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「Illustratorのいろんなランダム」スクリプト

Adobe Community The Japan Lounge のワンライナースレに投稿したところ。返信をいただけて、ちょっと嬉しくてたまらないので記事を書きます。
皆様の工夫がされたワンライナーのスクリプトは下記リンクをご覧ください。

ランダム系はスクリプトとして単純ながら、非常に便利なのものです。
模様を作るときなどが主な使い方になりますが、配色に煮詰まったときに使うと気分を変えることができます!
パネルに登録しているものからのランダムなので、ある程度方向性を制御できるのが肝です。

2022/03/11
こんなに見てもらえるとは思わず。嬉しいやら面映ゆいやらです!
思ったよりランダムに需要がありそうなので、テキストに適用するスウォッチランダムを追加しました。

スウォッチの中からランダムで「パス」の塗りに適用

(「塗りなし」「レジストレーション」除外)

for (var i =0; i < app.activeDocument.selection.length; i++){
	app.activeDocument.selection[i].fillColor = app.activeDocument.swatches[Math.floor(Math.random() * (app.activeDocument.swatches.length-2))+2].color;
}

作例 1 (にじみのある水玉)

1. スウォッチをグラデーションのみにする
2. パスを選択して上記スクリプトを実行
4. ぼかし

作例 2(パターン塗り)

スウォッチをパターンのみにしてスクリプト実行


スウォッチの中からランダムで「テキスト」の塗りに適用

(「塗りなし」「レジストレーション」除外)

for(var i=0;i<app.selection.length;i++){
	activeDocument.selection[i].textRange.fillColor=activeDocument.swatches[Math.floor(Math.random()*(activeDocument.swatches.length-2))+2].color;
}

作例

山村暮鳥「風景 純銀もざいく」より引用


スウォッチの中からランダムで「パス」の線に適用

for(var i=0;i<app.selection.length;i++){
	activeDocument.selection[i].strokeColor=activeDocument.swatches[Math.floor(Math.random()*(activeDocument.swatches.length-2))+2].color;
}

作例

  1. 線を適当に並べる

  2. パスを選択し線幅ランダム(後述)のスクリプト実行

  3. スウォッチを使用する色だけにする

  4. パスを選択しスクリプト実行


スウォッチの中からランダムで「テキスト」の線に適用

(「塗りなし」「レジストレーション」除外)

for(var i=0;i<app.selection.length;i++){
	activeDocument.selection[i].textRange.strokeColor=activeDocument.swatches[Math.floor(Math.random()*(activeDocument.swatches.length-2))+2].color;
}

作例

山村暮鳥「風景 純銀もざいく」より引用


グラフィックスタイルの中からランダムで適用

(「初期設定のグラフィックスタイル」除外)

for (var i =0; i < app.activeDocument.selection.length; i++){
	app.activeDocument.graphicStyles[Math.floor(Math.random() * (app.activeDocument.graphicStyles.length-1))+1].applyTo( app.activeDocument.selection[i] );
}

作例 1

複雑なグラフィックスタイルをランダム適用(労力の割に汎用性が低いので、複雑な形はシンボルを使う方がお勧めです)

1. 長方形作成しパスの分割
2. グラフィックスタイルを作成する
3. パスを選択しスクリプト実行

作例 2

単純なグラフィックスタイルをランダムで適用して、スウォッチをランダム適用する方が汎用性が高いですね。

1. 長方形作成しパスの分割
2. グラフィックスタイルを作成する
3. スウォッチを使用する色だけにする
3. パスを選択しスクリプト実行


「シンボル」をランダムに置き換え

for (var i =0; i < app.activeDocument.selection.length; i++){
	app.activeDocument.selection[i].symbol = app.activeDocument.symbols[Math.floor(Math.random() * app.activeDocument.symbols.length)];
}

作例

1. シンボルを作成する
2. シンボルを適当に配置する
(個別に変形を使い、ランダムに配置と大きさを調整する)
3. シンボルを選択しスクリプト実行


おまけ 線幅のランダム

ワンライナーのスクリプトではないですが、短いので置いておきます。
変数の「min」「max」を書き換えることで線幅のランダム範囲を指定できます。

(function (){
	var min = 5;	//← この値が最小の線幅
	var max = 30;	//← この値未満の線幅になる
	
	var selObjs = app.activeDocument.selection;	
	for (var n = 0; n < selObjs.length; n++){
		selObjs[n].strokeWidth = (Math.random() * (max-min)) + min;
	}
})();



スクリプトについて

作成環境 Windows10 Illustrator 2022 (ver26.0.3)

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