TBS 火曜 22時放送のドラマ『Eye Love You』第一話。

主演の二階堂ふみちゃんは私のお気に入りの女優さん、相手役の韓国人俳優チェ・ジョンヒョプさんのことは全く知らず、特段ラブストーリーに浸りたい願望がある訳でもなかった。

ただ、二階堂ふみちゃんの演技が見たい！
それが唯一の目的で、第一話を見ることは放送前から決めていた。
いつからか分からないけれど、私は彼女の演技に全幅の信頼を寄せている。彼女の出演している作品ならば良質なエンタメを摂取出来るだろうとほんのり期待していたのだと思う。
第一話はリアルタイムで見れなかったのでtverで視聴した。

「ドラマのテーマが良い！」これがまず第一の感想だった。
自分の人生を苦いものにするか、甘いものにするかは自分次第というのがこのドラマの大きなテーマだと思う。

二階堂ふみちゃん演じる主人公の本宮 侑里は、本来ならば廃棄されてしまうカカオの部位からチョコレートとカカオ風味のコーヒーや雑貨を作って販売する会社を経営している。
原材料は同じカカオ。でも使い方を変えることで、甘いチョコレートにも苦いコーヒーにも変身させられる。

これは人生にも同じことが言える。
物事の捉え方は人それぞれだけど、自分の考え方次第で良いようにも悪いようにも捉えることができる。これは侑里が父親から教わったことでもある。このメッセージが第一話の中で最も私の印象に残った。

ドラマを見ながら、ついつい自分のことを主人公に重ねて物事への捉え方は自分の考え方を柔軟にすることで変えられるんだよなと感じ入ってしまった。

＊

侑里はある事故がきっかけで人と目を合わせている間、相手の心の声が聞こえてしまうテレパスという設定。
本来分かるはずもない人の本心が彼女が望んでいるいないに関わらず分かってしまう。
突飛な設定だけど最近エンパス（共感力が高すぎる人）がテーマに用いられた小説を読んだばかりで、他人の気持ちが分かりすぎてしまうエンパスとテレパスはどこか通じる物があると感じた。それで私はこのドラマの設定をすんなり受け入れられた。

面白かったのは、テレパスな侑里が人と目を合わせることを意図的に避け、微妙に視線が合わないようにしながら人と会話をしているシーン。侑里の視線に注目してみるとしっかりとドラマの設定を守っているのが分かった。
彼女が人の心の声をいちいち聞かないための自己防衛としてやっている行動で、一見ちょっと挙動不審な感じもするけど、こういう人っているから案外リアルさもあって良かった。
現実世界では人の目をしっかり見て話す人ばかりではない。
そこが突飛な設定をしている割に現実離れ感を薄めている要素かもしれないと思ったりした。
でも、よくよく想像してみると人の本心が分かってしまうなんて、使いようによっては良い面もあるだろうけど恐ろしいことこの上ないだろう。

二つ目に私の印象に残ったのは「思いやり」だった。
侑里はテレパスの能力を使うことで、他人の気持ちは敏感に察知することが出来るけど自分のことに関しては疎い。

そんな彼女のことを気にかけているのが、中川大志さん演じる会社の同僚の花岡。
彼は一見凄くクールっぽいけど客観的で広い視野を持った人物。彼は侑里に気づかれないくらいのさりげない優しさで接する。その様子が見ていてとても気持ち良かった。
彼女が言われたら傷つきそうな発言は決してしない…こう言われたらきっと侑里は傷つくだろうことが分かっているかのような言葉選びをしていた。

この花岡の侑里に対するさらっとした思いやりが、誰でも簡単に出来るわけじゃなく、相手を深く思いやることで難なくやってしまっているのではないか？と勝手に想像した。
彼もまたテレパスなのか？なんて予想したくなるくらい、行き届いた気遣いが出来る人物だと私の目には映った。


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この他にもこのドラマは私にとってツボなポイントをいくつもグイグイと押さえてきた。

・二階堂ふみちゃんがハッとするほど美しい。特に目が、瞳が綺麗！

・侑里のファッションが個人的にものすごく好み。ナチュラルな色味が多くて真似したくなる。

・海洋汚染、環境問題、レッドリストがストーリーに関わっていて自分の関心があることなのでその点にも興味がある。

・様々なバリエーションのラッコのグッズにとにかく癒される。

・「エナジーチャージ！」っていうセリフが何度も出てくる。このセリフが温かくて、心強くなれて、可愛くて好き。

・ビビンバやチャプチェなどの韓国料理を侑里が本当に美味しそうに食べていて、その上その美味しさを体中で感じて満足している様子がすごく可愛い。見ているだけでこちらも元気をもらえた。


あと、侑里はお腹が空くと普段とは別人のようにイライラしてしまうところがある。
まるで空腹時の自分を見ているかのようで思わず爆笑した。お腹空くとそうなっちゃうよね！と強く共感した。(侑里は無自覚だけど、私は空腹時にイライラすることは一応自覚していますが。)

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侑里に好意を寄せる年下の留学生ユン・テオを演じているチェ・ジョンヒョプさんは初めましての俳優さん。（野生動物保全学専攻の大学院生でラッコが大好きという設定。）

あのキュートな人柄が元々のパーソナリティから来るものではなく、演技だとしたら恐ろしいほどの表現力の持ち主だと思いながら見ていた。すごく自然体で演技されている印象を持った。

留学生役の設定だからたどたどしい台詞回しの場面が多いけど、実は結構日本語上手いねって分かっちゃう場面が何度かあって隠しきれてないのが面白かった。
ところで、どうしてドラマの留学生設定ってあんなにたどたどしくさせるのか？放っておけない可愛らしい感じは演出できるけど、リアリティが低いって言うか、そこを強調しなくても良いんじゃないかと思ってしまった。

ざっと自分が注目した点を記してみました。
期待した通り、二階堂ふみちゃんの演技には脱帽でした。ドラマの展開に引き込まれて泣いて、笑って、キュンとして感情が大忙しだったけど凄く楽しめた。

今後、胸がキュンキュンするような主人公２人の恋愛模様も楽しみですが、私としては侑里の同僚の花岡の人物像の解像度を上げていきたい！と密かに思っています。
次回の放送も楽しみです。

ちなみにこれはただのお笑い好きな私からのおススメですが…
１月２３日にこのドラマの番組宣伝のために、TBSのラヴィット！という朝のバラエティー番組に主演の二人が揃って出ています。
チェ・ジョンヒョプさんは通訳さんを連れて出演しているのですが、その通訳さんがこの番組で素晴らしくスパークされていてお笑い好きの方には是非お勧めしたい内容となっています。私は通訳さんの活躍っぶりに爆笑しました！
また、二階堂ふみちゃんのチャーミングでコミカルな面も楽しめますのでお時間に余裕のある方は１月３０日の７時５９分までは見られるらしいのでご興味があればtverにてご覧になってみて下さい。

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