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2023年良かったテレビ15選

今年もやります。昨年に引き続き1年を通して印象に残ったテレビ番組を挙げていく記事です。2022年版はこちらから。

昨年分は2023年1月4日に上げたんですけど、今年はめちゃくちゃ忙しくて、年末年始の番組はもう観れないだろうと思ったので、年内に上げちゃいます。今年はそれこそ、この記事を上げてX(旧Twitter)離れたのと、今年は年間通してギュッとしたら3ヶ月くらいしかX(旧Twitter)していないんじゃないかと思うので、実況してない作品バンバン挙がります。今年もしっかり15選(ドラマ8選+バラエティ7選)上げさせていただきました。ということでこれがnote年内ラスト。よろしくお願いします。


①リバーサルオーケストラ

制作:日本テレビ
出演:門脇麦、田中圭、永山絢斗、坂東龍汰、生瀬勝久 ほか
脚本:清水友佳子
演出:猪股隆一、小室直子、鈴木勇馬
プロデュース:鈴間広枝、松山雅則

1月期。『リバーサルオーケストラ』それはもうめちゃくちゃ良かったです。清水さん脚本の時点で勝ち確みたいなところあったんですけど、まずオーケストラの撮影シーンが本格的すぎるという。まさにこれに尽きるんですけど。ストーリーも良いけど、クオリティが…みたいなところをちゃんと担保してくれる信頼。オーケストラの撮影で一日費やしたみたいなエピソードもあるほど本格的。もちろん演奏もガチで、出演者の皆さんはそれぞれ担当楽器を猛練習、田中圭さんも指揮を半年前から練習と気合いがすごいから、クオリティもすごい。また、門脇麦さんのヒロイン適正の高さには驚きました。ドラマでは陰のある役を演じることが多かった印象だったんですけど、このドラマでは「夢に敗れたヒロイン」を等身大に演じていて、こっちの路線の方が断然良いじゃんってなったし、妹役の恒松祐里さんとの姉妹もめっちゃ良かったです。各話一人ずつにスポットが当たって、ポンコツと言われたオケがどんどんまとまっていくサクセスストーリーがめっちゃ爽快で、それぞれの団員の葛藤とか、サイドストーリーをめっちゃ丁寧に描いていて素晴らしかったです。個人的には濱田マリさんの母娘の回がいちばん良かった。そして、田中圭さんのカッコ良さ、まずビジュが良い、指揮している姿がガチでカッコいい、ツンデレみたいな演技がすごい、『おっさんずラブ』から5年、やっぱ日本を代表する凄い俳優なんだなと改めて感じたし、そんな人が連ドラにめっちゃ出てくれるの本当に感謝!!って思いました。とにかくラストが素敵です。きれいかつ含みかつ門脇麦さん×田中圭さんの良さを120%活かしたラスト。マジで観てほしい!!


②100万回 言えばよかった

制作:TBSテレビ
出演:井上真央、佐藤健、香里奈、シム・ウンギョン、松山ケンイチ ほか
主題歌:マカロニえんぴつ「リンジュー・ラヴ」
脚本:安達奈緒子
演出:金子文紀、山室大輔、古林淳太郎、渡部篤史
プロデュース:磯山晶、杉田彩佳

1月期。これも良かったです。恋愛要素と考察要素が上手い具合が混ざり合って、最後まで夢中になりましたし、安達奈緒子脚本が改めて好きだなって再確認できました。未亡人の井上真央さん演じる悠依、幽霊になってしまった佐藤健さん演じる直木だけでは深刻になってしまうのを、松山ケンイチさん演じる魚住がすごく良く調和させてくれて、このどこか抜けているけど、まっすぐな刑事役って、松山ケンイチにしかできないなと感じさせる演技で一番好きでした。恋愛要素ではあったかく、ミステリー考察要素では締まるような緩急のあるストーリーが、すごく毎週飽きずに惹きつけられたし、それぞれの登場人物のバックボーンが、真相に一歩近づく展開が見事だったなと個人的には思ってます。個人的にはシム・ウンギョンさん演じるハヨンの最愛の人が、松山ケンイチさん演じる魚住と、瓜二つで、ふたりが対峙するシーンが、一番印象的だったし、そういう恋愛・人間模様のかけがえのなさを、この時代に届けることに、このドラマの大きな意義があるのかなと思いました。考察もさせるし、尊い恋愛模様も描かれるし、すごく曖昧な三角関係だったりとか、大人の恋愛ドラマとしても、見応えが凄くあった作品でした。尚且つ児童養護施設で育ったという背景を丁寧に描いて、そこから繋がる壮大な話に結びついていくのが、見せ方、飽きさせないやり方がすごく上手いなと感じました。あとインパルスの板倉さんがひたすらクッション材みたいな立ち回りで、個人的には好きでした。最終回だけすごく特別編感が凄くなっちゃいましたが、最終回で主人公のifを見せてくれただけでも、凄く充実感ある作品だったのかなと思います。


