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熱異常 歌詞解釈メモ (轍。)

 ここまで来てくれた方にコソコソ噂話のノリでお教えするんですけど、熱異常の歌ってみた、ピッチ補正もタイミング補正もしてません。

 ……。

 単純にその技術がなかっただけです……。補正した方が綺麗に聴こえるので、ちゃんと補正出来るならした方がいいです……。



以下メモ

・「」
→MVから推測するならこの歌は現実に存在しない型のボイスレコーダーから流れる音。(しかしそれはミクのハモりだけという説もある。)
主人公の口は動いていないが声は主人公のもの、二周目……?

・死んだ変数で繰り返す
 数え事が孕んだ熱
→死んだ変数を計算結果が死につながる変数とするなら、死以外の結果が出るまで計算し続ける、数え事をしたせいで熱異常が起こっていることを表している。
※その中枢には熱異常が起こっている周辺に繋がっている。

・どこに送るあてもなく
 あわれな独り言を記している
→これはボイスレコーダーに残された(記された)メッセージである、ということを示唆。

・電撃と見紛うような
 恐怖が血管の中に混ざる
 微粒子の濃い煙の向こうに
 黒い鎖鎌がついてきている
→迫りくる死や滅亡への恐怖。消去しても~も同義。
0になる、死ぬことを頑なに避けようとしている。

・とうに潰れていた喉 叫んだ音は既に列を成さないで
→列:メロディの比喩?叫んだ音は既に制御を失い自らの意思から離れたメロディを描いて広がる。

・列を成さないで 安楽椅子の上
→死に向かう、受け入れて抵抗しない人類に対する嘆き

※この人類に投げた音は正しく伝わらない。

・腐りきった三日月が笑っている
→三日月を唇に見立てた比喩。それが主人公の哀れさへなのか自滅を選ぶ人類へなのかは分からない。

・すぐそこまで何かが来ている。
→運命の存在を感じている。しかし目に見えないために何かが来ているとしか言いようがない。

・大声で泣いた後 救いの旗に火を放つ人々と
→冷静さを欠き自分で自分の首を絞める人々、民衆の愚かさ。

・コレクションにキスをして 甘んじて棺桶に籠る骸骨が
→現状手にした物に満足して不都合や理不尽を受け入れる人々、現実を肯定しつつも愚痴的なおじさん。

・また
 どうかしてる……
 そう囁いた
→そういう人々から主人公へ、主人公からそういう人々への言葉。ここだけはずっと両想いの平行線。

・未来永劫誰もが
 救われる理想郷があったなら
 そう口を揃えた大人たちが
 乗りこんだ舟は爆ぜた
→文字通り。目的が正しくとも手段に少しでも不備があれば理不尽は見逃さない。

・黒い星が
 彼らを見ている
→運命のブラックホール、fainal destination的に死から逃れられない彼ら。

・哭いた閃光が目に刺さる
→耳に刺さる悲鳴、閃光は劈くような最後、哭いた彼らの最後は直視に耐えがたいものだった。

・お別かれの鐘が鳴る
→終末のラッパのよう。

・神が成した歴史の
 結ぶ答えは砂の味がする
→神、上述した例で言うところの運命。神が成した歴史はそのままの意味だがあえて言い換えるなら彼らの、人類の運命。
砂の味、第一印象は退廃した末のイメージ、崩れ去って砂に還った遺跡など。歴史という単語からも遺跡や人類の遺物が塵のように崩れ去る情景が見える。
砂の味:唾液の分泌量が低下すると何を食べてもこう感じるらしい。イメージ:消えていく、乾燥。

・死んだ変数で繰り返す
 数え事が孕んだ熱
→熱異常

・誰かの澄んだ瞳の
 色をした星に問いかけている
→誰かがもし初音ミクであるならこの星は水、緑、青色。どれも地球と豊かな自然、海を彷彿とさせる。
澄んだ、という言葉からその星が純粋で綺麗なことに変わりはない。

・間奏
→ミクのハモりに呼応するコーラスは主人公による星への問いかけなのかもしれない……。

・拾いきれなくなる悲しみは
 やがて流れ落ち塩になる
→どうしようもなく流れる涙は乾いて塩だけが残る。
直前で乾燥したイメージがあるため引っ張られている可能性あり。
ただの比喩だと思うけどその比喩が秀逸なんだなぁ。

・祈り
 苦しみ
 同情
 憐れみにさえ
 じきに値がつく
→どれも本来価値を付けられるように産まれていないものばかり。ありのままで在るべきなのにそれを歪めている人類、ということ……?∵値を付けるのは人間であるため。

・今 背を向けても
 鮮明に聞こえる悲鳴が
→逃げられない。文字通り。夢の中で怖いものから逃げられないあの感覚……?

・幸福を手放なす事こそ
 美学であると諭す魚が
 自意識の海を泳ぐ
 垂れ流した血の匂いが立ちこめる
→船と繋がる……?でも爆ぜたなら宇宙船という可能性もある。
自意識に蔓延する血の匂いは幸福を手放したことが原因。幸福を追い求めないことは正解ではないといういよわの主張……?
垂れ流した血の出所によって意味が変わってきそう。

・黒い星が
 私を見ている
→死の運命が今度は自分の分になった。

・間奏
→張りつめた音に聴こえる……。

・死んだ変数~記している
→上述

・泣いた細胞が海に戻る
→哭いた閃光の後、彼らは死んだということ?

・世迷言がへばりつく
→彼らの純粋な心から産まれた過ちがへばりつくのか、主人公へのどうかしてるという言葉なのか、それとも運命に翻弄される彼らの狂った様を世迷言と表現しているのか……。

・燕が描いた軌跡を
なぞるように灰色の雲が来ている
→うな垂れた空を表すのにこれ以上ない比喩。笑う三日月を隠している……?まるで鯨幕のような曇天。

・編んだ名誉で明日を乞う
→過去の功績を担保にして生き延びようとする愚かなものへの揶揄?

・希望で手が汚れてる
→希望のせいで手を汚した、ということ?もしくは希望のせいで行動にバイアスがかかってしまった……?

・『手を取り合い愛し合えたら』
 ついに叶わなかった夢を殺す思考の成れ果て
 その中枢には熱異常が起こっている
→死を避け続けた思考の求めた結果は『』内、死んだ変数ではそこに行きつけないため、延々演算を繰り返した結果熱異常が起きたということ。

・現実じゃない
 こんなの
 耐えられないの
 とうに潰れ~笑っている
→思った通りに結果を出力出来ない、理想と現実の差、目の前の地獄を受け入れられない、等の感情。
手遅れである現状に対する涙。

・とうに潰れ~なにかが来ている」
→最初と同じだが、物語が進んでいるため少しニュアンスが変わる。聴き手はなにかが何か分かっている。主人公は体感している。この曲を聴いたものがなにかに迫られ消される(MVより)ので、次は聴き手ということ。

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運命によって滅亡に導かれる人類、それを止めようとした結果オーバーヒートし声さえ正しく届かなくなってしまった声の主。

主人公はその記録を聴き、主の純粋さを思って星へ声を届けようとする。

しかしなにかに知覚された主人公は死の運命に巻き込まれ死んでしまう。それまでの一部始終を残した曲。

声の主と人類、主人公と澄んだ瞳のあなた、この曲と視聴者における、
両想いの平行線。

一千光年の両想い。

その隣で歩きたいな。

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