君はどうしても自分の欠点を愛することが出来ないのか?

こんにちは。
最近は人生の楽しみが整形にしか見出せなくなってきた整形お姉さんですこんにちは。

整形経験者なら分かると思うんですけど、施術後すぐのちょっとした腫れが残ってる状態で「これからどんどん綺麗になっていくんだろうな〜✨楽しみ😍」ってなってる精神状態を『術後ハイ』って言葉で揶揄したりするんですね。私は正直、その一瞬を楽しむ為に整形を繰り返しているのですが、それぐらい果てしない「無敵感」を感じることができるんです。

まぁその後はまたどんどんメンタルが落ちて行って、完全に腫れが引く頃には次の施術のカウンセリングを予約してるんですけどね。そういうもんです。

それでは本題に入りましょう。

✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

私は主に大きな整形手術として目と鼻をいじっているのですが、目を整形しようと思った理由と鼻を整形しようとした理由が異なります。

まず、目を整形しようとしたのは「今よりも可愛くなりたいから」という理由からです。

具体的にはもともと末広型で目頭側に幅のない一見すると奥二重にも見えるタイプの目だった私は、ずっと平行二重を夢見てアイプチやアイテープで理想の二重を作っていました。

初めてアイプチをしたのは中1の夏だったんですが、それで本当に人生変わりましたね。中1の私にとって、それは人生が変わった瞬間だったんです。

初めて自分のことを可愛いと思ったんです。
二重幅がちょっと広がっただけで、ちょっとだけ自分を好きになれたんです。
だから今まで毎日アイプチを続け、そして去年ようやく整形して戻らない二重を手に入れたんです。

要するに「もっと可愛くなりたい」という0をプラスにする理由で整形に臨んだわけなのです。『足し算整形』って言うんですかね。

ですが、それとは反対に鼻の整形は「今よりもマシな鼻になりたい」って理由でした。

私は元々中学時代にいろんなあだ名(もちろん不本意)を付けられたりしてたのですが、ピンポイントに部位としてからかわれるのはいつも鼻でした。
「ブタ鼻」とか「鼻ペチャ」とかもう何回言われた覚えてません。この頃の事を思い出すと本当病んじゃうんであんまり辞めときますね。

まぁなので鼻に対して並々ならぬコンプレックスを抱えて今まで生きてきた訳なんです。

笑うと広がる小鼻が嫌で上手に笑えなかったり、鼻を手で隠さないと笑えない。
鼻筋が通ってないからノーズシャドウももはや入れられない。
「ブタ鼻」と言われたことから鼻の穴を見せることに恐怖心を抱き、いつでも少し俯きながら人と接しなければならない。

もはや日常生活に支障をきたしてましたよほんと。しんどかった。

そんな自分が嫌で、せめて普通な鼻になりたくて、今の自分の鼻以外ならどんなのでも良いから変えて欲しい。そんな思いで整形することを決めました。

なので鼻の整形はマイナスを0、すなわち「普通」になるための整形手術だったのでした。

コンプレックスを解消したい。その理由です。

結局、整形理由って多分この2つに分けられるんです。

自分をさらに可愛くするための整形と、自分のコンプレックスを治すための整形。

自分をさらに可愛くするための整形は楽しいですよ。だってもう既に自己肯定感が高いのにさらに自分を磨いてどんどん自分のこと好きになっていくんですもん。最高じゃないですか。
まぁその代わり整形にハマる確率が高いのは圧倒的にこっちなんですけどね。

しんどいのは自分のコンプレックスを治すための整形。ブスを普通にするための整形です。

まず第一関門としてクリニックのドクターのカウンセリングを受けるんですけど、これがもう既にしんどい。
手鏡を渡されてドクターに淡々と自分の顔の悪い部分、崩れてる部分について説明されるんです。

「正直僕にはあなたの鼻が違和感でしかありません」
「なんかね、大きさはまぁちょっと大きいかな〜くらいなんだけど、やっぱね〜う〜ん、小鼻の形があれだねぇ〜」
「鼻が完全に顔を崩しちゃってますね」
これ全部私がカウンセリングで言われた言葉です。

すごくないですか?めっちゃ言うやん、みたいな。仕事とは言えもうちょっと言葉選んでくれや、みたいな。オメェ自分の顔面見てみろや(逆ギレ)、みたいな。

それをね、光もフィルターもかかってないふっつーの手鏡でブッサイクな自分の顔見ながら指差しで淡々と説明されるんですよ。しかも当たってるんですよ、全部(プロなので当たり前ですが)。

もうね、泣きますよそりゃ。
カウンセリング室で泣きます。
そんな自分が情けなくてさらに泣くんです。
地獄ですほんと。

そして第二関門が支払い場面です。

これね、もし可愛くなるためのポジティブ整形だったら
「未来の自分への投資♡これでもっと可愛くなっちゃうぞ♡♡」
みたいな精神状態でいれるんですけど、ブスを普通にするための整形だと
「何でこんなお金払わなきゃなんないんだろう、普通の顔で生まれてこられたらこれで可愛い服買って美味しいパンケーキ食べられたのに、なんでブスはこんなにコスパ悪いんだろう死にたい死にたい死にたい死に」
みたいな精神状態なんですよ。

