諸島のエッセンスを採り入れた新しいジャズを紹介

最近の記事

【音楽と本で、ブラジル先住民について考える】 Gabriel Bruce "Protetores feat. Ailton Krenak" + 「世界の終わりを先延ばしするためのアイディア 人新世という大惨事の中で」アイウトン・クレナッキ著 国安真奈訳

ブラジルのミナス・ジェライス州出身で、2020年のデビューフルアルバム『Afluir アフルイール』が注目された新世代ドラマー、ガブリエル・ブルースの新録音EP "Low / Live"を2022年4月27日にデジタル・プラットフォームにて配信リリースします。 配信リンクはこちらから↓ EPタイトルにLiveとありますがライブ盤という意味ではなく、『Afluir』からの3曲と、2021年に配信リリースしたシングル『O Que Vi no Seu Olhar』すべて歌モノを

    • パット・マルティーノ氏の訃報に寄せて

      パットさんのご逝去の報に接し心からお悔やみ申し上げます。 ジョー・ドノフリオ氏(パットさんの長年のマネージャー)のfacebookの投稿でパットさんの訃報を知りました。長くご容態が優れない状態にあると知っていましたが俄には信じられない気持ちです。 パット・マルティーノこそ私にとってのジャズでした。 1996年の初来日の際、宿泊中の品川のホテルでのJazz Life誌の取材に同行させてもらいご挨拶して以来、パットさんに仲良くして頂いたことを心から感謝しています。パットさん

      • ヴァン・ヘイレンのデビュー作がジャズを意識してプロデュースされた話

        興味深い記事を読んだので、内容をかいつまんで訳します。 プロデューサー テッド・テンプルマンによるヴァン・ヘイレンの述懐です。 自己のバンドハーパーズ・ビザールのドラマー、やがてギター、ヴォーカルとしてヒットを放った後に引退して、ワーナーブラザーズの社内プロデューサー/副社長をしていたテッドは、1977年、34才の時に友人から電話でヴァン・ヘイレンというバンドが2夜連続公演をやるからぜひ観に来るようにと誘われます。 それまでにヴァン・モリソン、リトル・フィート、ドゥービ

        • ロンドン・ジャズ・フェスティバル2018 SERIOUS、TOMORROW'S WARRIORSインタビュー

          ※本投稿は「Jazz Life」誌2019年3月号に掲載された記事を許可を得て全文掲載しています。Tomrrow's Warriorsのギャリー・クロスビー氏のインタビューなど一年前にnoteに掲載できなかった記事をもったいないので再掲させてもらうことにしました。イギリスの現在のジャズの隆盛が、SERIOUSとTOMORROW'S WARRIORSという二つの団体が表裏でミュージシャンの育成活動をしてきた成果だということがわかります。 雑誌の記事はウェブに比べて情報が遅いと

        【音楽と本で、ブラジル先住民について考える】 Gabriel Bruce "Protetores feat. Ailton Krenak" + 「世界の終わりを先延ばしするためのアイディア 人新世という大惨事の中で」アイウトン・クレナッキ著 国安真奈訳

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        • Jazz Antille Series
          4本

        記事

          「BWA」 ラルフ・ラヴィタル&ローラン・コック〜自然の豊穣さを裏テーマに持つ“ネイチャー・ジャズ”

          「BWA = ブワ」とはクレオール語で「樹木」の意味。ラルフ曰く、「木は空と地球を繋ぐものだと思う。僕にとっては音楽がそれに当たるのではないかと感じている。つまり、自然にわき上がる衝動のようなエモーションと物事の繊細さを繋ぐのが音楽なのではないか。このアルバムでは、ジャズの伝統とリズムにクレオールという深い根が下りている。だからBWAと名付けるのが僕の思想を反映していると思ったんだ」 ローラン・コックとラルフ・ラヴィタルのコラボレーションは今作「BWA」で3作目となる。

          「BWA」 ラルフ・ラヴィタル&ローラン・コック〜自然の豊穣さを裏テーマに持つ“ネイチャー・ジャズ”

          レザージャケットのお手入れ方法 - ロンドンにあるルイスレザーズ本店で聞いてきました

          ネットで見つかる革ジャンのお手入れ方法は多種多様でいまいち信用できないので、先月ロンドンに行った際にルイスレザーズ本店で聞いてきました。 すると、純正メンテナンスキットがありました。1、2年に一回程度汚れ具合により使用するとのこと。バイク乗りは汚れが酷くなりますが、普通に街で来ているだけなら頻繁に手入れする必要はないそうです。 ① 白い布で汚れを拭き取る ② 左の白いキャップのポリッシュを白い布につけて、汚れを落とし24時間乾かす ③ 右の黒いキャップのコンディショナー/

          レザージャケットのお手入れ方法 - ロンドンにあるルイスレザーズ本店で聞いてきました

          ハクエイ・キム&グザヴィエ・デサンドル・ナヴァル「カンヴァセーションズ・イン・パリ」(UCCJ-2165/Universal) +ノートルダム大聖堂パリ写真数点

          「カンヴァセーションズ・イン・パリ」ジャズピアニスト ハクエイ・キムの最新作「カンヴァセーションズ・イン・パリ」(4月3日発売)は、パリのジャズクラブSUNSET SUNSIDEでのライヴを記録した作品です。韓国で知り合ったフランス人パーカッション奏者グザヴィエ・デサンドル・ナヴァルにブッキングをしてもらって実現したというこのライヴは、ぶっつけ本番すべて即興とのこと。 ハクエイ君にとってパリを訪れるのは今回が初めて。リリース予定でレコーディングしていたわけではなく、内容がよ

