北関東の石造物⑤:如意寺宝篋印塔(上杉謙信供養塔)

名称:如意寺宝篋印塔

伝承など:上杉謙信供養塔

所在地:群馬県利根郡みなかみ町上津 如意寺


現在は合併してみなかみ町になった月夜野町上津の如意寺には、上杉謙信の供養塔が現存している。

本堂奥にある小型の宝篋印塔がそれで、惜しくも塔身が欠損しているものの、戦国時代末期の天正六年銘がある。

銘文によると、謙信の死から一ヶ月後に、謙信の家臣で上野国の沼田城の城代であった上野家成によって造立されたもので、家成は最初恕林寺と言う寺で謙信供養の法要を行い、その後で宝篋印塔は如意寺に移されたと言う。

銘文中には「造立石塔一基、奉為謙信法印」と言う文言があり、造立の趣旨が判明する石塔として貴重である。

上杉謙信の墓や供養塔と伝わる石塔は各地にあるが、はっきりと謙信の供養塔と言うことがわかるものは、この如意寺の宝篋印塔が唯一のものである。


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