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バタイユを下敷にしてスタディ小説を書こう

 バタイユの作品は読むほどに魅力が増します。一度読んだだけではただのめちゃくちゃなエロ作品ですが、注意して読みますと著者の脳みそのシワが作品上にそのまま凹凸として写されているのではないか思われるほどの出来です。残念な事に思想や哲学的な部分をよく知りませんのでシワの意味を全て解明する事はできないのですが。

 さて、その魅力に勝てず、バタイユの「目玉の話」を下敷にしてスタディ作品を書いてみたい気がしてきました。コンセプトとしてはエロティシズムを感じさせつつ単なる肉体の欲望のはけ口、または吐き出し口のようにならないものを目指します。

 最初の問題は作品の底にどんな考え方を置くかです。哲学は無理なのでもう少し卑近な思いのようなものになるべきでしょう。これは今、結論を出せないので後でゆっくり考えます。

 手法はこの数日の間に観察してきたものと、再度読み直してそれを適用します。(前記事参照) ですが、スタディですから最初はあまり深く考えずにパロディのようにして始めてみるのはどうかな?、と考えます。何しろ始めるのが今は一番大事です。人間、思っていても3日以内に始めない事は一生やらないそうなので。

 そして、「目玉の話」の中から最も気になる部分を抜き出して、使おうかと考えました。それは、精神病院から裸のまま自転車に乗って家に逃げ帰るところです。お話の中で最も重要な場面ではありませんが、気になるところではあります。
 私とシモーヌが衣服を病院内を探索しながら不安に駆られて衣服を全て脱ぎ捨てた (不安を感じると放蕩身を委ねたくなる) 後に自転車乗り勢いこんでペダルを踏みます。不安と肉体の疲労に加えて機械からの物理的刺激によって性的な快感が極度に高まります。それは破廉恥で愚劣な快感です。ただの肉体が感じる快楽だからです。

 この部分を借用してお話を組み立てたらどうかと考えています。裸で自転車にのり、そこから避けられない快感を得てしまう事、さらにオルガスムスに達してしまう事を忌避する考えが主人公にあるという設定にします。
 主人公はどうにかそれに耐え、最終的なオルガスムスへはその後に本人が思い描いていた崇高(主人公本人がそう思っているレベルで良い)な方法で達するのです。

バタイユの思いをそのまま使う事はできませんが、「肉体のみの快楽」を愚劣と感じ、それには耐える必要性がある。試練としての肉体の快楽を乗り越えて本来あるべき高みに達するのです。

(↓ 記事と無関係。書きながら撮っていた。「おまえ、どこ歩いてんだ!」って言われそう。)

そんなわけで、支給何か考えて描き始めてみます。皆さんもお試しください。

追記
忘れてました。これもよろしくお願いします。


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