③わたしのお嫁くん

制作:フジテレビ
出演:波瑠、高杉真宙、前田拳太郎、仁村紗和、ヒコロヒー、中村蒼 ほか
主題歌:SEKAI NO OWARI「サラバ」「バタフライエフェクト」
原作:柴なつみ
脚本:橋本夏
演出:紙谷楓、城宝秀則、水戸祐介
プロデュース:芳川茜、山崎淳子

4月期。『わたしのお嫁くん』も最高の作品でした。まず波瑠さんの圧倒的ヒロイン力!高杉真宙さんの「お嫁くん感」!!中村蒼さんの余裕のある感じ!!個性豊かすぎる兄たち(竹財輝之助さん&古川雄大さん)!!そして逃げ恥と全く同じ両親(宇梶剛士さん&富田靖子さん)!!と書いただけでバラエティ豊かな作品だということがまずわかるんだと思いますが、「男性が外で働き、女性が家を守る」的な固定概念をまずぶっ壊す設定と、それだけじゃない多様な人間模様の描き方が凄く素敵だなと感じました。推し!!的な仁村紗和さんの気持ちはめっちゃわかります。個人的には橋本夏さんの脚本がすごい好きで、ただこれまで暗めの作品(『ゴシップ』『オクトー』)でしか自分は観てこなかったから、どうなるんだろうと思ったら、それぞれの人間関係とか、葛藤とか、波瑠さん、高杉真宙さんの心情をめちゃくちゃ丁寧に描いていて最高でした。何より原作者がめっちゃドラマのことを褒め倒していて、これこそ原作のある作品があるべき理想の形なのでは、と感じました。特別編はFODでしか配信されなかったのですが、ほぼ新撮映像(ダイジェスト的なの3分くらいしかない)なので、地上波で流れなかったのクソ勿体ない!!このクールは『風間公親』『あなたがしてくれなくても』がフジドラマの中で盛り上がっていたので、それに比べて…的なところあったのかな??ガチでFODのやつ、ひたすらに可愛い尊い瞬間しかないです。ありがとうございました(?)


④波よ聞いてくれ

制作:テレビ朝日
出演:小芝風花、片寄涼太、原菜乃華、西村瑞樹、北村一輝 ほか
主題歌:マカロニえんぴつ「愛の波」
原作:沙村広明
脚本;古家和尚
演出:住田崇、片山修、植田尚
プロデュース:高崎壮太、神通勉

4月期。小芝風花さんの演技力がとにかく凄い!もはやそのマンパワー的な作品でもあるんですが、地方ラジオ局を舞台にメディア・放送媒体の存在意義みたいなのを凄く感じた作品でした。それまでの負けヒロイン的な印象、振り回されヒロイン的な印象を180度覆す小芝風花さんの暴れっぷりが観ていてめっちゃ気持ちよく、それを操っているのが北村一輝さんというのもまた良い。ラジオリスナー的な人には結構刺さる作品だったと思うんですけど、あまり知られていなかったのか、観ている人口が少なかったのが惜しかった。『妖怪シェアハウス』を映画化まで導いて、次に小芝さんにこれを託すテレビ朝日の小芝風花への信頼の厚さ。そしてそれに全力で応える!素晴らしかったです。決して勝ち組でも、人生が上手くいっているわけでもないけど、それでも一瞬一瞬を刹那的に生きているミナレに心を突き動かされたし、ラジオとは、メディアとは、みたいな伝える側・エンターテイメントを届ける側の責任みたいなのをこのドラマを通して感じた気がします。最終回はまさにその意義に向き合う内容!またダイジェストのナレーションはジョン・カビラさん、ファーストサマーウイカさん、パンサー向井さんと、ラジオにゆかりがある人ばかり!!!説得力!!


