「AI(愛)は掌に」 第三話
時は現在に戻る。
久楽は区切りのいいところで話を止めて、休憩をする。
「話の流れ的にはこんな感じかな。とりあえず、今は4人の人とメールをし続けてるってところ。」
「変なバイトだな、メールしてバイト代もらえるとか。」
「まあな。最初は半信半疑だったけども、1ヶ月毎にその会社に行って、メールの履歴を見せて、そこで手渡しでお金は貰ってるよ。」
「なるほどなー」
「…あ、俺は今から用事あるから先帰るなー」
久楽は「それじゃあ、またな」と言わんばかりに、その場を足早に去る。
久楽に対して、軽く手を振り「またなー」とにこやかに答える悠仁。
が、やがて手は止まり、にこやかな笑顔も失っていった。
違和感を覚える
何かを忘れているような気がして
それを思い出そうとして
「あ、メールの相手のことを聞くの忘れてた。あんにゃろ、逃げやがったなー。」
思い出した。
久楽の向かった方へ追いかけようとするが、ふと立ち止まる。
先程、久楽に向けた笑顔とはまた違った笑顔に。
にやけた顔に。
「そうだ…良いこと考えたー」
そう呟きながら、久楽の去っていった方向とは真逆の方向へと軽やかなステップで去っていく。
※第二話と第三話との話の長さの差がおかしい
前回長すぎ、今回短すぎ
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