東北地方の石造物⑫:田川五輪塔(伝・田川太郎行文の墓)

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名称:田川五輪塔

伝承など:田川太郎行文の墓

所在地:山形県鶴岡市田川 蓮花寺跡


鶴岡市の中心部から南西に行った田川の蓮花寺北端の山間に、田川太郎行文の墓と伝承される五輪塔三基がまつられている。

田川太郎行文は田川郡司を称した奥州藤原氏の家臣で、源頼朝の奥州征伐に際して敗れ処刑された。

五輪塔がある場所は、田川氏の菩提寺の蓮花寺の跡地とされている。

五輪塔は鎌倉時代後期の作と思われ、欠損が激しいが中央の五輪塔が田川太郎の墓とされる。

五輪塔の造立年代は田川太郎の没年よりもはるかに後代であるが、田川氏ゆかりの石塔であるなら供養塔と見るべきであろうか。

写真ではわかりにくいが、東北地方日本海側の五輪塔としては珍しく火輪の上部に露盤があり、田川氏の墓かどうかはともかく、平泉の五輪塔の形式の影響がうかがえる。


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