最近のこと

学校を辞めた。とうとう本当に辞めてしまった。

入れなくなった学生用ページをぼうっと眺めて実感する。そう、ド底辺人生の幕開けである。それでも尚私は元気であった。何故なら多少怠けていても誰からも非難されないからである。今度は思う存分金を稼げるので、貯金やらなんやらでとやかく言われることも無くなる。嗚呼なんて自由なんだろう。なんて愚像を浮かべていられるのも束の間、7ヶ月後には200万円以上の負債を抱える。平和な自由は奪われ、負債との長期に渡る戦が始まる。どうだ、と言わんばかりの救いようが無いどん底であろう。私はまた暗闇に堕ちて堕ちて沈んで帰らぬ人になるだろう。別に何てことは無いんだけれど。

別にいつ死んでも構わないよ。

とか思っていた矢先、新型コロナウイルスなどと言う巫山戯た刺客と忘れられない男が事実上出現した。もしも新型コロナウイルスに感染すればあわよくば流行に乗って死ぬ事が出来る。しかしそれが叶ってしまえばもうあの男には会えない。それは困る。あの男にもう一度会うまでは死ねない。どうしても死にたくない。死にたがりを死から遠ざけるなんて大層な奴だ。とか呆れたふりしている。あの男にそんな気は微塵も無いのは当然で、これは自分が作った幻想なのである。今私の真っ暗な眼にはあの男しか映っていない。あの男という偶像に救われたいと必死に祈りを捧げてしがみついているわけである。

死とか金とかあの子は視界からいとも簡単に除外されてしまった。あの男の呪いが愛おしく、狂おしい程腹立たしい。早く解いておくれ。そうしたら新しいとっておきの呪いを私にかけておくれ。もう離れないから。

先刻、あの子と表現したのは今の彼氏。そいつときたら非常識で、カナコ(闇の私)を否定するんだ。挙句、自分の事ばかりで私の事なんてこれっぽっちも思いやっていないのだ。その癖愛してるだの依存しているだの呆けた事を抜かしてくる。抜くのはアレだけにしておけよ馬鹿とか下品な言葉まで出て来てしまう。

あの子とはほんの数ヶ月前に出会ってほんの数数ヶ月前に交際を開始した。それなのに私の中でもう愛が欠けてしまっている。人を心から愛せなくなったのはいつからだろう。昔はもっと一途で追いかけて追いかけて傷を負いながらも笑って愛の為に生きていたはず。今じゃあ自分から好きになることは殆ど無い。心を捨てた挙句愛情まで捨ててしまっていたのだろうか。

そんな私が、今恋をしている。残念ながら"あの子"ではなく、"あの男"なのである。これを一般的にごみ屑と呼ぶ。それがなんだどうでもいい。私はごみ屑ですよ。ハハハ。自分の事ばかりなのはどっちだよ。と言われてしまえばそれまでなんだけれど。お話を戻させていただくが、この恋はリスクにまみれている。大量の友人を裏切らなければならない事、裏切った果てに成功する確率は極めて低いという事と言ったところだ。この二本立てはかなり痛手である。せめて後者が無ければなんてこと無かったのに。

今日もごみ屑はあの子を無視してあの男を思っている。思い思い思いながら眠りにつく。そんな事をしているせいであの男が夢に現れる。目覚めた時の絶望と言ったらない。何故かと言うと、夢の中の私は成功して、またあの男と和気藹々と過ごしているからである。現実に叶ったんだなあと思っていた矢先、朝が私を暗闇に突き落とす。朝が来ている筈なのに真っ暗闇なのである。嗚呼、くだらないこと言っていたら深夜2時。そろそろ寝ないと明日の労働に遅刻してしまうぞ。一体何が言いたいんだよと思うかもしれないから言っておくけど、結局あの男が忘れられなくて苦しくてもがいてもがいてもどうにもならなくて何が正しいかもわからずただただ燻ってそこに立ち尽くしているだけの日々を送っているけれど、情けなく、か細く、どうにか元気に生活を送っているということ。


死にたいなあ

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