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sei☆
2018年4月24日 11:15
チクタク…チクタク… 廃屋の中に立派な柱時計が一つ ザー…ザー… 外は本降りの雨 ガタガタ…ピチョン… 風が家を揺らし、屋根からは雨漏りがする ガチャリ… 扉の開く音…「失礼しまーす…誰かいますかー…」 男の声がする。家主の声ではない。そもそも家主はこの家にはいない。「誰もいないだろうけど、つい言っちゃうよな…」 男は働き口もなく、住むところもない。空
2018年3月27日 17:59
とある小説家の住む一室。部屋は大量の書物に囲まれ、本棚に収まりきらないのか、部屋のあちらこちらにも本が乱雑に置かれている。部屋の中央には立派な机があり、机の上にはパソコンが一台置かれてある。机の前に座り、パソコンの前で苦悩している男が一人。男の名前は「不動 比呂」(ふどう ひろ)小説家である。悲劇を執筆させれば、右に出る者はいないと名を馳せている…訳でもない、寧ろこの世において名を