加齢の刺激

カレーがものすごく好きだ。

と、出落ちで終了なんだけど、要するにこの歳になるとカレーでしか刺激を味わえないという話です。

カレーが好きで、ココイチだと3辛ぐらいが好き、という程度の辛い物好き、まあ酒も好きなのでリアルに辛党なわけですが、最近そのカレー好きが加速しており。

日によっては、昼もカレー、夜もこどもにはおかずを用意して自分だけレトルトカレーという日もある。

元気な日はカレーだし、元気ない日もカレーだし、ある時〜♪もカレーだし、ない時〜♪もカレー。

カレー味のうんことうんこ味のカレー、どちらを選ぶかと言われたら、本気で悩むぐらいのカレー好きなのである。例が違うか。

で、そのカレー好きが加速してる理由を分析したならば、辛さは刺激である、どうもこの一点のみだなと気づきました。

それくらいしか、今の人生に刺激がない。

いや、893なんだか893じゃないんだか分からんような輩がいきなり会社に怒鳴り込んでくるかもしれないとか、あした首を切られるかもしれないとかそういうハラハラ感は毎日ある。しかし、不安を伴わない刺激、これがここ5年はまあ見事にない。ちなみに5年前の刺激は、アデノウイルスに罹患して片目眼帯+マスク、という顔面の出ている部分がほぼなく化粧するのも左目のみという非常に不安定な顔の状態で勤務を強いられた後(注 アデノウイルスは、罹患すると目から信じられないぐらいの目やにが溢れてきて、上下のまつげがねっとりぱりぱりにくっついて目が開けられなくなる病気である)、一週間くらいしてやっと眼帯とっても他人に迷惑はかけんだろうというところまで治ってきたときに、背の高い同僚男子がふいに私の目を覗き込んで一言、

「目、だいぶ治ってきたね」

と言ってくれた、それだけである。

風邪で寝込んで一週間休んだ後、そわそわしながら登校した日に、クラスで一番人気の男子から

「やっと来たんだ!」

って言われるくらいの(そんな経験ないけど)威力があった。私のこと、見ててくれたんだ…って。

あと、背の高い人が背の低い女子の顔を覗き込むのがたまらなく好き。彼が覗き込んだのは女子ではなくBBAだが。

まあそんな、心電図でいうともうお前は死んでいるレベルの波でも私にとっては大きな刺激なわけで、でもそれすらももう何年もないわけで、そうするとカレーくらいしかないわけです、刺激は。

そう気づいてから、お昼に保温ジャーでカレーを持ってく日は、

「あ、私、刺激を欲してる…❤️」

と朝からとくんとくんしちゃったりなんかして、12時の鐘がなったら、1人吊り橋効果です。

そしてもう1つ、次の日、うんこするときにおしりがほのかに痛い。

あ、これは昨日の……❤️

って、愛しいカレーのことを思い出したりして、こんなところでカレーのことを思い出すなんて、バカバカ!私のバカ!みたいな気持ちになって、そんでその時の私のうんこは間違いなくカレー味である。

そんなわけで、カレーを食べるときは、次の日のトイレのことまで想像して恍惚にひたりながらスプーンを口に運んでいる私は、十分に変態だなと思う。

以上、四十路におけるカレーの刺激でした。

おあとがよろしいようで。

ちゃんら〜‼︎

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