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旅の体験から言葉術、解釈力について考える

【講義を終えて】

今回は、コピーライターであり、連続講座「企画でメシを食っていく」を主宰された、阿部広太郎さんによる講義を振り返っていきたいと思う。

私たちが考える豊かな世界のイメージをクリアにしていくために、マイノリティやニューノーマルな立場からの視点を取り入れながら、これからの観光がどのように世界を豊かにするのかを学ぶ、というのが今回のテーマとなる。
そのイメージをクリアにするために、講義のキーワードでもある「言葉の企画」とはなにかを考えていくこととなった。
具体的には、「伝えたい人に届く企画力の養い方」「自分らしい生き方をどう解釈するか」という点に分かれる。
講義では、小説家開高健さんの「早くて鋭くて痛くて恐ろしい混沌の塊、と表現しても、ライオンと表現してしまえば、ただの4つ足の獣に変わってしまう」という例が上がった。
これは、「言葉→概念→行動」すなわち言葉は概念化されて、行動に移っていく。この例から言えば、恐怖の塊という言葉がライオンになり、戦う、逃げるなどの行動に移る。ライオンと言う言葉がなければただ恐怖のまま。このように、概念を共有していくことが言葉の重みに繋がっていく。

他にも、渋谷スクランブル交差点が熱狂しているときにDJポリスが発した言葉や、駐輪場の看板の言葉、海外のレストランオーナーの言葉がどんなものだったのかの紹介があり、その言葉たちによって概念が生まれ、みんなは行動に移る。まさに概念の共有と言える。

そして講義の終盤では、今日から活かせるポイント3つを教えてくれた。
「そもそも、たとえば、つまり理論」
「そもそも」それは何なのかと問いを持つこと
「たとえば」経験、こんなことがあるよな
「つまり」本質、こういうことか

アイドルとは何か。という例。
アイドル=歌って踊る→本当にそう?
経験=高校の時は?母親は?→
本質=ただかわいいではない、人を明るくする力がある

このように、そもそも、たとえば、つまりで言葉を考えてみること。
これは今後どんな場面でも活かしていきたいと感じた。

そのほかにも重要なキーワードとして、
「幸福に向かう矢印を言葉に込めることが大事」「AではなくB」
・無意識に働きかけること
・自分と言う経験という名の辞書をしつこく引く

言葉を企画していく上で考えられることって、きりがないくらいある。
今回の阿部さんの講義で、ちょっとは紐解かれた気がする。言葉って、面白い。

【自分らしさを考える】


講義前課題のテーマだった、
「旅の経験から考える自分らしさが発揮された瞬間は?」
これについてアウトプットができればと思う。
この質問に対しても、講義で学んだ「A→B」の視点で考えてみる。
それは、他の人はこう思っているかもしれない、でも自分はこうなんだ。自分の中にあるA→Bを見つけよう。という順番。
ただ、どちらかというと、自分はこう思ってるんだけど、どう思う?と他の人に聞いて理解を深める方が流れが良いものだと思っていた。今回、他の人はこう思ってるけど、自分はこうなんだという順番。ふと、この順番で考える発想をしていなかったのかもしれない。
でも、これは周りの人を巻き込んで話す内容だから、一人ではできないこと。
そこで、一緒に旅に行ったことのある友達とこのテーマで話してみた。
友達は、自分のことを状況に適応できる人だ、と解釈してくれた。
まあそれは間違っていないと思ってる。自分は、特に事前に計画を立てずにその場で計画を立てる派かもしれないが、いつも自分なりに満足できる旅を実現させてきていること自体が、自分らしさなのかなと思ったり。
あまり結論がでる内容にはならなかったけど、他人が自分のことをどう思ってるのかを聞いて、自分はどう思ってるのだろう、と考えるのも新鮮味があって楽しかった。

他にも、講義後のワークでは、最近悲しかったことをテーマに取り組む時間があった。これも、いわば自分がなんで悲しいのか、思ってることは絶対にある。他人からは、フォローや慰めの言葉が返ってくる。とても嬉しい反面、本当に悲しいできごとに遭った超本人にしか分からないこともある。
とても話ごたえのあるテーマだと思った。

まとめると、阿部さんも言っていたように、
自分らしい生き方は自分の中の問いから手に入れる。
自問自答の数だけ濃くなっていく。
自分に向けたメッセージをする。
現状をどうポジティブにとらえるか。
これらが、自分を深めていく最短ルートだということ。
すごく刺激を受けた時間となった。


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