東北地方の石造物⑬:浄勝寺五輪塔(伝・佐藤継信・忠信の墓)

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名称:浄勝寺五輪塔

伝承など:佐藤継信・忠信の墓

所在地:宮城県気仙沼市本吉町 浄勝寺


気仙沼市にある浄勝寺は、藤原秀衡の家人で後に源義経の郎党になったことで知られる佐藤継信・忠信兄弟ゆかりの寺院である。

兄弟の木像やゆかりの品なども伝わっているが、境内の墓地内には佐藤兄弟の墓と伝承される同形の五輪塔二基がある。

五輪塔は火輪と空風輪のみが現存し、水輪と地輪は後補であるが、鎌倉時代中期の五輪塔と推定される。

完形でないことが惜しまれるが、それでも宮城県内最古の部類に属する五輪塔であり、かつ東北地方でも屈指の古石塔で貴重である。


なお、気仙沼市は2011年の東日本大震災で甚大な被害を受け、私が浄勝寺を訪れた際にも、未だ地震の爪痕が所々に見られた。

気仙沼から登米市に抜ける際に立ち寄った大徳寺は、「横山不動」の通称で知られ、本尊は中央の作風を持つ丈六の不動明王像で、奥州藤原氏の関連が指摘されている。

この不動明王も震災の被害を受け、私が訪れた際にはちょうど修復から戻った直後であったが、さしずめ復興を祈る不動尊と言えるよう面持ちの仏像である。

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