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三〇章 MAPEI Clasic

マルセイユか西に250kmほどフランストゥールーズに滞在しております。

実はスペイン合宿が終わり慣れない環境からかわかりませんが風邪をひいてました。
大会の三日前に治り病み上がりの大会になります。

レースレポート

集団の密集度が異常までに高い。整列の時点で日本のレースとはまるっきり違う。満員電車のように混雑していた。

ローリングが始まり市街地を走る。狭い道に130人が収まるはずもなく、我先と歩道を走るのが当たり前のように進んで行く。スタートが切られ集団のスピードが一気に上がる。整列の時点で前方に並んでいたのに気づけば集団中盤〜後方にポジションを落としていた。無論、整列の時点で前々とは意識していた。しかし「前に上がりたい」との意識だけでは位置を落として行く。そして同時に判断能力も問われる。トラブルはつきもので運命の分かれ道が幾つも続く。ありとあらゆる手段を取捨選択しなければ行けない。それもコンマ秒単位で選択しないと生き残れない。50km/h後半で砂利道を進んで行く。ハンドルは取られ砂が足を突きつける中、コンマな世界で道を選ばなければいけない。本当に過酷な競技なんだとつくづく思った。
MAPEI Clasic では二つの難所がある。
ゴール直前の激坂とlast5kmに位置する激坂だ。中でもゴール前の激坂は斜度20%以上ある。道幅は二車線から軽自動車がギリギリ入るくらいに変わる。120人以上の集団で入ればパンクする。集団は粉々になる。SPDシューズで走って登る選手もいた。自分も走って登った。取捨選択の中でそれは間違いだった。偉く消耗して位置を落としてしまった。登り終えると粉々となった集団はフードプロセッサーの中に入った小麦に水を混ぜるようにして固まりだす。そして分裂する。勝つか負けるかそこでどの集団に入るかで決まる。もしもそれが小さい塊になっていたら地獄だ。消耗しながら前の集団を追うか後ろの集団に消耗しながら待つかしかない。1秒耐える事がその後何十秒の差を産む。2週を残して集団を後にした。足が全く動かなくなった。最後は結果67位でレースを終えた。


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