日本※には「豊かさの基準」がありません。　米国にもありません。　階級社会の欧州にはあります。　※たぶん戦前にはありました。

　日本や米国の超富裕層をみると、高級車やヨット、プライベートジェット等を所有し、いかにも豊かな感じがします。　しかし、あれはただの「見せびらかし」であって、本当の豊かさではありません。　経済用語でヴェブレン（顕示的消費）と言います。

　欧州には「豊かさの基準」「豊かな暮らしのお手本」が存在します。　上流階級です。　労働者階級は、上流階級の暮らしを見て、それをダウングレードして真似します。　例えば、英国では労働者階級にもお茶やお花の文化が浸透しています。

　上流階級の主な仕事は「社交」です。　ゲストをもてなす為に、衣・食・住を整え、文化的な知識を増やします。　場所や目的にあった衣装を揃え、酒／食品／食器等を一通り揃え、邸宅の中を気品漂う調度品で満たします。　歌／演劇／スポーツまで様々なものを観て、どんなゲストとも会話が弾むよう努めます。

　本当の豊かさは、「豊かな暮らしのお手本」を見つけることで得られます。　良いお手本は、決して人に見せびらかしたりせず、無駄な出費はしていないはずです。　見つけましょう。