2020年を振り返ったら

あけましておめでとうございます。
以前は年末にやっていたこの総括、今年は年明けにすることにしました。

去年一年は本当にあっという間でした。当然、未だ終息の兆しすら見えてこない世界的パンデミックが原因ですが、それによってこの総括がマイナスなものになってしまうのはちょっとなと言う感じでした。
あとは、人生初の元旦出勤が予定されていたというのが思った以上にストレスで、元気がなかったのも一因です。

2020年は音楽という娯楽の形が大きく変わってしまった、変わらざるを得なかった年でした。世界各地でバンドは活動停止を余儀なくされ、ライヴハウスは経営難に陥り、誰も彼も先の見通しが立たなくなりました。一握りの切り替えの早い人間だけが逆境を逆手に取り、「ならでは」のアクションに活路を見出し生き残った、或いは名を売って行ったように思います。
もちろん、この駄文集での中心である「CD」も大打撃をうけたのは言うまでもありません。2020年は、配信限定や配信先行と謳われたリリースが多数ありました。全ての行動に自粛を求められ、物流も滞っている中で、誰がわざわざレコード屋まで買いに行くでしょうか。当然、誰もがダウンロードやサブスクリプションを選択します。
僕はCDを、しかも輸入盤を某通販サイトで購入しましたが、届いたのは1ヶ月半後でした。他に優先して運ばなければならないものがあるわけですから当然と言えば当然ですが、フラストレーションは相当なものですし、こりゃあ誰も選ばないでしょと改めて納得しました。もはやCDは、完全にコレクターズアイテム化した感があります。

そんなわけで、以下が2020年に購入した作品になります。
(ダウンロード購入したものは(↓)を付けました)

Attack Attack! - All My Lige(↓)
Bleed From Within - Fracture
Bring Me The Horizon - POST HUMAN: SURVIVAL HORROR
Corey Taylor - CMFT
Crossfaith - SPECIES EP
Deftones - Ohms
The End - Splinters from an Ever-Changing Face
Enter Shikari - Nothing Is True & Everything Is Possible
Fever 333 - WRONG GENERATION(↓), Presence Is Strength(↓)
fox capture plan - Curtain Call
The Ghost Inside - The Ghost Inside
Heaven Shall Burn - Of Truth And Sacrifice
HYDE - LET IT OUT, BELIEVING IN MYSELF / INTERPLAY
KAGERO - KAGERO,Ⅱ, Ⅲ, Ⅳ2020 updated ver, Tranquilizer(一発録りVer.)
Katatonia - City Burials
Killswitch Engage - Atonement II B-Sides for Charity - EP(↓)
Lamb of God - Lamb of God
Mark Morton - Ether EP(↓)
Pendulum - Nothing for Free(↓), Driver(↓)
Periphery - Periphery Ⅳ: HAIL STAN
Protest The Hero - Palimpsest
The Ravens - Golden Angle(↓)
RED ORCA - WILD TOKYO(↓)
SHADOWS - Build
SiM - THANK GOD, THERE ARE HUNDREDS OF WAYS TO KiLL ENEMiES
Skywalker - Away(↓), Justify Me(↓), Ignis(↓), Liverty Island(↓), Suger House(↓)
SRMZCEK - OGDOAD / ENNEAD
System Of A Down - Protect The Land / Genocidal Humanoidz(↓)

合計39作ですが、抜けがありそうで怖いというのもiPodからついにiPod touchに機種変更した関係で、iTunes内の並びがわかりづらくなってしまったからです。たぶんもう少しありますが、誤差です。
ダウンロード購入が例年に比べてかなり増えていますが、フィジカルも意地で買っていますね。相変わらずトータルの枚数は少ないので、もう少し買いたいところ。行動自粛期間中はレコ屋にいくことはなく、通販サイトで購入していました。