⑤日曜の夜ぐらいは…

制作:ABC朝日放送テレビ
出演:清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠、岡山天音、川村壱馬 ほか
主題歌:Mrs. GREEN APPLE「ケセラセラ」
脚本:岡田惠和
演出:新城毅彦、朝比奈陽子、高橋由紀、中村圭良
プロデュース:清水一幸、山崎宏太、山口正紘

4月期。今年いちばん好きな作品かもしれない。このドラマのキャッチコピーって「恋愛なんか奇跡じゃない。友情こそが奇跡だ」という。まずこの時点でめっちゃ良いのは間違いなくて、岡田惠和さんが描く友情の儚さ、永遠なんてないんだなとか、裏切りの連続が刺さりすぎて。そして岡山天音さん演じるみねくんの役柄が、「女好きとかじゃないけど、女性が好きで、女性が酷い目に遭うのを見るのが本当に嫌で、幸せでいて欲しくて、恋愛とかではないけど、女性と一緒にいることが好き。でもLGBTQとかでもなくて、男性は嫌い」っていう一言で言えない難しい役柄で、正直これに「え?」とか否定派の人って一定数いると思うんですけど、これがまさに僕で、個人的には共感の嵐すぎました。これは僕ですね。このドラマを観た時に、僕ってこれなんだな、みねくんなんだなってめっちゃ思いました。だからよりこのドラマが好きになったし、メインの3人の残酷なリアルにも共感したし、幸せであってほしいと思ったし、正直ハッピーエンドってあまり好きじゃないんですけど、このドラマに限ってはハッピーエンドで良かったなと思いました。あとめるるって本当に女優だなって思ったし、THE RAMPAGEの川村壱馬さんをこのドラマで初めて認識したんですけど、繊細な演技力で、端正な顔立ちで、めっちゃファンになってインスタフォローしました。『セクシー田中さん』まだ観れていないの悔しいです…!
(『ラヴィット!』からは想像もできない矢田亜希子さんの毒親演技、すごかった…)


⑥18/40〜ふたりなら夢も恋も〜

制作:TBSテレビ
出演:福原遥、深田恭子、鈴鹿央士、上杉柊平、安田顕 ほか
主題歌:Ado「向日葵」
脚本:龍居由佳里、木村涼子
演出:福田亮介、松木彩、宮﨑萌加
プロデュース:韓哲、荒木沙耶、内川祐紀

7月期。今年思ったより良かったドラマランキング1位です(そんなランキングはないのだが)。最初はどうかな?面白いのかな?とか思っていたんですけど、ジワジワ面白くなっていって、福原遥さんの演技力の高さは凄いし、深田恭子さんが自分の恋愛ではふわふわしつつも、仕事としてはしっかり評価されたい上昇志向で、面倒見が良くて、その役柄が新鮮でした。それぞれの役柄が家柄とか、コンプレックスとか、持っていつつも懸命に生きていて、それぞれの登場人物を深く丁寧に描くのが凄い刺さりました。個人的に勉強不足で「キュレーターとはなんぞや?」みたいなところもあったりしたんですけど、本当にドラマタイトル通り「夢も恋も諦めない」ってこれは本来のTBS火曜ドラマがあるべき姿でもあると思っていて、すごいそういった意味でも良いなと思いました(今期の『マイ・セカンド・アオハル』もかなりそこを丁寧に描いていて好きです)。加瀬さん役の上杉柊平さんと、有栖(福原遥)の父親役の安田顕さんが、このドラマを締めてましたね。上杉さんが火10の相手役という世界線が来ると思わなかったし、愚直に、地道に、生きてきた加瀬さんの姿を演じるのに凄い説得力あるなと思いました。安田さんは『PICU』もそうなんですけど、本当にまっすぐな役をやらせたら右に出る者はいないっていうくらい良い演技で、この作品を締めていたなと感じました。


⑦最高の教師 1年後、私は生徒に◾️された

制作:日本テレビ
出演:松岡茉優、芦田愛菜、奥平大兼、加藤清史郎、松下洸平 ほか
主題歌:菅田将暉「ユアーズ」
脚本:ツバキマサタカ
演出:鈴木勇馬、二宮崇
プロデュース:福井雄太、鈴木努、秋元孝之

7月期いちばん夢中になった作品でした。日テレの『3年A組』しかり社会的に大きなメッセージを誇大広告のように示して、少し道を外したやり方で描くドラマが好きなんですけど、まさにその令和版みたいな作品でした。ただこれまでのような作品とは違って、教師が生徒より上で、教師が生徒を洗脳のように説く的な作品ではなく、生徒が自らを持って考えていく、生徒自身が行動して解決していく、というのが令和だなと思いましたね。メッセージはひとつではなく、各話、生徒の悩みによって多種多様・・・というのも良かったなと。何より九条先生を演じる松岡茉優さんだからこそ出来た新しい教師像も相まって良かったなと。サスペンス要素もありつつ、それぞれの生徒のバックボーンもしっかり描いて、尚且つオーディション形式で生徒役を決めているだけあって、説得力もあって、個人的に刺さる回も多かったです。僕は個人的に本田仁美さんと窪塚愛流さんの回がとても刺さったし、本田仁美さんの居場所がない……みたいな孤独を抱えている役柄にめっちゃ共感しました。これもまさに僕です。その終着点が「居場所なんてなくても良くね?今そこに立っているのが居場所じゃん」ってなるのが生徒自身の解決の仕方で素晴らしいなと。芦田愛菜さんの演技力にはしっかり痺れたし、何より松下洸平さんの夫像がすごい良かったです。やっぱり日テレは学園ドラマを作らせたら民放一だなというのも再確認できて良かったです。


