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あれこれ不思議、ガーナ。

長く海外暮らしをして、しかも数年刻みに住む国を変えたりしていると、いつの間にか自分のいる国のことを(好き嫌いはあっても)良し悪しでは語らなくなりました。どの国にも良いところも悪いところもあって一概にどんな国かと言えないし、そもそも何に比べて良いか悪いかを判断するのかもわからない。最近では基準になる自分の中の「正しさ」について本人が懐疑的なので、どの国や街に行っても「ここが変」と思うことも少なくなりました。

それでも、不思議だなあ、面白いなあ、予想外だったなあ、というような、自分の見てきた他の国々との違いを見つけて驚いたり感嘆することは楽しいもの。ガーナでもこれまで知らなかったことを見聞きして、へええ!と言うことが増えてきています。

まずはガーナ英語。役所にいても基本的にはシンプルな英語が多いですが、ここでは丁寧に話すときにはとにかくPleaseを多用します。しかも目上の人やお客さんと話すときも最初にPleaseを付けて、あとは命令形(Please, you come now.とか。)で会話をすることが多いので、時々強引すぎる会話にびっくりしたりしますが、まあPlease入っていたからいいのか、と脳内で丁寧語へ変換して落ち着いて反応するようにしています。 なんでもとりあえずプリーズ。 まあそう言う話し方もアリか。

次。 ガーナ名をつけられました。私はAma。
Amaは土曜日生まれの女性につける名前で、ガーナでは生まれた曜日によってそれぞれ付けられる名前があるのだそう。 先日他界された国連のアナン元事務総長のお名前・Kofiも金曜日生まれのガーナ男性名なので、この国ではよくあるファーストネームです。(実際、よくありすぎて同じ名前で被るので、ミドルネームをファーストネーム扱いすることも多い)。どの国に行っても私は私なので、どれだけ現地の人たちから覚えられにくい名前だろうが、現地名なんて付けられたくもないわ、と長らく思っていましたが、ここはAma XXというように名前に付けて呼ぶことも多いのでとりあえずもらっておくことにしました。 今度どこかで新しいメールアドレスでも作らなければならなくなったときに、ミドルネームとして使うのも悪くないかもしれません。

そしてこの数週間のガーナ暮らしで一番の驚きは喪服の色。 こちらでは黒と赤が哀悼の意を表す色だそうで、遺族は赤い服でお葬式に参列するのだそうです。ところ変われば、ですね。 

とこんなことをお昼休みに職場でつらつら書いていたら、誰かも知らない人(一応同じ役所の人らしい)が部屋に入ってきて、同僚なんだからお喋りに付き合え、週末には一緒に出かけよう、あなたは美しい、と勝手に話し続ける、まあ不愉快極まりない一件がありました。 私は日本人で、公私の区別が重要で、同僚だからと言ってあなたと仕事以外の会話を楽しみたいと思わない、放っておいて、と丁重に断りを言うのもまあ面倒なこと。(そして大抵彼らはしつこい。) どうして自分にあれほどの自信が持てるのでしょうねぇ、、、ああ、パキスタンの男性たちのあの他人行儀が懐かしく感じられます。 

そんなこんなの不思議なことがたくさんある国、ガーナです。 ま、しばらく飽きそうにないので、これまでに暮らした国々との違いを呑気に楽しみたいと思います。(カバー写真は路上で売られている籠バッグ。こんなバッグが生る木がうちにもあれば良いのに〜と思うほどカラフルで綺麗に編まれた籠がいっぱいです。)