カウンセリングでボロクソ言われた挙句今からただ普通の人間になるために痛い思いをすると分かっていながら大金払うんですよ。
もう支払い室でのメンタルはヤバイですよそりゃ。看護師さんに「〜円ですねー」って言われて財布出してる最中もずっと頭の中では「やめて…もうとっくに私のライフはゼロよ…」って言ってますもん。

で、最終関門はもちろん施術なんですけど、ここまで来たらもはや覚悟決まってますよね。
もうしょうがないや、ブスだもん。お金かけないと人間になれないんだもん。楽しい!
みたいな。
楽しいは全然盛りました、すいません。楽しくはないです。痛いです。

という事なんですけど、文章だけでも伝わってきませんか?辛さが。

でもね、私が鼻を整形して1番こたえたのが「自分の鼻が普通になってしまった事」なんです。

は?って思いません?
だってそれを望んだのは私のはずなんですから。

そうなんですよ。私は普通の鼻になりたかったんです。
なんですけど、いざ自分の鼻を治して見たらあれ?って思ったんです。

お前誰だよ?

って。

だってそうじゃないですか。
顔はその人の1番のアイデンティティーです。その自分のアイデンティティーが突然変わってしまうんです。本当もう誰だよお前、ですよ。

テセウスの船って知ってます?
何回も何回も船を修理してその度部品を変えていたら、いつかその船を形作る部品の全てが最初とは違うものになっていた時、その船は元の船と同じものだと言えるのか?っていうパラドックス理論の1つなんですけど、まさにそれなんですよ。

1つ部品の変わった私は今までの私と同じ人間と言えるのだろうか?なんです。

今後の人生、私に関わる人は私のこの顔を見て私を私だと認知するんです。
もしこれから先、恋人や友達が出来たとしてもその人は私の整形後の顔ありきで仲良くなれた人であって、生まれたまんまの私を愛してくれる人にはもう二度と出会えないのです。

私はカウンセリングよりも支払いよりも施術よりもこの事実にメンタルやられました。

だから整形を考えている皆さんも一度、もう一度考えてみて欲しいのです。
貴方のその欠点だと思っているものは、自ら望んでメスを入れるのに値するものなのかどうかを。

私には正直わからないのです。

勿論やって良かったとは思います。綺麗になった、って言ってくれる人もいます。ドクターには感謝してるし形にも満足してます。

それでももし、自分の欠点を、この鼻を愛せていたのならまた違った人生だったのではないか。
自分を真っ向から肯定して生きていく道もあったのではないか、その道を潰したのは自分なのではないだろうか。

言い方は悪いですが、ブスでも人生楽しんでる人なんて山ほどいる訳じゃないですか、インスタとかに。
どうして私はそういう人になれなかったのか、私が悪かったのか、そう思ってしまうんです。

分かりません。
未だに分からないのです。

だから私はもう一度、整形を考えている皆さんに問いたいのです。

君はどうしても自分の欠点を愛することが出来ないのか?

✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

もし貴方がキラッキラした絵文字満載のうるせぇインスタ投稿をするタイプのキャバ嬢さんみたいな顔がお好みなら、そりゃもう私は何も言いません、止めません。

あの方々は多分我々が考えている「可愛い」の完全体なんだと思います。
大きい目、平行な幅広二重、細い鼻筋と小さい小鼻、そして華奢な輪郭と小さい顎etc…
その代わり「量産型整形顔」と呼ばれるようなお顔になってしまうことは不可避です。みんな同じ施術をするから、やっぱり顔も似てくるんですよね。可愛いんですけど。

ですが、もし貴方が女優さんや乃木坂46のようなナチュラル美人、そして普通よりちょっと上の人生を歩みたいと思うのなら、顔のどこかに欠点、すなわち個性を残すべきだと思います。

私たちは日々「自分の個性とは何か?」を追求しています。それは私たちが「人に覚えられるような存在感が欲しい」って思ってるからなんです。
人に覚えられる唯一無二の存在になるには、何か個性がなくてはならないのです。

例えば綾瀬はるかの顎や栗山千明の三白眼、永野芽郁の鼻や有村架純の輪郭。
完璧とは言えないじゃないですか。なんて言うか、そりゃ全体で見れば可愛いんだけどそのパーツは憧れるものではないって言うか。カウンセリングで写真見せたりはしないじゃないですか、多分。
それでも上記の女優さん達は圧倒的な人気や支持を集めてますよね。

人は、多分、「不完全さ」に恋をし、「唯一無二」を愛するものなのだと思います。
だからこそ何か1つ欠点を残すことで、全てが100点の女性よりも何故か惹かれる女性になれるんじゃないですかね。

まぁということで欠点を残すも残さないもあなた次第ですが、何を残すかもその人のセンスですよね。
奥が深いです。

関係ないですけど、今回のタイトルめっちゃ欅坂の曲の一節っぽくないですか?
秋元感が出てて個人的に割と気に入ってます。

それでは、
ありがとうございました。


#コラム #日記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?