⑧いちばんすきな花

制作:フジテレビ
出演:多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠、田中麗奈、仲野大賀 ほか
主題歌:藤井風「花」
脚本:生方美久
演出:髙野舞、谷村政樹、ジョンウンヒ
プロデュース:村瀬健

10月期。そもそも10月期3本しか観てなくて、リアタイの時間にいないから、自分の好きなタイミングで観ているのもあって、マジで殆どの作品が追いついていない状態ですが、このドラマだけ追いついています。僕はもうゆくえであり、椿であり、夜々であり、紅葉だなとこのドラマを観て思います。「みんなの良い人にはなれないけど、誰かのいちばん好きな人にはなれない」このドラマの予告を観て、これは絶対良い作品だって確信しましたし、紹介した友達同士が自分を介さずに仲良くなっている瞬間とか、ビジュアルだけで決めつけられる社会とか、全部共感の雨嵐。正直、オフィシャルでは「男女の友情はあるのか?ないのか?」的な宣伝のされ方をされているけど、確かにそれは永遠のテーマではあるけど、そこまで性別を意識して付き合いをするのか?って個人的には思います。これは僕の価値観の問題だと思うし、『日曜の夜ぐらいは…』のところでも触れましたけど、個人的にはそこまで意識しないなと思います。僕がそういう人間だから…というのは大いにあるかも。それこそ友達の誘いを断れなくて都合の良い奴になっているだとか、自分は友達だと思っていたのに、相手からすればそうじゃなかった…みたいな、それこそ泉澤祐希くん演じる相良のクソな感じとか、共感ポイントしかなくて、毎週慄いて観ています。特に美鳥ちゃんの話はいちばん共感したかもしれないってくらいでした。あの生きにくさ、言葉には言い表せない感じ、誰にも本当のことを理解してもらえず…という感じ、親族みんなから嫌われてしまっている感じ、本人は二人組が安心するという思考回路…僕はメインの4人であると同時に、美鳥ちゃんでもあるなと思いました。外野というか、4人に接する登場人物のあたりが強い、そんな社会冷たくないっていう声ありますけど、いや、僕はあんなものだと思います。だからこそこのドラマが好き。生方さんが描きたいのって『silent』もそうだけど、本来はこっちなのでは、と感じるほどに好きな作品です。最終回の演出はまさかの展開でしたし、結末を有耶無耶にしたのは、白黒はっきり付ける結末より、全然良いのではと私は思います。僕は好きなドラマでした。


⑨あざとくて何が悪いの?あざと連ドラ第6弾「あざといを知り尽くした私 I like you? like you」

制作:テレビ朝日
MC(当時):山里亮太、田中みな実、弘中綾香
ドラマ出演:藤吉夏鈴、新田桃子、花山瑞貴、木村慧人、青木遼 ほか
ドラマ主題歌:childspot「Like?」
演出・プロデュース(当時):芦田太郎

昨年も『あざと連ドラ』シリーズは挙げたんですけど、今年も凄い毎回共感とネタの鮮度の高さに驚く作品ばかりでしたが、個人的には藤吉夏鈴さんを発掘したという意味でも、この作品を挙げます。昨年に放送された片山友希さん主演の第5弾『東京であざとく頑張って何が悪いの?』で彗星の如く現れたのですが、圧倒的なオーラと、ちょっと控えめな感じの雰囲気が好きすぎて、一瞬でこの子誰???ってなりました。今回の作品は『あざとくて何が悪いの?』で働くADさんが主人公…だけあって、全てがリアルではないというのは前提に、この番組自体の制作体制や、ライフワークバランスみたいなものが分かって、個人的にはひとつの参考になったなと。自分の将来の進路の参考になった作品であったことが、一個大きかったのと、これはもう藤吉さんだからになってしまうのですが、そんな女性ADさん像に藤吉さんがピッタリだったというのがありました。だからこそ物語に説得性があったし、番組の取材を通して「あざとい女性」に多く会ってきたからこその悩みみたいなところをリアルに描いていて、「テレビの世界」という共感しにくいテーマで、「働く女性」を描くことで、共感を持たせることができるのは、この番組だからこその強みだなと思いました。
『あざとくて何が悪いの?』は今年大きな変化が二つあって、一つ目が番組の企画者である芦田太郎さんが転籍を機に番組を離れたこと、二つ目は司会者が田中みな実さん、弘中綾香さんから鈴木愛理さんに変わり、時間帯も再度変わったこと。それでも大きく番組の指針が変わることなく、特に鈴木愛理さんは僕も個人的に好きというものあるんですが、番組の特色に凄いマッチしていて素晴らしい方だなと思いました。形は変わってもコンセプトを変えず、ここまで続ける番組の太い姿勢に敬服して、これからも観続けたいなと思いましたね。


