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他人の目から見た似合う服

「お姉ちゃんって本当にいつも地味だよね」と妹に言われたのはもう何年も前の話なのだけど、そこから十数年を経て、私はいまだに地味である。

一人で買いに出ると地味で真面目でお堅いテイストの洋服を選ぶ割合、100%。

昔、地味を打破しようと勇気を出して買ってみたパープルカラーのスカート。それを買った30分後に自信がないと返品しに行ったことまである、生粋の地味オンナだ。

洋服の販売員をしていた妹と実家で同居していた時、持ち帰ってくる服のビビッドさに度肝を抜かれたのだけど、それを易々と着こなすことにも私はいつも驚かされていた。

そのメロン色のワンピース、どうすんの?そっちの豹柄みたいなパンツ、どこに履いていくの???と本気で不思議で。

そんな妹の影響を受けることもあまりなく地味で無難な服ばっかり買い揃えてとっかえひっかえ着ていたのだけど、ふと思い立って申し込んだ服装術セミナーが思った以上にロジカルで面白かった。

なぜ似合わないのか、どうして迷子になるのか。じゃあどうしたらいいのか。

ネタバレにならないように内容は伏せるけど、私の中でここ最近引っかかっていた疑問がふわっと解けた感じ。

講師の先生の熱い話を聞きながら、妹のことを思い出していた。あー、20年以上前に妹にはこういう感覚が備わっていたんだなあと。

セミナー受講後、大雨の中、新しい服を買いに行った。いろんな店舗を巡りながらたどり着いたのは、偶然にも以前妹が働いていたブランド。明るくて元気が出る色合いの素敵なインポートものがたくさんあるお店。

店員さんのおすすめを聞きながら、何着も試着し、体型の悩みからどこに来ていきたいのかまで赤裸々に告白し、最終的に残ったのはパープルピンクが織り込まれた一本のワイドパンツ。

最初見せられた時は(こんな派手なパンツ、どうやって履くんですか・・・)と思ったのだけど、正直にそう言ったらおすすめのトップス、インナーまでセットにして3パターン提案してくれたから、1番ハードルが低い組み合わせを選んだ(レイヤードとか、ウエストマークとか、難しくて・・・)。

自分で選んだ服よりも、他人が選んだ服の方がいいことってあるんですよね、みたいな話をセミナーで講師の先生がおっしゃっていたことが記憶に残ってて、その話を信じて、今回は店員さんのおすすめ100%で購入。

大雨の中、大きな紙袋を下げて帰った。袋が大きすぎて傘でカバーしきれず、帰る頃には底の方が少し破けかけてた(よかったよ、道中破けなくて…)

家に帰ってハンガーにかけて眺めてみると、思ったより違和感ない。むしろ明るい色ってワクワクする。

明日は、これを着て出かけよう。

普段は毎朝「今日何着よう・・・」って悩んでいる私。前日から出かける服が決まっているって、なんだか気分がいいなぁと結構ゴキゲンなのであった。

野球好きな母が日々感じたことを綴ってます。何かのお役に立てたら幸いです。