中部地方の石造物⑯:瑞巌寺宝篋印塔(土岐頼清・頼康の墓)

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名称:瑞巌寺宝篋印塔(二基)

伝承など:土岐頼清・頼康の墓

所在地:岐阜県揖斐郡揖斐川市瑞岩寺 瑞巌寺


JR東海道本線の大垣駅で乗り換えて、養老鉄道養老線の終点である揖斐駅まで行き、そこから西へ数キロの山腹にある瑞巌寺は美濃国の守護であった土岐氏ゆかりの古刹である。

瑞巌寺は南北朝時代に土岐頼康が、その父の頼清を供養するために開いた寺院で、一時は北朝の後光厳天皇の行宮になったこともある。

境内から一旦出て本堂の真裏に回った所に桜の木があり、その根本には二基の宝篋印塔が建っている。

向かって左の宝篋印塔(二枚目)が開基の土岐頼康の墓と言われており、室町時代初期の特徴をよく示す完形の石塔で、頼康の没年とも合致する。

土岐頼康は足利尊氏、義詮、義満の三代の将軍に仕え、佐々木導誉や赤松則祐と並ぶ初期室町幕府の権臣であった。

右側の少し崩れた宝篋印塔(三枚目)は、頼康の父の頼清の墓と伝わり、こちらの方が頼康塔よりもやや古い時期の造立と思われ、こちらも伝承と年代がよく合致している。


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