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映画感想#1|「世界から猫が消えたなら」

○注意○
【ネタバレを含む可能性があります】
ご了承ください。


ストーリー(映画版)

 主人公は普通の社会人の男。猫の「キャベツ」と一緒に平凡な日々を過ごしていた。ある日、彼の余命が残り数日であることを告げられる。死を間近に感じていた時、彼にそっくりな「悪魔」と出会う。

 悪魔は「この世から何か一つを消す代わりにお前の寿命を一日伸ばす」ことを提案する。この世から消すものは、悪魔が決める。

 彼は、1日ごとに電話、映画、時計消していき、寿命を伸ばすが、失ったものと同時に大事な思い出が消えていくことに苦しむ。最後には、猫を消すことになる。

評価

★★★☆☆

刺さる人には刺さる作品。

感想

自分の命と過去の思い出どちらをとるか。

 失ったものと同時に大切な思い出が消える設定が強烈だった。思い出が消えなければ、失ってもなんとか生きていけるかもしれない。しかし、過去の大切な記憶をなくして、生きる気力を失っていく彼に、自分が感情移入して悲しくなった。

 また、この世から消すものを「悪魔」が決めることも、自分の感情に構わず大切なものを消し去っていくため、なかなか苦しかった。

 つい最近、「人が幸せを感じるのは、誰かとつながっていることを感じた時」という言葉を耳にした。自分の命と引き換えに誰かとの繋がりを失っていくことで生きている世界が地獄になっていくようだった。

 命の大切さ尊さを感じ、日々得られている経験に感謝して、当たり前の日々を噛みしめたくなる一作だった。

 家族、恋人、親友、様々な側面での暗黙になっていた思い出を彷彿とさせられた。

 「もし〇〇がなかったら」というパラレルワールドが今をより幸福にしているのかもしれない。自分の人生に不必要なものなんてないと思える。

 主人公役の佐藤健の二役も役が上手く演じられていて、面白かった。


人生の生きる意味や、楽しさを感じなくなったら観てほしいです。

 

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