⑩新しいカギ「学校かくれんぼ」シリーズ

制作:フジテレビ
出演:チョコレートプラネット、霜降り明星、ハナコ
演出:田中良樹
総合演出(7月まで):木月洋介
チーフプロデュース:矢崎裕明

これ昨年の良かったテレビで挙げられなかったのめちゃくちゃ悔しかったんですよね。学校かくれんぼの初回を観たのが年明けで、これ昨年の時点で気づいていれば、絶対入れていたし、「森瀬さん先見の明ですね」なんて言われたかった!悔しい!ということでここで挙げます。『新しいカギ』ずっと2年くらい迷走していて、ゴリエに頼ったり、ビッタビタ選手権ばかりやっていて、辟易していて、もう無理かな…限界かな…と思った時に彗星の如く放送されたのが、この「学校かくれんぼ」。初めて観た時は神企画だと思いましたし、これがもしかしたら『新しいカギ』を救うかも…!と思ったのが、第一の感想でした。それにこの3組が人気なのがまた最高です。昨年のこの企画で『霜降り明星の校内電波ジャック』を上げさせてもらったのですが、霜降り明星×学校の親和性の高さ、それがチョコプラ、ハナコ、丸山礼さんにも同じことが言えると思います。フジテレビが培ってきたコントセットのクオリティ×3組の学生人気がこの企画を成立させている最大の要因で、『新しいカギ』が魅せられる最大の可能性だと思います。またこの番組の演出に『BACK TO SCHOOL!』の田中良樹さんがいることも強みのひとつで、学校企画の見せ方を分かっているからこそ、最高の企画になるんだなと感じます。
これまで10回以上やってきて全部観ているのですが、岸優太くん、やす子さんが参加した沖縄編は最高だったなと。ノリで『おそろい松』をやっちゃうフットワークの軽さ好きです。また山田邦子さんが審査員として登場した『先生と漫才グランプリ』も最高でしたね。2時間SPの時にカギメンバーがサプライズ登場して、そのままOPが流れる瞬間も大好きです。最近本当にG帯のバラエティ観れていないですが、この番組だけは最後まで添い遂げたいなと感じます。『ドッキリGP』と合わせて「笑いの土曜日」が好調すぎる。


⑪まつもtoなかい(2023年4月30日放送)

制作:フジテレビ
出演:松本人志、中居正広、香取慎吾、山崎弘也
総合演出:西村陽次郎
チーフプロデュース:萬匠祐基

これはめっちゃ驚きましたね。青天の霹靂というか。新しい地図のFCに「フジテレビ新番組観覧」って来て、これ何?みたいな。蓋開けたら『まつもtoなかい』。そんなことあります?????これ知った時、僕、フォロワーと映画見に行ってて、それ知った途端に「せかもりさんそこでTwitter復帰するしかなくない?」って言われまして、復帰したという経緯なんですけど、とにかく驚きでした。今年は『罠の戦争』が実現できたり、それこそこの番組が始まったり、『風間公親ー教場0ー』で木村拓哉さんが9年ぶりに月9に戻ってきたり、SMAPはやっぱフジテレビだなと思わせてくれた1年でした。それがもう嬉しかったし、他局じゃなくて、この組み合わせがフジテレビで実現したことこそに大きな意義があったと思います。泣いちゃう観覧のファンに「そうだよね、泣くよね、わかるわかる」って気遣う松ちゃんの優しさを垣間見たり、この回の進行にザキヤマさんが起用されたりと、とにかく出演者全員が優しくほっこりする世界線。素晴らしい番組だなと思いました。初回にこれを持ってくる、しかも通常尺、でしっかり視聴者からの信頼を得るあたり、戦略が上手いなと。とにかく素晴らしいの一言だし、中居くんと慎吾ちゃんだからこそできるトークだったり、中居くんが休んだ時に連絡を取っていたみたいな、SMAPに関してこの7年間、いろんな噂が飛び交う中で、本人の口から直接近況が明かせられるようになったのが、時間は長かったけど、良かったなと感じる瞬間でしたね。フジテレビの番組では今年一番話題になったんじゃないかと思いますね。TVerもバラエティダントツトップで。


