南関東の石造物④:普賢寺宝篋印塔(葛西清重の墓)

名称:普賢寺宝篋印塔

伝承など:葛西清重の墓

所在地:東京都葛飾区堀切 普賢寺


葛飾区の普賢寺は、平安時代末期に葛西氏によって創建された寺院と伝わり、境内墓地には葛西氏の墓所と伝わる宝篋印塔三基が残され、そのうちの一基が源頼朝に仕えた葛西清重の墓と言う。

墓地内で一際目を引く大型の宝篋印塔ニ基と、小型の宝篋印塔一基からなる葛西氏の墓石群は、特に説明はないが中央の宝篋印塔(二枚目)が葛西清重の墓であろうか。

向かって左側の塔(三枚目)も、多少作りに違いはあるが、中央塔とほぼ同時期の作と考えられる。

もっとも、宝篋印塔はいづれも鎌倉時代末期から南北朝時代末期の造立で、葛西清重とは時期が合わないので、もし清重の墓塔とするならば後代に造立された供養塔と見るべきであろう。

いづれにせよ、東京都内では珍しい大型で完形の中世石塔として貴重である。


#東京 #葛飾区 #普賢寺 #葛西清重 #宝篋印塔 #南北朝時代 #石塔 #歴史 #日本史

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?