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刑事課への異動なのか?そうなのか?

交番勤務でちゃくちゃくと実力をつけてきたseigikann青年は、交番でも一目置かれるようになってきました。
交通取り締まりは勝手に交番の人数分検挙してくるし、かつちゃっかりと自分の分は確保して、毎日の地域課日報に件数を入力して、毎回交番速報1位になるように計算して勤務していました。
交通検挙ほど数字が実力に直結することはありません。
逆を言えば、ある程度ほかの業務をしっかりしていれば、あとは交通検挙さえコンスタントに挙げていれば、勤務評価上位の位置に居られるのです。
もっと言えば、これが出来ない警察官が多く、ちゃんと頭を使って勤務すれば勤務評定をあげることなど簡単なのです。
簡単とはいいましたが、あとはその人間のキャラとか上司の受けがよいとかありますがね。

実績もないのにキャラでなぜかわいがられている人間もいましたし、女という性別なだけでたして努力もしないで可愛がられている謎な人もいました。
その輩によい評定をつける上司もアホですが。
(ちなみに女という性別で可愛がられている人間は、統計上だいたい上司と不倫していましたが。)だから評定を上げる代わりに抱かせろよ、というサインだったという訳です。

乱れているし、努力している人間に失礼です。
不倫している人間たちは、周囲にばれていないと思っているようですが、ばれていますよ。
特に刑事からしたら、その人間たちの雰囲気というのが似てきますし、目くばせしていますし、不倫歴長ければながいほど仕草というものも似てきます。
まるで夫婦です。
よっぽど居心地がよいのですね。

あと匂い
同じシャンプーとか使っているのかな?

とにかく分かりますので、そこの仕事もしないで不倫こいているそこの警察官、はやく消えてくださいね。
まじめに勤務している警察官の邪魔です。

不倫の話は置いておいて、ある日交通取り締まりをひとりでしていると
一時停止を止まらず、左右の確認もせずにつっきるクラウンを発見しました。
サイレンをならし、クラウンを止めると明らかに堅気ではない人間が出てきました。
ストライプのスーツを着て、金ネックレス、セカンドバッグを持ち、サングラス、パンチパーマ
漫画の世界のやーさんが出てきました。

彼は「ごら、なに止めてるんじゃ」
といきなりレベルMaxで挑んできました。

私も短気なのでカチンときて「一時不停止だ、こら」

と応戦

いまにも飛びかかってきそうなやーさん風な男(やーさんかどうか不明です)
ごちゃごちゃいっていましたが、私は「パトカーに乗れよ」
と怒鳴り返しました。
しかし、パトカーに乗ったらおしまいと言わんばかりで乗ることを拒否

そうなのです、取り締まりを受けてパトカーに乗ったらほぼアウト
交通切符にサインまでオートで行われてしまいます。

外で、やーさん風と制服を着た小僧が大喧嘩、その周りにはビカビカのクラウンと赤色灯回転させたパトカーが停止、滑稽です。

やーさんの主張は
・一時停止の看板が見えなかった
・木で隠れていたといいます。
私はでは一緒に見に行くぞと移動を促しますが、彼は一向に動こうとしません。
私が「じゃあいいよ」とあきらめて、本人は逃げ得する気だな
そうはいくかと、「絶対逃がさない」何時間でも追及してやると心に決めていました。
現場で2時間、根負けしたのは奴でした。
そこからは、おとなしくパトカーに乗り切符にサインして帰りました。
彼は帰り際、「こんなにひつこい根性のあるサツもいるもんだな」と
誉め言葉として受けておきました。
またどうぞー

そう私はひつこいのです。
逃げ得は絶対許しません、そいつの小ズルいのが見えると破壊したくなります。
ただ事情があり交通違反をすれば当時は見逃したりしていました。
人情警察官の側面もあったと思っています。
あくまでも当時は。です。

しかし、こんなに重労働でも、1件は1件
重たい検挙1件だと感じていましたが、先輩に言わせれば
ごねる奴はめんどくさいから逃がして、素直な奴から切った方が件数も挙がるし効率がいいじゃん
だそうです。
私と先輩とでは考えた方が違います。

そんな活動が光ったのか、なぜか暴力団を管轄する刑事2課の課長から呼び出されました。

「お前、刑事の2課にこないか?」
「かっこいいだろ」
そうです、刑事2課長からご指名がかかったのです。

暴力団や覚せい剤、けん銃、詐欺事件など追いかける刑事部隊です。

私は強行犯係、殺人事件をおいかける花形部隊へ行きたいので、はっきりとそういいました。
すると刑事二課長は
・今は刑事1課に新人が入って新人枠がないこと
・去年異動者が多くて、刑事一課は異動がないのではないか、ということ
・刑事二課はseigikannのようなギラギラした新人がほしいこと
・お前は刑事二課向きだ

の以上4点でラブコールを受けました。

そうなのか。
私は刑事二課に向いているのか。
人間単純なもので、褒められるとうれしくなり、その気になります。
とにかく急いではいないので、考えて返事をくれとのことでした。

なるほど これはこれからの警察人生の私の道が決まるであろう大事な人事の話だと直感し、真剣に考えることになりました。

ちなみに、警察の人事は「ひとごと」と書いて人事です。
まるでひとごとの異動なので、家族がとか、刑事はやったことないとか、その人間の環境、都合は一切お構いなしで、いきなり「はい転勤」となる場合が多々あるので、ひとごとと比喩されていました。

あと、新人から刑事に引っ張られて、巡査から刑事の道へ入り、ずっと刑事の道を進む。ことは完全に今後の警察人生を占う話ですよね?
警察新人の私でしたが、ここで適当に返事をすると今後自分の首を絞めることになるなと直感的に感じた次第です。
このまま刑事二課に入り進むのか、断って刑事一課の席が空くのを待つのか。・・・・・・・・

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