⑫芸能人が本気で考えた!ドッキリGP 「セクゾ爆破みんな今までありがとうSP」

制作:フジテレビ
出演:東野幸治、小池栄子、菊池風磨、向井康二、恵俊彰/Sexy Zone、長谷川忍
総合演出:中川将史
プロデュース:蜜谷浩弥

今年も安定に『ドッキリGP』が入ってくるんですけど(ドッキリGP大好きだから、中川Dの番組最高だから)、今年はやはりSexy Zone全員集合ボムマジ爆発ですね。もはや中川班と冠番組やろう?Sexy Zone?と思うくらいに面白かったです。瞬時にハメられたと理解してからの立ち回りが早い菊池風磨、ドッキリGPだと理解して楽しんでしっかり結果出す中島健人、バラエティ慣れしてなくてこの理不尽な状況にキレちゃう佐藤勝利、天然すぎてに何も分かってない松島聡……と結果出しすぎちゃうTHEバラエティアイドルが躍動。長谷川さんが途中でガチで言っちゃいけないこと(放送は6月。お察しください。ピー音されていたが多分アレ)でキレてタコ殴りする中島&勝利&松島、大爆笑の菊池で、こちらの腹爆発。Snow Manのファンにぶっ叩かれた長谷川さんが何も教訓を活かしてなくて最高でしたね。マジでSexy Zoneの冠番組作ろう?と思っていたら始まった『何か"オモシロいコト"ないの?』。これも楽しく観てます。最近はむしろこっちを観てることが多いですね。でも出来ればSexy Zoneで見たかった気持ちもかなりあります。ここだけの話ですが……!
……あとSexy Zoneの妄想FNS27時間テレビ、鬼コケ!!!そして嘘みたいな鬼スベり!!!!すみませんでした!!!!!新しいカギの27時間テレビを真面目に考えれば良かったなと痛感しております!!!!!!(反省)


⑬人志松本の酒のツマミになる話(2023年6月23日放送)

制作:フジテレビ
出演:松本人志、フットボールアワー、蒼井翔太、鈴木奈々、ギャロップ
総合演出:日置祐貴
チーフプロデュース:萬匠祐基

今年は特に『人志松本の酒のツマミになる話』が話題になった1年だったのかなと思ったんですけど、個人的に好きだった回、というか、ネットニュースの切り抜き記事みたいなのを見て、観よう!と思って観た回のひとつとして印象に残ったのがこの回かなと。ギャロップの毛利さんがトークの流れでお付き合いしている彼女さんにプロポーズするという展開だったのですが、それを事前に告知して煽ることなく、放送の中盤くらいでサラッとその流れに持っていったのが、この番組の制作スタッフを信頼できるなと感じた要因のひとつだと思います。また、同じ日置さん総合演出で制作・放送された『THE SECOND』でギャロップのおふたりが優勝をして、その流れでギャロップが、この番組に呼ばれて、プロポーズの展開になるのが、個人的には凄い綺麗な流れだし、こういう「予想だにしない脚本」を生み出せることこそがバラエティ番組の本来の醍醐味なんじゃないかと思って、この回を選びました。全くCM跨ぎで煽ることなくその展開に持っていって、松ちゃんが「番組の流れで大事なことを今ここで、すみません!」とめちゃくちゃ配慮をしつつ、フットボールアワーの後藤さんがしっかり事情説明しつつ、岩尾さんが「テンダラーに(THE SECOND)一回戦で負けてたらどうなってた?」みたいなボケを入れて、凄い優しい空間だなと感じました。この番組の温かみを感じた回だったと思います。今年はこの回以外でもTravis Japan松田くんを発掘し、吉瀬美智子さんが嘘みたいな泥酔の仕方をしてめちゃくちゃTVerで再生されたり、GACKTさんが告知で「翔んで伊勢谷友介」と言ってしまったり、話題のなり方が意図的では無いところが、この番組のコンセプトであり、いちばんの強みだなと感じました。やはりフジテレビバラエティ番組TVer登録者数1位はさすがだなと!『THE SECOND』をここに入れるか迷ったのですが、SECONDの先にあったのがこの回だろうなと思い、敢えてこっちを選びました。


⑭音楽の日2023「エンタメ界からのダンスのGIFT」

制作:TBSテレビ
総合司会:中居正広、安住紳一郎
ダンスコラボ企画:郷ひろみ、s**t kingz、DA PUMP、三代目 J SOUL BROTHERS、GENERATIONS、JO1、INI、BE:FIRST、Travis Japan、&TEAM、PSYCHIC FEVER、DXTEEN、MAZZEL
総合演出:竹永典弘
プロデュース:髙宮望

