見出し画像

尾道の表情

尾道の一番良い表情は、やはり海から見える景色である。
港で栄えた町、ランドスケープの起点は海上にある。

自然環境と寺社仏閣、港の配列は見事であり、その配列に寄り添うように住戸が密集している。

明治時代以降、運送手段が鉄道、車に変わり視点は陸からになったが、海を主語にしたまちの文脈は変わらず生きている。

動線が分断された中にも、海岸と生活の接点には特徴が残り、尾道らしさを感じる。

近年、構築された護岸はコンクリートであるが、石を切り出していた歴史からすると、石積みを残すだけでなく、新たな整備へも積極的に取り入れることも大切である。

雁木、石積みのデザインは、海上から見るとより美しく見える。

海とともに暮らす町の表情は、やはり海上から考えることが重要である。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?