          ハクエイ・キム&グザヴィエ・デサンドル・ナヴァル「カンヴァセーションズ・イン・パリ」(UCCJ-2165/Universal) +ノートルダム大聖堂パリ写真数点

          アメリカン・ピアニスト・アワード受賞!エメット・コーエン 最新作「ダーティ・イン・デトロイト」が繋ぐトラディショナル・ジャズの未来

          エメット・コーエン・トリオ新譜「ダーティ・イン・デトロイト」の日本発売を3日後に控えた2019年4月7日、エメットがアメリカン・ピアニスト・アワードを受賞という嬉しいニュースが舞い込んできました。 Emmet Cohen has won the 2019 American Pianists Awards, one of the world's major jazz piano competitions. And that means a serious, up-and-co

          アメリカン・ピアニスト・アワード受賞!エメット・コーエン 最新作「ダーティ・イン・デトロイト」が繋ぐトラディショナル・ジャズの未来

          パット・マルティーノ「デスペラード」解説byレス・ポール日本語訳

          ジャズギタリストパット・マルティーノの1970年作品「デスペラード」の解説です。思い出して聞きたくなり、解説も読んだら面白かったので日本語訳してみることにしました。 アトランティック・シティで演奏の仕事をしていた時に、私のサインをほしいという少年が両親に連れられて楽屋を訪れたことがあった。少年はギターを習っていると言うので、何か弾いてごらんと私のギターを手渡してみた。そうしたらどうだ、ギターから信じられないものが飛び出してきた。「習っている」だって!! 彼からレッスンを受け

          パット・マルティーノ「デスペラード」解説byレス・ポール日本語訳

          ルーツ・ミュージックを求めて − チャーリー・ハンター&ルーシー・ウッドワード「ミュージック! ミュージック! ミュージック!」(MOCLD-1005) 2019年4月24日発売!

          ルーシー・ウッドワードをシンガーに迎えた、チャーリー・ハンター作品史上初の全編ヴォーカルアルバム「インストゥルメンタル・ミュージックを演奏するというのは、犬を3匹連れてニューヨークでアパートを探すようなものだ。十中八九ただちにダメだしをされる」チャーリー・ハンターは冗談めかして言う「今、シンガーを得た途端に、待っていましたとばかりに迎えられることになった」。インストゥルメンタルにはその良さがあると思うが、このオフィシャル映像を観れば、誰もがエキサイティングするに決まっているだ

          ルーツ・ミュージックを求めて − チャーリー・ハンター&ルーシー・ウッドワード「ミュージック! ミュージック! ミュージック!」(MOCLD-1005) 2019年4月24日発売!

          ソニー・トルーペ・カルテット・アド2 「ルフレ・ダンス」 現代最高のグォッカ・マスター渾身の2ndアルバム

          ソニー・トルーペは、今パリで最も注目度の高いドラマーの一人。フランス海外県グアドゥループで受け継がれてきた民族音楽グォッカ (gwoka)を継承し、今後発展させていく存在と目されている。 ソニーは、1978年、グアドゥループ生まれ。幼い頃から父の指導でka(カ) と呼ばれる現地のパーカッションとヴァイブラフォンを学び始め、6才の時にka奏者として父のバンドに加入してプロ活動をスタートさせた。10代のうちにグアドゥループのマルセル・ロリア・ミュージックスクールにて音楽理論を、

          ソニー・トルーペ・カルテット・アド2 「ルフレ・ダンス」 現代最高のグォッカ・マスター渾身の2ndアルバム

          ロンドン・ジャズ・フェスティバル 2018 +エズラ・コレクティヴ Live at KOKO LONDON

          2018年11月16日〜25日に開催されたロンドン・ジャズ・フェスティバルを取材した記事が2019年3月14日発売の「Jazz Life誌」4月号に掲載されています。世界最大級規模のジャズフェスティバルを外側と内側から取材した内容です。この記事の主旨はいまロンドンで何が起きているか、どのような背景によってロンドン・ジャズ・シーンが活性化してきたか現地でのフェス視察と主催者・関係者インタビューを通して探るものです。こちらでは文字数制限と編集方針により漏れた文章を加筆・再編集して

          ロンドン・ジャズ・フェスティバル 2018 +エズラ・コレクティヴ Live at KOKO LONDON

          マルティニーク・ジャズ・フェスティバル 2018

          昨年末にカリブ海にあるフランス海外県マルティニーク島に行ってきましたので、そのことを振り返ります。 マルティニークについて カリブ海の地図で、右側の小さな島々のあたりを小アンティル諸島といいます。フランス領グアドゥループとマルティニークはそこにあります。 移動は、パリ・オルリー空港からエールフランス航空かエアカライベス航空で8時間ほど。エアカライベスだとティ・ポンシュ(ラム酒に砂糖黍とライムを入れた常温で飲むお酒)を機内サービスで飲むことができます。日本から一気に行こう

          マルティニーク・ジャズ・フェスティバル 2018

          Jazz Antilles Seriesのお知らせ

          レーベルからのお知らせです。MOCLOUDは、カリブ海諸島のエッセンスを採り入れた新しいジャズのシリーズ<ジャズ・アンティル・シリーズ>を4月より開始します。監修・解説は松永誠一郎です。 アンティル諸島という言い方は馴染みがないかもしれませんが、大アンティル、小アンティルありまして、カリブ海諸島のことです。フレンチカリビアン(グアドゥループ、マルティニークをルーツに持つ)アーティストだけではなく、キューバや他の島々の音楽も紹介したいのでこのように命名しました。 カリブの島

          Jazz Antilles Seriesのお知らせ