これは時代が変わったなと思った瞬間だったと思います。観ていて感動しましたし、事務所の垣根を越えてってこういうことなんだなと思いました。そういう事務所とか、大人の事情とか、全部ぶっ壊すとこんな面白いエンターテインメントが生まれるのかと感じましたね。何より僕は個人的にほぼ全グループがわかるので、まさに夢のような時間でした。『ベストヒット歌謡祭』のなにわ男子×INI×BE:FIRSTの同期コラボ、『FNS歌謡祭』の仲宗根莉乃さん監修のダンス企画、『それSnow Manにやらせて下さい』のLDHとのダンスバトル企画…今年はそういった事務所の垣根を越えたエンターテインメントの形を多く観たと思うんですけど、その先駆けがこの音楽の日だったと思います。企画が発表された瞬間からのワクワクが凄かったし、若手の、正直お茶の間にそこまで浸透していないアーティストもいる中で、この企画を夕方とかじゃなくてゴールデンでやろうっていう采配も神ががっていたので、本当に奇跡の積み重ねから出来た30分間だったのでは無いかと思います。個人的にはs**t kingzと各グループの精鋭を一人ずつ集めたコラボの時間があったのですが、Travis Japanから松田元太くんが選ばれていて、九九が言えないいつものおバカな感じとは全く違うキレッキレのダンスを見て、めちゃくちゃカッコいいなと思いました。最後は全員で「R.Y.U.S.E.I」で終わる辺りがやはりダンスをずっと極めてやってきたLDHの最大の集大成のようにも感じましたね。中居くんが凄いノリノリではしゃいでいたけど、多分中居くんこそが事務所の垣根、芸能界の暗黙の了解みたいなところを一番経験してきた人だと思うんで、感慨深いんだろうなと勝手に邪推してしまうのですが、それくらい歴史が変わった、時代が動いた瞬間だと思いました。


⑮FNS27時間テレビ 鬼笑い祭

制作:フジテレビ
総合司会:千鳥、かまいたち、ダイアン
総合演出・プロデュース:武田誠司
チーフプロデュース:情野誠人

今年いちばん良かったバラエティ番組は『FNS27時間テレビ』でしょうね。今年唯一(?)ちゃんと実況した番組でしたから。やはり27時間テレビのヲタクなんだなと個人的には思いました。感想はこのnoteに記しているので、いままでの歴史と合わせて読んでいただければ幸いです。フジテレビの中で止まっていた針が再び動き出したような感覚がしました。「楽しいで塗り変えろ」というフジテレビのキャッチコピーがまさに体現されたようなFNS27時間テレビだったと思います。来年は鬼レンチャン2レンチャンか????新しいカギか????オドオド×ハラハラか????正解はnヶ月後。


ここからは番外編。ザッピングとか、テレビをずっと観る、ながら見みたいな習慣が、無くなった分、今年は特に「この人が出るから観ようかな」と思うことが多かったので、僕がこの一年この人が出るから観ようと思える人選を3つ挙げましたので、引き続きご覧いただければ。

【番外編①】あの×粗品

『あのちゃんねる』
制作:テレビ朝日
出演:あの、粗品
プロデュース・ディレクター:小山テリハ

『あのちゃんの電電電波』
制作:テレビ東京
出演:あの、粗品(ササキの声)
演出:太田大介
演出・プロデュース:村田充範

あのちゃんと粗品さんの組み合わせめっちゃ好きです。『あのちゃんねる』で配信されたドライブ動画が凄い良くて、あのちゃんねるに出てくるゲストって毎回あのちゃんと対等なんですよね。「変わった子」みたいな扱いをしないというか、先日配信された安藤なつさんもそうなんですけど、常に対等で、あのちゃんが本当に楽しんでいるのが分かっていて(これは小山テリハさんへの信頼だと思う。あのちゃんからも、視聴者からも。)、良い番組だなと感じながら観てます。個人的には地上波時代からこの番組の魅力に早く気づけば良かったな…という後悔を今、動はじを追うことで、清算しようとしている自分がいます。
また『あのちゃんの電電電波』はおふたりの魅力をまた別角度からダイレクトに届けられている番組だなと思って毎週観ています。ゲストとあのちゃんとの間をササキというキャラクターという名の粗品さんがクッション役となっているのが、また良い味を出している番組だなと思って、U-NEXTで気になった回をチェックしています。
どちらもあのちゃんの魅力が100%伝わる内容の番組なので、ぜひ観てほしいなと感じます。


【番外編②】山本賢太(フジテレビ)