2020年に急遽リリースされたものの中には、パンデミックをテーマに取り上げているものが多くありました。元々リリースが予定されていたものから方向性をシフトしていったものもあるでしょう。アーティストインタビューを読んでいると、リリースのタイミングをずらせる事になったから時間をかけた、という発言もちらほら見られます。
そんな環境を端的に象徴するアルバムといえば、Bring Me The HorizonのPOST HUMAN: SURVIVAL HORRORではないかと思います。パンデミック下で数多くリリースされた新譜でも、群を抜く完成度でした。行動が制限された中でメッセージ性をもたせつつ、バラエティに富んだアルバムに仕上げたのは流石としか言いようがありません。ヴォーカルのOliは「音楽の消費が激しい。新作出したら「OK、で、次は?」って言われてしまう。」とインタヴューで答えていました。今作ではそういう感情はあまり湧かなかったし、またそういう意見はあまり目にしないので、単純に作品に対する満足度が高かったのではないでしょうか。多くのリスナーにとって、前作amoは求めていないサウンド(と変化)ではあったものの、バンドを信じたい気持ちから、「OK(今作はこういう感じなのね。)、で、次は(そこそこヘヴィな感じになるよね)?」という声がかなり多かっただけなのでは。

また、Skywalkerはパンデミックが無ければ知らないままのバンドだったと思います。きっかけはロックダウン下でのスタジオライヴ動画。某スペースオペラ好きな自分にとってはドンピシャなバンド名も良いですが、なによりメロディのキャッチーさ、振り切ったハードコア感といったミクスチャーとしてのバランスが何とも心地よく、よく聴いたバンドの一つです。2020年にアルバムを出す予定でしたが、レーベル契約したことでより大きなところからリリースされることが影響してずれ込んでいる様子です。いつリリースされるのよ…。

めちゃくちゃ嬉しかったのはPendulumの新曲リリース。TooLばりにスパンが空いたのに、出たのは両A面シングルだけで拍子抜けしましたが、この2曲がまぁーとんでもなくカッコ良い。Nothing for Freeはスローテンポで歌モノ、DriverはBPM高いEDM。どちらもいい曲ですが、個人的に好きなのは前者の歌モノです。やっぱりRobの声好きなんですね。複数アップされていたライヴパフォーマンス動画では最後のコーラスが無く、尻切れ蜻蛉感がありましたが、本シングルでブラッシュアップされて最後の盛り上がりがとんでもないことになっています。頼むからアルバム作ってくれ。

いくつか衝撃的なニュースもありました。1番印象的だったのは、System Of A Downの新曲リリースでしょうか。ヴォーカルのSerjが色々と感情的になり、ギタリストのDaronがScars on Broadway用に作っていた曲を提供することで急遽シングルをリリースしたようです。SerjとDaronが歌って乾いたギターが鳴ればそれだけでSOADになるんですね。このまま復帰するかと思いきや、今後のリリース予定は白紙とのことで、相変わらず仲が良いやら悪いやら、わかりませんね。

あとは、自分のフェイヴァリットバンドがたくさんアルバムを出してくれたのがシンプルに嬉しかったです。Lamb of Godの新譜は色々叩かれてるけど、僕は2020年を代表するメタルアルバムだと思っています。ドラムにごちゃごちゃ言っているレビューは相変わらず散見されますが、こんなもんミックスと使用機材の違いでしょ、ドラムプレイは似たようなもんだし、リフのネタ切れ感は前々からあったでしょ。(暴言)
15周年をワンマンライヴでお祝いする予定だったKAGEROは、現在すでに新作の製作へとスイッチしているとのこと。まさかⅦが出るのか…?Ⅵの完成度が高かったのでめちゃくちゃ期待値が上がっているけれど、果たしてどんな作品になるんでしょうか。

今年の新譜リリースについてあまりニュースが聞こえて来ませんが、1月には前述のBMTHやfever 333の配信先行リリースだった新譜がフィジカルで出る予定。まずはこれで凌いで、来たる大作に期待を寄せることにします。

今年もよろしくお願いします。

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