『ぽかぽか』
制作:フジテレビ
出演:ハライチ、神田愛花
総合演出:鈴木善貴
チーフプロデュース:南條祐紀
制作統括:北口富紀子

2023年のテレビ界を代表する話題といえば『ぽかぽか』が始まったことだと思うんですけど、まさにこの番組がある男の人生を大きく変える。それは間違いなくフジテレビアナウンサー・山本賢太である。慌ててテンパる、めちゃくちゃ噛む、とにかく全力!なそのキャラが虜になりました。昨年この企画て挙げさせてもらった『あえいうえおあお』で街で見つけた韓国アイドルヲタク系TikTokerの「神楽ぴょん」と意気投合して、上裸で筋肉アピールをし始める辺から「なんだがヤバい」香りはしてましたが、その予感は見事的中することに。
中でも『ぽかぽか』と『ドッキリGP』の合同で行われた「ぽかぽか生放送遅刻ドッキリ」は名作中の名作。タクシーの中で大騒ぎ、大先輩・伊藤アナにタメ口を使い、「だるっ!!」と言ってぶっ倒れる、100点満点のリアクションで最高でした。
『ぽかぽか』では毎週水曜日の担当なのですが、前日の夜からスタジオで水曜日の担当演出と練習しているという真面目さ、推したくなります。山本アナは今後間違いなくフジテレビの未来を背負うアナウンサーになると思います。


【番外編③】菊池風磨(Sexy Zone)

2023年のレギュラー出演
日本テレビ『ニノさん』(レギュラー)
フジテレビ『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(レギュラー)
フジテレビ『超絶限界』(ニューヨークと共同MC)※9月まで
フジテレビ『何か"オモシロいコト"ないの?』(長谷川忍と共同MC)※10月から
日本テレビ『大病院占拠』(青鬼・敵役のメイン)
WOWOW『ギバーテイカー』(敵役・2番手)
テレビ東京『隣の男はよく食べる』(倉科カナとW主演)
カンテレ『ウソ婚』(主演)
日本テレビ『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』(主演)
YouTube『よにのちゃんねる』

2023年一番忙しかったアイドルは間違いなく菊池風磨くんではないでしょうか?4クール5本の連ドラ、バラエティ番組のレギュラー番組3本、「よにのちゃんねる」や、Sexy Zoneとしての活動もあり、こんな忙しいことあります?そりゃ中丸くんもこのリアクション。こんなに忙しいながら、忙しいを見せないプロ意識、『ウソ婚』や『ゼイチョー』で魅せるTHE菊池風磨アドリブショーが個人的にはめちゃくちゃ好きです。ゼイチョーのTikTokでオフィシャルに切り抜き集が上がってますので、ぜひ見てほしいなと。また、10月から始まった『何か"オモシロいコト"ないの?』は本当に面白くて、菊池風磨×長谷川忍のやり取りが好きな人は全員好きになる番組だと思います。ピンチの時に頭の良さを発揮して、上手い言い訳で丸め込もうする場面や、菊池風磨が持つ「アイドルならではのカッコつけ」「Sexy Zoneとしてのプライド」みたいなのをイジり倒されるところとか、本当に見ていて面白い。こんなバラエティに引っ張りだこで、ドラマにも引っ張りだこで、これは間違いなく本人が100%全力投球だからなんだと感じます。Sexy Zoneは早くデビューしたからこそ、「デビューしてからが下積みだった」という本人の言葉通り、いくつもの変遷や挫折を繰り返したからこそ、今に全力な感じがします。Sexy Zoneは昨年マリウス葉が卒業という形で綺麗に送り出せたからこそ、第2章が始まって、今に全力なのかなと邪推しちゃう。にわかのにわかみたいなファンになっちゃったが。来年はどんな活躍を見せてくれるのか楽しみすぎます。


ということで今年も15本+番外編3本挙げさせてもらいました。2023年有難いことに本当に忙しくて、それに伴って、僕自身がテレビを観るという習慣が完全消滅してしまいました。テレビが好きでX(旧Twitter)を始めたはずが、本末転倒みたいになってしまって申し訳ない限りです。それでもフォローし続けてくれる皆さんに改めて感謝です。2024年はどうなっているのか。最近、自分の中での価値観とか、コンテンツを観るスタイルが、どんどん変容しているので、もう分かりません。とりあえず永野芽郁さんの月9は絶対観る!!年末年始は『酒のツマミ』の椎名林檎さん回を楽しみにしてます。

最後に告知。2023年7月から始まった『あすノズBLOOM』の後継番組『CAIND』。毎週わちゃわちゃ遊んでます。麻雀牌手積みチャレンジはするし、ゴチみたいな企画もやるし、往年のいいとも!のリバイバル企画もやったりと、本当におふざけ全開でございます。
なんと!2024年1月より金曜22時~2時間生放送(その代わり月1放送になるが)に拡大します。SNS等では僕のことを見かける機会が少ないですが、この番組では、演出として元気にやっておりますので、見かけることがあった際は、是非ご覧いただければ幸いです。
今年1年ありがとうございました。良い年末年始をお過ごしください!

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